介護職の給料と手取り額はいくら?年齢や資格別に徹底解説

介護職仕事紹介
2023/04/13

介護職は低収入と言われていますが、手取りがいくらか気になる方も多いのではないでしょうか?
年齢や保有資格によっても、手取り額は変わってくるでしょう。

本記事では、介護職の給料の平均手取り額を、年齢や保有資格などさまざまな視点から解説しています。
これから介護職として働きたい方や、今の介護施設を辞めようか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。

介護職の給料と手取り額の違いとは?

まずは「給料」という言葉の意味を整理していきましょう。
同じような言葉で「給与」という言葉もあり混同されがちです。

ここでは「給料」と「給与」の違いや、手取り額の計算方法を解説していきます。
あらためて、自分の給料について考えるきっかけにしてみてください。

給料は正確に言うと基本給のみを指す

給料」とは正確にいうと、基本給のみを指します。
また「給与」とは、以下のような違いがあります。

項目 内容
給与 ・雇用主から労働者に与えられるすべてのもの
・各種手当や賞与などすべての賃金が含まれる
給料 ・給与から各種手当などを引いたもの
・正確にいうと基本給のみ

参考:創業手帳

給与は(給料+各種手当+賞与+現物支給)であり、会社の業績や労働時間などの状況によって変動します。
一方の給料は、基本給のことを指すので、会社からの改定の指示がない場合は変動しないものです。

手取り額は給与から税金を引いた額

ここまで給料と給与の違いを説明してきましたが、手取り額はかんたんに言うと、給与から税金を引いて実際に手元に届くお金のことです。

引かれる税金には、以下のようなものがあります。

  • 所得税
  • 住民税
  • 社会保険料
  • 労働保険料
  • 介護保険料(40歳以上)

手取り額は一般的に、給与の7〜8割ほどとなっています。
(税金は前年の所得や扶養する家族の有無などにより変動するので、全員一律ではありません)

介護職の年収と月収の平均はいくら?

ではまず、介護職の手取り額を見ていく前に、月収と年収の平均を確認しておきましょう。

介護職の収入は、他の産業に比べると低いと言われていますが、いったいどれくらいの差があるのでしょうか?

ここでは、介護職の平均収入と全産業の平均収入を比較しながら、介護職の年収と月収について解説していきます。

介護職の平均月収は?

厚生労働省が発表した「令和3年度介護従事者処遇等調査結果」によると、介護職の平均月収は316,610円となっています。

この金額は、通勤手当や夜勤手当などの各種手当をすべて含んだ金額です。
ただし税金は引かれる前なので、手取り額ではなく給与を表しています。

なお介護職と全産業との平均月収の差は、以下のとおりです。

平均月収 お互いの差額
介護職 316,610円 −52,556円
全産業 369,166円 +52,556円

参考:国税庁|令和3年分民間給与実態統計調査結果

やはり介護職は全産業の平均に比べると、収入は低めになっているようです。

介護職の平均年収は?

続いて、介護職の平均年収を見ていきましょう。

年収は月収×12ヶ月で計算できるので、介護職と全産業との年収の違いは、以下のようになります。

平均年収 お互いの差額
介護職 約3,800,000円 −530,000円
全産業 約4,330,000円 +530,000円

やはり年収にすると、さらに金額の差が明確にわかり、依然として介護職と全産業との間には、収入に大きな溝があるようです。

また全国の介護職員による労働組合「UAゼンセン日本介護クラフトユニオン(NCCU)」の介護職を対象としたアンケートで、給与に対して以下の解答結果が出ました。

  • 今の給与水準に満足している:35.5%
  • 不満である:62.4%

多くの介護職が、現在の給与に対して不満を抱いていることがアンケートからも明らかになりました。

【項目別】介護職の手取り額の平均を紹介

では介護職の手取り額の平均を紹介します。

まずは全体平均の介護職の手取り額を計算していきましょう。

平均月収 平均手取り額
介護職 316,610円 262,771円

参考例について、就業地は東京都、年齢は40歳未満 扶養人数は0人で算出参考:月収と年収の手取り計算|給与シミュレーション

さらに以下の項目別にわけて、それぞれの手取り額を算出していきます。

  • 年齢と男女別
  • 資格別
  • 施設形態別
  • 勤務形態別
  • 勤続年数別

それでは、それぞれ詳しく解説します。

参考:厚生労働省|令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果

年齢と男女別に見た介護職の手取り額の平均は?

男性の介護職の年齢別手取り額の平均は、以下のとおりです。

年齢層 平均月収 平均手取り額
29歳以下 297,240円 246,949円
30〜39歳 340,130円 282,620円
40〜49歳 355,700円 291,952円
50〜59歳 332,670円 272,822円
60歳以上 286,900円 239,692円

女性の介護職の年齢別手取り額の平均は、以下のとおりです。

年齢層 平均月収 平均手取り額
29歳以下 287,400円 240,189円
30〜39歳 305,860円 255,206円
40〜49歳 310,510円 254,397円
50〜59歳 315,760円 259,401円
60歳以上 292,710円 242,551円

男女ともに30代〜50代にかけて手取り額が上がり、その後低下していく傾向にあります。

資格別に見た介護職の手取り額の平均は?

資格別の手取り額の平均は、以下のとおりです。

保有資格 平均月収 平均手取り額
無資格 278,370円 231,514円
介護職員初任者研修 308,960円 258,180円
実務者研修 314,170円 260,443円
介護福祉士 334,510円 277,230円
社会福祉士 368,520円 306,429円
介護支援専門員 373,610円 308,443円

以上のように、介護職は資格を取得することで効率的に手取り額を上げることができます。

施設形態別に見た介護職の手取り額の平均は?

施設形態別の手取り額の平均は、以下のとおりです。

施設形態 平均月収 平均手取り額
介護老人福祉施設 345,720円 287,954円
介護老人保健施設 339,390円 281,986円
介護療養型医療施設 317,040円 263,199円
介護医療院 312,580円 258,861円
訪問介護事業所 324,690円 270,481円
通所介護事業所 288,880円 241,552円
通所リハビリテーション事業所 304,260円 253,614円
特定施設入居者生活介護事業所 323,660円 269,576円
小規模多機能型居宅介護事業所 294,960円 244,680円
認知症対応型共同生活介護事業所 296,180円 245,894円

特別養護老人ホームに該当する介護老人福祉施設の手取り額は、もっとも高くなっています。

勤務形態別に見た介護職の手取り額の平均は?

勤務形態別の手取り額の平均は、以下のとおりです。

勤務形態 平均月収 平均手取り額
常勤 316,610円 262,771円
非常勤 198,520円 165,717円

常勤と非常勤では、実労働時間や手当の有無など異なりますが、およそ10万円ほど手取り額に差があるようです。

勤続年数別に見た介護職の手取り額の平均は?

勤続年数別の手取り額の平均は、以下のとおりです。

勤続年数 平均月収 平均手取り額
1年 280,780円 233,812円
5年 315,480円 261,747円
10年 322,960円 268,879円
15年 348,370円 287,803円
20年以上 385,580円 316,497円

介護職は勤続年数を積むことで、徐々にですが確実に手取り額を上げることは可能になっています。

介護職の給料アップ方法!手取り額を上げる方法とは?

介護職が手取り額を上げる方法には、主に以下の5つの方法があります。

  1. 手当を増やす
  2. 資格を取る
  3. 職種を変える
  4. 転職をする
  5. 副業をする

またケアきょうのYouTubeでも、介護職の給料アップについて紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

手当を増やす

介護職の手当には、以下のようなものがあります。

介護職の手当
  • 資格手当
  • 通勤手当
  • 夜勤手当
  • 住宅手当
  • 扶養手当
  • 時間外手当

この中で手当の額を増やしやすいのは、夜勤手当時間外手当です。

体力に自信がある人であれば、上司に夜勤の回数を増やしてもらうようお願いするのもいいでしょう。
たとえば、夜勤1回5千円の手当が付くのであれば、今より2回増やせば手取り額は1万円増えます。

また、新たな介助方法への取り組みや勉強会などの準備を時間外ですることで、残業代を増やすのもひとつの方法です。

そのほか、介護職には処遇改善加算という手当もあり、施設によって支給の形は異なりますが、多いところだと毎月数万円ほど支給している場合もあります。

資格を取る

多くの介護施設では資格を取得することで、資格手当が貰えます。

施設や地域によって金額は異なりますが、それぞれの資格手当の相場は以下のようになっています。

  • 介護職員初任者研修:3千円
  • 実務者研修:5千円
  • 介護福祉士:1万円

先述の資格別平均手取り額でも、無資格と介護福祉士ありでは、4万円ほどの差があります。
なぜなら、資格を取得することで手当だけでなく基本給のベースアップもあるため、収入が大幅に上がる傾向にあるようです。

介護職にとって資格取得は、手取り額を効率的に上げる方法のひとつと言えます。

職種を変える

同じ介護業界でも、職種を変えることで手取り額を上げることが可能です。

たとえば、現場の介護職からケアマネージャーになったり、生活相談員になるという選択肢もあるでしょう。

またマネジメントや運営に興味がある方であれば、施設長やエリアマネージャーなどの管理職に就くことで、収入の大幅アップが見込めます。

介護の現場で学んだ経験は、他の職種でも必ず活きてくるでしょう。

転職する

同じ介護業界で別の施設に転職すると言う方法も、手取り額を上げる効果があります。

先ほどの施設形態別の手取り額でもあったように、特養をはじめとした介護老人福祉施設の手取り額は、他の施設形態に比べて高い傾向です。

もちろん常勤で夜勤をするといった条件付きではありますが、今の施設の収入に不満がある場合は、他の施設への転職を検討するのもいいでしょう。

【番外編】副業をする

2018年の働き方改革により、介護業界でも副業をしている方が増えているようです。

なおケアきょうが独自で行ったアンケートで「介護職で副業している人はいますか?」の質問に、以下のような結果が出ました。

  • はい:111票(15%)
  • いいえ:645票(85%)

およそ6〜7人に1人の割合で副業していることがわかりました。

詳しくは「介護職は副業してもOK?おすすめの副業と注意点を解説【現役の副業介護職が監修】」の記事を参考にしてみてください。

また介護職の副業について心配な方は、以下の動画がおすすめです。

介護職の将来性について考える

最後に、介護職の将来について、以下の2つの視点から解説していきます。

  • 手取り額は今後増えるのか?
  • 手取り額アップに期待できる政策とは?

それぞれの問いに答えながら、これからの介護職を考えていきましょう。

手取り額は今後増えるのか?

介護職の手取り額は、今後増えていくことが予想されます。
なぜなら、これまでの介護職の給料の変化を見ると大きな上昇はないですが、徐々に金額は増えているからです。

参考:厚生労働省|令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果

また介護職は今後も人手不足が続く中で、待遇改善は必ず実施するべき最優先事項と言えます。

国の補助金制度だけでなく、介護業界全体で介護職の収入アップに対する施策を実行していく必要があるでしょう。

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介護職に将来性はある?成長産業と謳われるその理由も紹介します!

手取り額アップに期待できる施策とは?

介護職の手取り額アップにおいて重要なのは、処遇改善加算をはじめとした政府の補助金制度です。

2023年の現在では、さまざまな処遇改善が実施されており、介護職の収入をアップしようという試みが続いています。

それでも、いまだ不十分な現場であることに変わりはありません。
2022年の月額9,000円アップのベースアップが記憶に新しい中で、今後も継続的な処遇改善と新たな政策が必要になってくるでしょう。

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【2023年最新】介護職の給料は上がる?2022年の月額9,000円アップと今後の賃上げ政策について解説

まとめ

介護職の手取り額は徐々に増えているものの、いまだ不十分なのが現状です。

政府も継続的な処遇改善と新たな政策を検討しながら、介護職の待遇改善に取り組んでいます。

今後は資格の取得や手当の増加、転職や副業など、自分自身ができる収入アップの取り組みも必要になってくるでしょう。

本記事を参考に、ぜひ介護職である自分自身の手取り額アップに取り組んでみてください。

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