介護施設での新型コロナ クラスター感染 その特徴と対策とは!?

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介護施設で新型コロナ集団感染が多発

全国の介護施設で新型コロナウイルスの集団感染が相次いでいます。手洗い徹底など感染予防に取り組んでいると思いますが、マスクや消毒液などの不足により、十分な対策が難しい施設も多いのではないでしょうか?

全国の介護福祉施設での集団感染事例を調査したところ、101名以上の集団感染が1件、51名~100名が2件、21名~50名が5件発生しています。(4月22日時点)
今回は事例とともに、その特徴と新型コロナウイルスの感染防止策をまとめました。

介護施設での集団感染の特徴と対策

介護施設での集団感染事例から、3つの特徴が見えてきました。
その特徴を事例とともにご紹介します。ぜひ集団感染防止の参考にしてください。

【特徴1】職員が感染源となり、施設で集団感染が発生

職員が感染源となり、利用者に新型コロナウイルスをうつし、集団感染を引き起こすケースが多発しています。たとえ職員が発熱などの症状で自宅待機したとしても、潜伏期間に利用者と接触しているため感染が拡大してしまうのだと考えられます。

例えば、広島県広島市の福祉施設では4月13日に20代介護職員が感染後、51名(職員1名/利用者34名/濃厚接触者3名/隣接施設職員1名)に感染が拡大しました。20代介護職員は、のちに陽性が判明した人たちと3月29日に市内の飲食店で会食していたとのことです。
施設の中で感染対策をするのはもちろんのこと、職員は施設外のプライベートでも3密を避けるなど感染防止を徹底していきましょう。

【特徴2】感染者が発生しフロア内で集団感染が発生

感染者が発生したフロアで感染が広がる特徴があります。

横浜市のグループホームでは、2階担当職員の感染が判明し、その後2階の利用者9名全員が陽性になりました。一方で、他のフロアには感染が拡がっていません。

対策としては、「職員の担当フロアを固定」です。
仮に職員が潜伏期間に利用者と接触していたとしても、担当フロアの利用者とだけの接触ならば、他のフロアにも感染が拡大するリスクを抑えられます。

【特徴3】複数施設にまたがる職員・利用者により複数施設で感染

複数施設をまたがる職員・利用者により、複数施設で同時に感染が拡大する例が確認されています。

例えば、福岡県福岡市のデイサービスと有料老人ホーム(いずれも同じ法人が運営)では、職員や利用者に、この両方を行き来している方がいました。
その結果、両方の施設に感染が広がり、職員4名、利用者2名の感染が確認されています。4月3日には90代の女性利用者が亡くなっています。
また、愛知県名古屋市、埼玉県所沢市でも同様の事例が発生しています。

まずは、複数施設を行き来する職員や利用者を確認しましょう。
また、同様に病院への通院の際も、ぜひ気をつけるようにしましょう

介護施設での集団感染事例一覧(国内/感染者数20名以上)

場所 感染者数 経緯
千葉県香取郡東庄町の障害者福祉施設 118 調理員(40代女性)の感染が判明。その後集団感染が判明
群馬県伊勢崎市の老人ホーム 60 2名の利用者の感染判明。その後、他の利用者の感染も判明
兵庫県伊丹市のデイサービス 53 80代女性利用者の陽性が判明。その後集団感染が判明
広島県広島市の社会福祉施設 51 感染源は20代の介護職員。感染が確認された人と会食したため感染。その後集団感染
千葉県松戸市の介護老人保健施設 32 4月15日に感染確認。その後、集団感染していることが判明
愛知県名古屋市のデイサービス2カ所 29 利用者(80代女性)が感染源となり、1カ所の事業所で6名が集団感染。さらに、このうちの1名が感染源となり別の事業所でも集団感染
広島県三次市のデイサービス 23 感染源はこの通所介護施設を利用する80代女性。その後集団感染が判明
富山県富山市のデイサービス 22 4月17日に80代女性利用者の陽性が判明。また、17日に死亡した90代女性が新型コロナに感染していたことが判明
茨城県つくば市の介護老人福祉施設 20 都内を訪れた人が感染源になった可能性が高いとみられる

介護施設での集団感染事例一覧(海外)

海外の介護施設では日本よりも大規模な集団感染が発生しており、介護職員が業務を放棄してしまったケースもあります。このような事態を防ぐために、感染拡大防止の徹底が必要です。

アメリカ ニュージャージー州の高齢者介護施設

この施設では、数日のうちに66名が亡くなるほどに集団感染が拡大していました。職員の手に負えなくなり、施設内から17名の遺体が発見されました。遺体は遺体安置所にあったものの、山積みに放置されていたということです。

参考URL:米ニュージャージー州 遺体を適切に安置できず 新型コロナ

スペイン マドリード

マドリードの2箇所の介護施設だけで計90名が亡くなりました。3月24日の時点で、施設内で感染が確認されたことで職員が高齢者を置き去りにして現場を放棄した事例があります。

参考URL:介護施設に高齢者置き去り、ベッドに遺体も 新型ウイルスで混乱のスペイン

イタリア

36名収容できる施設で1日に7名が亡くなりました。イタリアの介護施設では、死者数が増加しており、検査することもできず新型コロナによる死亡かどうかわからない場合も多いということです。

参考URL:アングル:イタリアでコロナ「隠れ死者」増加、高齢者施設の実態

介護施設の休業も増加

新型コロナウイルスの感染拡大防止のために介護施設が休業するケースも増加しています。
NHKの報道では、全国で883事業所が休業しているとのことです。休業によって施設の経営が危うくなり、倒産する施設が相次いだ場合、新型コロナウイルス収束後も必要な介護サービスが受けられない高齢者が出てくる可能性もあります。国や自治体からの十分な経営サポートが期待されます。
報道されている介護施設の休業情報は以下の通りです。

全国で883事業所が休業

全国の介護施設では、通所型の施設を中心に883事業所が休業していることがわかりました。全国41都道府県では緊急事態宣言後も介護施設の休業要請などは行わない方針です。そのため、863事業所は自主判断で休業しており、要請による休業は大阪府と福岡県の6事業所にとどまりました。

今後できること

今後、集団感染が発生した介護施設や休業せざるをえない介護施設はさらに増加する可能性があります。基本的な感染予防対策はもちろん、「介護施設での集団感染の特徴と対策」でもお伝えしたように、以下のことを意識して感染防止に努めましょう。

  • 施設外・業務時間外でも3密を避けて徹底した感染防止
  • フロアをまたいで仕事をするのではなく、担当フロアを固定することで爆発的な感染拡大を防止
  • 複数の施設を行き来する職員や利用者の体調には特に注意

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