介護事業所への経営サポートは?新型コロナで売上減ったらどうなるの??【ケース別対応策まとめ】(2020年4月15日時点)

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新型コロナウイルスは介護事業所の経営にも影響

新型コロナウイルスの影響は、介護事業所にも及んでいます。すでに休業している事業所もあるようです。

経営に支障をきたしてしまった場合、受けられるサポートはあるのでしょうか?

調査の結果、低金利での融資に加え、新型コロナウイルスの影響を受けた場合には無担保や無利子で融資が受けられる制度もありました。ご自身の事業所が対象となっているかを確認し、制度を活用していきましょう!

新型コロナを踏まえた一般的な経営サポート

新型コロナウイルスの影響を受けた事業所が活用できる制度について、売上高の減少割合別にまとめました。
この項目では、介護事業所だけではなく、一般的に使うことのできる制度をご紹介します。
介護事業所に特化した経営サポートについては「新型コロナを踏まえた介護事業所のための経営サポート」をご覧ください。

【売上高が5%以上減少した場合】

①セーフティネット保証5号

経営が不安定になっている中小企業が、通常の保証とは別枠で最大2億8000万円の保証を利用できる制度です。

新型コロナの影響を受け、制度の対象に社会福祉関連の業種が新たに追加され、特別養護老人ホーム/介護老人保健施設/通所・短期入所介護事業/訪問介護事業/認知症老人グループホーム/有料老人ホーム/その他の老人福祉・介護事業に該当すればこの制度による融資が受けられることになりました。期間は令和2年4月1日~6月30日です。

この制度を利用するためには、下記の要件を満たし、市区町村長の認定を受ける必要があります。また、認定とは別に金融機関および信用保証協会による審査があります。

  • 対象:以下のいずれかの要件を満たすことについて、市区町村長の認定を受けた中小企業者
    • 指定業種に属する事業を行っており、最近3か月間の売上高等が前年同期比5%以上減少の中小企業者
    • 指定業種に属する事業を行っており、製品等原価のうち20%を占める原油等の仕入価格が20%以上、上昇しているにもかかわらず、製品等価格に転嫁できていない中小企業者(介護関連事業は指定業種に該当)
  • 保証割合:80%
  • 保証限度額:一般保証限度額とは別枠で2億8000万円
  • 相談窓口:中小企業金融相談窓口・地方経済産業局
  • 手続き:自治体の商工担当課等の窓口に認定証を提出。認定を受けることができれば、金融機関等に認定書を持参して保証付き融資を申し込める。
  • 参考URL:
    https://www.koureisha-jutaku.com/newspaper/synthesis/2020040108_17_1
    https://mitte-x-img.istsw.jp/roushikyo/file/attachment/325630/vol792.pdf
    https://www.meti.go.jp/press/2019/03/20200323008/20200323008-1.pdf

②新型コロナウイルス感染症特別貸付

新型コロナウイルスの影響で一時的に業績が悪化している中小企業・小規模事業が対象です。
要件を満たせば、信用力や担保に関わらず一律金利で、当初3年間の金利が0.9%引き下げられます。
融資限度額は中小企業事業の場合3億円(利下げ限度額1億円)、国民生活事業の場合6000万円(利下げ限度額3000万円)です。
資金は、運転資金や設備資金として使うことができます。

3月17日から始まった新しい制度ですが、要件を満たせば、令和2年1月29日以降に借入をした場合に関しても遡及適用することができます。

  • 対象:新型コロナウイルス感染症の影響を受けて一時的な業況悪化を来たし、次の(1)または(2)のいずれかに該当する方
    (1) 最近1ヶ月の売上高が前年又は前々年の同期と比較して5%以上減少した方
    (2) 業歴3ヶ月以上1年1ヶ月未満の場合、または店舗増加や合併、業種の転換など、売上増加に直結する設備投資や雇用等の拡大を行っている企業(ベンチャー・スタートアップ企業を含む)など、前年(前々年)同期と単純に比較できない場合等は、最近1ヶ月の売上高が、次のいずれかと比較して5%以上減少している方
    a 過去3ヶ月(最近1ヶ月を含む)の平均売上高
    b 令和元年12月の売上高
    c 令和元年10月~12月の売上高平均額
  • 限度額:中小企業事業は3億円、国民生活事業は6000万円
  • 貸付期間:設備資金は20年以内、運転資金は15年以内
  • 据置期間:5年以内
  • 利率:当初3年間は基準金利0.9%引き下げ、4年目以降は基準金利に戻る
       中小企業事業3年間は1.11%、4年目以降は0.21%、
       国民生活事業3年間は1.36%、4年目以降は0.46%
  • 相談窓口:日本政策金融金庫
  • 手続き:必要書類を最寄りの支点に郵送。その後面談。
  • 参考URL:
    https://www.meti.go.jp/covid-19/pdf/shikinguri_list.pdf
    https://www.meti.go.jp/covid-19/pdf/pamphlet.pdf
    https://www.jfc.go.jp/n/finance/saftynet/pdf/covid_19_info_a.pdf

③商工組合中央金庫等による危機対応融資

新型コロナウイルスの影響を受けた事業者に対して、商工組合中央金庫が行う資金繰り支援です。
対象事業者の要件は②でご紹介した新型コロナウイルス感染症特別貸付と同様です。
無担保で最大3億円(利下げ限度額1億円)までの融資を受けることができ、資金は運転資金や設備資金に使うことができます。

3月19日から受付が始まり、4月中に適用が開始される予定です。制度適用前に融資が必要な場合は、所定の利率で、つなぎ融資を利用することができます。

  • 対象:新型コロナウイルス感染症の影響を受けて一時的な業況悪化を来たし、次の(1)または(2)のいずれかに該当する方
    (1) 最近1ヶ月の売上高が前年又は前々年の同期と比較して5%以上減少した方
    (2) 業歴3ヶ月以上1年1ヶ月未満の場合、または店舗増加や合併、業種の転換など、売上増加に直結する設備投資や雇用等の拡大を行っている企業(ベンチャー・スタートアップ企業を含む)など、前年(前々年)同期と単純に比較できない場合等は、最近1ヶ月の売上高が、次のいずれかと比較して5%以上減少している方
    a 過去3ヶ月(最近1ヶ月を含む)の平均売上高
    b 令和元年12月の売上高
    c 令和元年10月~12月の売上高平均額
  • 限度額:別枠3億円
  • 貸付期間:設備資金は20年以内、運転資金は15年以内
  • 据置期間:5年以内
  • 利率:中小事業は0.21%、国民事業は0.46%
  • 担保:無担保
  • 相談窓口:商工組合中央金庫等
  • 手続き:融資相談後、必要書類を提出
  • 参考URL:
    https://www.meti.go.jp/covid-19/pdf/shikinguri_list.pdf
    https://www.meti.go.jp/covid-19/pdf/pamphlet.pdf
    https://www.shokochukin.co.jp/assets/pdf/nr_200319_04.pdf

④新型コロナウイルス対策マル経融資(小規模事業者経営改善資金融資)

商工会議所・商工会・都道府県商工会連合会の指導員による経営指導を受けた小規模事業者を対象に、担保や保証人に関わらず融資を行う制度です。
新型コロナウイルスによる特例措置として、当初3年間の金利が0.9%引き下げられることになりました。融資限度額は別枠1000万円です。

3月17日から特例措置の適用が始まっています。

  • 対象:最近1か月の売上高が前年または前々年の同期と比較し、5%以上減少している小規模事業者の方
  • 限度額:別枠1000万円
  • 貸付期間:設備資金は10年以内、運転資金は7年以内
  • 据置期間:設備資金は4年以内、運転資金は3年以内
  • 利率:1.21%(当初3年間0.9%引き下げ)
  • 相談窓口:日本政策金融金庫・商工会、商工会議所
  • 手続き:融資相談後、必要書類を提出
  • 参考URL:
    https://www.meti.go.jp/covid-19/pdf/shikinguri_list.pdf
    https://www.meti.go.jp/covid-19/pdf/pamphlet.pdf

【売上高が15%以上減少した場合】

①危機関連保証

前年の同月と比較して売上高が15%以上減少した場合、一般保証及びセーフティネット保証とは別枠で、危機関連保証として100%保証される制度です。保証限度額は2億8000万円です。

制度を利用する際には、売上高の減少について市区町村長の認定を受ける必要があります。

指定期間は令和2年2月1日から令和3年1月31日で、この期間内に融資の実行まで完了させなければなりません。

  • 対象:新型コロナにより原則として、最近1か月間の売上高等が前年同月比で15%以上減少しており、かつ、その後2か月間を含む3か月間の売上高等が前年同期比で15%以上減少することが見込まれること。(売上高等の減少について、市区町村長の認定が必要)
  • 保証割合:100%
  • 保証限度額:別枠2億8000万円
  • 相談窓口:民間金融機関、各信用保証協会
  • 手続き:金融機関、信用保証協会に相談後、認定申請
  • 参考URL:
    https://www.meti.go.jp/covid-19/pdf/shikinguri_list.pdf
    https://www.meti.go.jp/press/2019/03/20200311007/20200311007-1.pdf

【売上高が20%以上減少した場合】

①特別利子補給制度

日本政策金融公庫等の「新型コロナウイルス感染症特別貸付」、「新型コロナウイルス対策マル経融資」若しくは商工中金等による「危機対応融資」により借入を行った中小企業者は、要件を満たすことで、実質無利子で融資を受けることができます。

また、要件を満たし、令和2年1月29日以降に日本公庫等から借入をした場合には遡及してこの制度を適用することができます。

ただし、この制度は令和2年度の補正予算が成立することが前提となっています。
詳細が決まり次第、中小企業庁のホームページで公表される予定です。

  • 対象:日本政策金融公庫等の「新型コロナウイルス感染症特別貸付」、「新型コロナウイルス対策マル経融資」若しくは商工中金等による「危機対応融資」により借入を行った中小企業者のうち、以下の要件を満たす方
    (1) 個人事業主(事業性のあるフリーランス含み、小規模に限る):要件なし
    (2) 小規模事業者(法人事業者):売上高15%減少
    (3) 中小企業者(上記➀➁を除く事業者):売上高20%減少
    ※小規模要件
    ・製造業、建設業、運輸業、その他業種は従業員20名以下
    ・卸売業、小売業、サービス業は従業員5名以下
  • 利子補給期間:借入後当初3年間
  • 補給上限:日本公庫等→中小企業事業1億円、国民生活事業3000万円
         商工組合中央金庫等→危機対応融資1億円
  • 相談窓口:中小企業金融・給付金相談窓口
  • 手続き:詳細が決まり次第、中小企業庁のホームページで公表
  • 参考URL:https://www.meti.go.jp/covid-19/pdf/pamphlet.pdf

新型コロナを踏まえた介護事業所のための経営サポート

介護事業所向けの融資は、独立行政法人福祉医療機構が行っています。
福祉貸付事業向けの融資と老健・介護医療院向けの2種類の融資があります。
無担保・無利子で融資を受けることも可能です!

福祉医療機構は、この融資を利用できる例として
・施設利用者、従業員が感染したため、やむなく営業停止した場合
・施設利用者、従業員が感染したため、事業を縮小した場合
・感染防止のため自治体等からの要請を受けて休業した場合
を挙げています。

①独立行政法人福祉医療機構(福祉貸付事業に関して)

この融資の特徴は、限度額がないことです。(無担保による貸し付けは6000万円までです)当初5年間は3000万円まで無利子で融資を受けることができます。
融資には保証人が必要ですが、0.05%利率を上乗せすることで保証人不要制度を利用することもできます。

また、福祉医療機構は既往貸付について「当面6ヶ月の元利金の支払いについて返済猶予の相談に応じる」としています。

②独立行政法人福祉医療機構(老健・介護医療院)

無担保で最大1億円の融資を受けることができます。融資には保証人が必要ですが、保証人不要制度を利用することもできます。保証人不要制度の利用にあたっては0.15%の利率を上乗せする必要があります。

①でご紹介した福祉貸し付け事業向けの融資と同様、既往貸付については「当面6ヶ月の元利金の支払いについて返済猶予の相談に応じる」としています。

  • 対象:当貸付事業の融資対象施設を経営している事業者で、新型コロナウイルスの感染等当該施設の責に帰することができない理由により事業の継続に支障がある方。
  • 限度額:1億円
  • 償還期間:10年以内
  • 据置期間:5年以内
  • 利率:当初5年間は1億円まで無利子。1億円超えの部分は0.2%、6年目以降は0.2%
  • 相談窓口:独立行政法人福祉医療機構
  • 手続き: 融資相談後に借入申し込み
  • 参考URL:https://www.wam.go.jp/hp/wp-content/uploads/iryo_corona_chirashi.pdf

各自治体による介護事業所向け助成金

各自治体でも、新型コロナの影響を受けた介護事業所に対して、独自の経営サポートを行うことを発表し始めています。ここでは名古屋市と福岡市の例をご紹介します。

①名古屋市による助成金

名古屋市は4月9日、市の要請によって休業したデイサービスに対して休業要請によって得られなかった介護報酬を全額補償すると発表しました。総額は1億円規模です。
申請受付は4月下旬から、支払いは5月下旬からの予定です。
詳細は市のホームページ等でご確認ください。

  • 対象、条件:新型コロナ拡大防止のための要請により休業していた名古屋市内のデイサービス
  • 金額:総額1億円規模
       休業要請によって得られなかった介護報酬を全額補償
  • 参考URL:https://www.news24.jp/nnn/news86247835.html

②福岡市の特別給付金

福岡市は4月14日、福岡県の休業要請に協力した事業者に対して総額100億円規模の特別給付金を支給すると発表しました。賃料1ヶ月分の8割(上限50万円)が給付されるほか、市内の介護施設に追加で15万円~150万円が給付される予定です。詳細は4月末に決定する予定なので、随時福岡市のホームページ等でご確認ください。

  • 対象、条件:新型コロナ感染拡大の影響を受けている事業者
  • 金額:総額100億円規模
    • 休業要請に応じた市内の施設・店舗の賃料1か月分の8割(上限50万円)給付
    • 市内の介護施設には追加で15万円~150万円を給付。給付額は規模により異なる。
  • 参考URL:https://www3.nhk.or.jp/fukuoka-news/20200414/5010007553.html

まだ発表されていない自治体でも、サポート制度の創設・強化が期待されます。
各自治体の今後の動きに注目していきましょう!

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