貰える施設が増えている!特定処遇改善加算を徹底解説!もらえているのは何%?
特定処遇改善加算の実態
今回は、特定処遇改善加算の実態に関してご紹介していきます
2019年10月に始まった特定処遇改善加算。
実際皆さんはどのくらいの恩恵を受けているのでしょうか?
今回は、その実態と、そもそもどんな制度なのか?、また10万円もらえない人の理由まで紹介していきます!
ケアきょう緊急アンケート
ケアきょうでは、特定処遇改善加算の実態調査アンケートを実施しました。
実際に皆さんはどのくらいの金額を月々受け取っているのでしょうか?
アンケートによると、ひと月に貰っている特定処遇改善手当の平均は11,232円でした。
これによると、なんと32%もの人が、「特定処遇改善加算をもらっていない」と回答しています。
特定処遇改善加算をもらっている人の中での平均額は16,614円。
貰っている人の中でも35%の人は、1万円未満しかもらえていないことが分かります。
業界歴10年以上で介護福祉士を持っている人の額でも平均支給額は12,250円。
「もらっていない」と答えた人は37%にも上りました。
また、業界歴10年で介護福祉士を持っている人で、支給されている人の平均額は19,600円となっています。
貰っている人は、多くもらっているが、貰っていない人も相当数いる、という二極化が進んでいる模様です。
また約40%の人が「特定処遇改善手当」に関する説明を受けていないと回答しており、半数以上が自分の施設の加算区分を知らないとのことでした。
この加算は、処遇改善加算と同様に、説明することが支給の条件となっています。
説明をしていないのに受け取れている、ということも考えられるアンケート結果になりました。
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そもそも特定処遇改善加算とは?
特定処遇改善加算の目的を、まずは確認しましょう。
特定処遇改善加算の目的は「能力・経験のある介護職員の処遇改善」となっています。
処遇改善加算との最大の違いはこの、目的にあります。
処遇改善加算の目的は「介護職員全体に対する処遇の改善」です。
特定処遇改善加算は従来の処遇改善加算の上乗せ、として始まる制度なので、処遇改善する、対象が異なる、ということです。
特定処遇改善加算の仕組み
特定処遇改善加算の仕組みを確認しましょう。
お金は、国から事業所、事業所から介護職員と振り込まれます。
それぞれにおいて、条件がありますので確認しましょう。
まず、国から事業所に振り込まれるためのルールです。
ルールはこちら。
- 従来の処遇改善加算区分の(Ⅰ)~(Ⅲ)を所得している
- 職場環境などの取り組みを行っている
- それらをHPなどで掲示見えるようにしている
分かりにくいので、取得要件をクリアしていれば貰える、と考えれば問題ありません。
金額としては、事業所の売上に事業所タイプと区分による加算率をかけたものが支給されます。
では、事業所から介護職に振り込まれるルールですが、二つあります。
- 一人以上の職員に月額8万円支給するか、年収を440万円以上にするというもの。
- 職員への支給配分率
①に関しては、読んで字のごとく、1人でも月額8万円以上支給しているか、1人以上が440万円になる必要があるというものです
②に関して、簡単に説明します。
事業所で、支給配分は自由に決められますが、こちらのルールに乗っ取っている必要があります。
ルールは、職員を
A. 能力・経験のある介護福祉士
B. その他介護職員
C. その他職員
に事業所の裁量で3つのグループ分けます。
B. その他介護職員グループは、A. 経験ある介護福祉士グループへの支給額の1/2以下の支給額にする
C. その他職員は、B. その他介護職員への支給額の1/2以下の支給額にする
というものです。
なんで8万円もらえないの?
では、こういったルールにのっとっているのに、なぜ、月額8万円もらえていないのでしょうか?
その理由は、2つあります。
理由の1つ目は、そもそも8万円を全員に支給するものではない、ということです。
先ほどお話しした通り、月額8万円以上の支給、もしくは年収440万円以上の人が一人いるようにする必要があります。
一人だけで、いいのです。
ですから介護福祉士をもって経験あると判断されても、8万円支給されるものではない、ということになります。
そして2つ目の理由は、加算率がそこまで高くない、ということです。
先ほどお話しした通り、売り上げに加算率をかけたものが支給されます。
加算率はそこまで高くなく、事業所に入ってくるお金もそこまで大きな金額ではありません。
例えば、デイサービスは1.2%の加算率です。
国から8万円支給してもらうには、事業所の月の売上として666万円必要になります。
経験ある人全員に8万円支給と考えると、相当売り上げがないと無理ですよね
まとめ
今回は、特定処遇改善加算の実態と仕組みに関して説明しました。
始まる以前ワクワクしていた人にとってはがっかりした内容だったかもしれませんね。
しかし、だからといってすべて事業所がいけないんだ、と叩くことは意味がないかも知れません。
ルールを知って、有利に動けるようになるといいですね!
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