タメ口・赤ちゃん言葉・上から目線 介護現場で控えるべき言葉遣いと正解は?
皆さんは、介護現場での言葉遣いを気にかけたことはありますか?
タメ口の方が良い、敬語じゃなきゃダメだという意見など様々あると思います。
本日は、介護現場での言葉遣いについてご紹介していきます。
使ってはいけないとされる言葉遣いは?
一般的に、使うべきでないといわれる言葉を見ていきましょう。
タメ口
まず最初がタメ口です。
こちらは、人によって主張が異なることがある言葉遣いです。
もともと、タメという言葉は、賭博のサイコロに由来しており、同じ目=ドウメ→トウメ→タメ、と変化していったとされています。
この由来の通り、タメ口、とは「基本的に相手に対して、対等な立場で行う話し方」を意味しています。
家族や、仲間に対して使う言葉であって、一般的にお客さんなどには使わない言葉です。
そのため、介護現場には適していない言葉遣いだ、と言われています。
赤ちゃん言葉
2つ目が、赤ちゃん言葉です。
こちらは絶対にNGではないかとケアきょうでは考えます。
赤ちゃんや小さな子供をあやすような口調で話しかける同僚、あなたの施設にもいませんか?
こちらはケアきょうの相談でも「同僚が赤ちゃん言葉を使う、どう指摘すればいいか?」との質問が来ることがあります。
確かに、年配の方は身体機能が衰えてきて、介助が必要になってはいます。
しかし、私たちよりも人生経験のある先輩たち。
年下から、子ども扱いされるのは、馬鹿にされているような感情になって当然かと思います。
上から目線の言葉
3つ目が、上から目線の言葉です。
これは、もしかしたら何気なく使っている人もいるのではないでしょうか?
介助が必要な人に対して、サービスをしているときに「~してあげている」と考えていたりはしないでしょうか?
この「してあげている」精神は非常に上から目線な考え方です。
これが内心にあるならまだしも、言葉として出てしまって、「連れて行ってあげますね」「手伝ってあげますね」など言っていないでしょうか?
これでは、「自分で何もできないようになってしまった」などご利用者さんのプライドを傷つけてしまうことになってしまいます。
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ケアきょう求人・転職の無料相談使うべきとされる敬語って?
では、逆に使うべきといわれる敬語に関して確認していきましょう。
そもそも敬語とは何なのか?その種類や意味合いを確認しましょう!
尊敬語
まず代表的なのが、尊敬語です。尊敬語は「相手を立てる言葉」です。
目上の人に対して使う言葉で、相手を敬っていることを示す言葉です。
会社の上司や、お客さんに対して使うことが多いです
その人たちの動作を表す「食べる」「来る」などの動詞が変化することが特徴で
- 「食べる」なら、「召し上がる」
- 「来る」なら、「いらっしゃる」
のように使います。
謙譲語
次に謙譲語です。
これも相手に尊敬の示すのですが、手段が異なります
謙譲という言葉は、「へりくだる」「謙遜」の意味があり、その意味の通り、自分を下げることで、相手を立てるのです。
こちらは、自分の行動を表す動詞が変化することが多く、
- 「来る」→「参ります」
- 「見る」→「拝見する」
のようになります。
丁寧語
最期に丁寧語です。
これまでの尊敬語や謙譲語のように、相手に敬意を払う言葉ですが、上品にしゃべりたいときに使う改まった言葉遣い、とも言えそうです。
尊敬語や謙譲語と異なる点は、動作を表す動詞が変化することはなく、語尾が変化する点です。
例えば
- 来る→来ます
- 言う→言います
のような変化です。
敬語・ため口のメリットデメリットは?
これまで、使うべきでない言葉遣い、使うべき言葉遣いを見てきました。
次に、意見の分かれる「タメ口」と、使うべき「敬語」を比較してみていきたいと思います。
それぞれにメリットデメリットがあると思うので、確認していきましょう!
敬語
まずは敬語のメリットデメリットを見てみましょう。
メリットを並べてみると、
- 相手に尊敬の気持ちを伝え、丁寧な印象を与えることができる。
- 適度な距離感を置くことができる。
といったところでしょうか?
親しくなっていない人などに対して不快にさせない点が非常に強いメリットです。
次にデメリットを考えてみると
- 人によっては壁を感じてしまう人がいる
- 自分が偉いんだ、と考える人がいる
といったところです。
親しくなりたい、親しくなったと思っている人にとっては使われたくない言葉かもしれませんね。
タメ口
次にタメ口のメリット・デメリットを確認してみましょう。
メリットとしては、こちらです。
- 家族や仲間のような安心感を与えられる
- 相手との距離感が近くなる
しかし、デメリットとしては
- 粗雑な印象を与えてしまう
- ご家族や他の利用者からの印象が悪くなる
といったことがあるかと思います。
結局は関係性次第?
言葉はコミュニケーションツール
敬語とタメ口のメリット・デメリットを確認してみましたがいかがでしょうか?
どちらの方が、介護現場にとって正しい言葉遣いなのでしょうか?
ケアきょうとしては、結局はその施設の方針と個人の関係次第だと思います。
一部の高級有料施設においては、謙譲語を使うことが推奨されていますが、一般的な介護施設においては、尊敬語や丁寧語しか使いません。
また、一部施設においては、タメ口で会話することが推奨されていることもあります。
そのような施設を選ぶ利用者さんたちは、それを望んでいるはずで、希望に反した言葉遣いやサービスを行うことは適切ではないと思います。
それでも最低限敬語は使うべき
タメ口を喜ぶ方もいらっしゃるかとは思います。
それだとしても、タメ口を望まない人も周囲にいてクレームのもとになるかと思います。
必要最低限の敬語はつかえるようになるべきかと思いますし、言葉はコミュニケーション方法の一つです。
タメ口でなければダメ!とクレームを入れる方はいません。
また、表情や姿勢などをうまく使えば、親密かつ、敬語を利用しているということは可能です。
介護はコミュニケーションが非常に重要です。
言葉によって、トラブルになったり、もしくは感謝されることもあります。
コミュニケーションを言葉遣いだけでなく、表情などの工夫をうまくできるといいですね。
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