【介護職】転職してお給料アップ!? 後悔しない介護施設の見分け方!

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2022/01/19

【介護職向け】転職して給料アップを目指そう!良い介護施設の見分け方

本記事は、介護職のためのYouTubeチャンネル「ケアきょう」の動画で特筆すべき部分を文字に起こしたものになります。

解説メンバー

お笑いトリオ「トンツカタン」の森本さん、モデル・看護師(老人ホーム勤務)の星乃さん、ケアきょうを運営しているカイゴメディア社の代表・向笠の3人で解説していきます。

介護職の離職率の高さ、転職が多い理由

森本
森本
早速今回のテーマ発表します。
今回のテーマはこちら『就職!転職!いい老人ホームの見分け方』。これはためになりそうですね!
今後、介護職に就きたいという方には持ってこいのテーマでございますけども、どうですか社長。
向笠
向笠
そうですね。介護業界、結構人辞めやすくて、かつ採用も積極的にやってる会社が多いので、かなり転職が多い業界になってまして……。
森本
森本
なるほど。結構介護士の方、いろんな職場を転々とすることが多かったりするんですか?
向笠
向笠
そういう方もいらっしゃいますね。
森本
森本
でも、転職するってことは、そこの職場に納得いかないってことですもんね?あまりいいことではないですよね?
向笠
向笠
その職場に納得してなくて転職するんだけど、結局すぐ採用してくれる転職先も、またあんまり人間関係良くなかったりとか、お給料があまり出ないとか。
ブラックだよねということで、さらに転職を繰り返す方々も、結構いらっしゃるみたいなんで。
森本
森本
転職をするってなったら、情報を集めるじゃないですか。この施設だったら、今の所よりも待遇いいなと思って面接受けるわけじゃないですか。
で、入ってみたら『あれ?前と変わんなくない?』みたいなことになるってことですか?
これはなんでこんなことが起きるんですか?
向笠
向笠
採用したい側は、情報をオブラートに隠して……。
森本
森本
えー。
星乃
星乃
うん、そう思う。
森本
森本
そうなんですか?
向笠
向笠
『人間関係悪いです』みたいなことを、さすがに書かないんで。
森本
森本
求人誌でも見ますけどね、『最高の職場です!』みたいな。すんごい笑顔でやってたりしますけど、そういう所ってそんなこと多いですもんね。
でも、それに騙されるって言ったらあれですけども、それを信用して入ったら、またダメだったっていうのを繰り返す。
向笠
向笠
人材の採用のサポートをしてくれる会社、転職の斡旋会社さんとか、そういう所はノウハウを持ってらっしゃるので、『こういう見せ方すると採用しやすいですよ』みたいなアドバイスを施設にするわけです。
そういう会社さんは、転職してくれればお金が入ってくる仕組みなので、見せ方を工夫して……。
森本
森本
そっか、これはなかなか由々しき問題ですね。
なんでそもそもこんなに転職をするような業界なんですか?
向笠
向笠
多分2つ側面があるなと思ってまして。
1つが施設さん側、あともう1つが働く側です。
施設側の側面で言うと、経営がかなり悪化して、社会保障費が、国として全体である程度抑えなきゃいけないという中で、介護施設側に回ってくるお金も制限されて、ある程度上限が決まっているという中で、一定程度のお給料に抑えないといけないわけです。
森本
森本
国から出てるお金は、どんぐらい足りてないものなんですか?
向笠
向笠
特定の処遇改善加算というのがあるんですけど、国全体で2,000億円予算投入して、介護士の方々の給料を平均したら、多分、数万円ずつぐらい月給で上げよう、みたいなものです。
森本
森本
大きいですよね、数万円ってね。
向笠
向笠
っていう取り組みをしてたりもするんですけど、それも予算が2,000億円ないとできないっていう感じなんで……。
森本
森本
2,000億でやっと数万上がるレベルですから、これ、どうしていけばいいんですか?
向笠
向笠
働く側の側面から言うと、やっぱり人間関係が職場で悪かったりしてしまう。
今、景気が結構日本全体いいので、他の産業に人が取られちゃう。『飲食店のほうが時給よくない?』みたいな。
森本
森本
そうか、じゃあ景気が良くなっても、介護の給料はそんなに上がらないから、他の業種に比べて。だったらそっち行っちゃおうよって。
向笠
向笠
地域によっては、例えば、コンビニの店員さんよりも時給が低いんじゃないかみたいな。
森本
森本
嘘でしょ?
星乃
星乃
えー!そうなんですか?
森本
森本
命を扱う介護士さんが、その時給より低いってのはね。
向笠
向笠
なかなか、シビアな話ですね。

老人ホームで現役で働いている星乃さんの転職体験談

森本
森本
知ってました?星乃さん。
星乃
星乃
私、転職魔なので、結構いろんな場所を転々としてるんですよ。最初大学病院にいて、次総合病院にいて、美容クリニックやって。
で、今老人ホームやらせて頂いてるんですけど。どこに行ってもつきまとうのは人間関係かなっていうのと、あとは残業がすごいあるとか。
転職するときに、基本的に紹介会社さんを挟んでするんですよ。紹介会社さんもいろいろあるんで、オブラートにこう、ね。包まれて。
向笠
向笠
うまく見せてね。
森本
森本
そこを見抜く力も、必要になってくるってことですか?
向笠
向笠
そうですね。
森本
森本
そもそも、星乃さん。なぜ転職したんですか?
星乃
星乃
そうですね、大学病院の時は点滴が飛んできたので。
森本
森本
そっか。点滴事件ね。
星乃
星乃
点滴事件で転職しましたね。総合病院の次は美容クリニックなんですけど、美容好きだし、看護師もそれでちょうど3年目くらいだったので、華やかな世界にと思って行ったんですけど、美容外科って特殊で、売り上げとか数字の話が看護師にも来るので、なんかやりたいことと違うなと思って。
なんで老人ホームにしたかと言うと、総合病院のときに結構ご高齢の方と接するのが得意、っていうか好きだったので。
森本
森本
合ってるな、と思ってね。
星乃
星乃
そうなんですよ。紹介会社さんとも、いろいろ面談を重ねて『老人ホームが向いてるんじゃない?』って言われて、転職したような感じです。
森本
森本
今どんぐらい働いてるんですか?今の老人ホームで。
星乃
星乃
老人ホームで働いてから、1年になりますね。
森本
森本
1年。どうですか?転職して良かったですか?
星乃
星乃
職場とか、仕事内容は好きですね。いつもご高齢の方と一緒にお話ししたりとか。
認知症の方も私、そこまで抵抗ないので。今日も面白い出来事が、あ、面白いって言っちゃうとアレですけど……。
森本
森本
でもポジティブに捉えてるって意味では、いいんじゃないですか?
星乃
星乃
いろんな関わりが持てて、すごく楽しいなとは思えるので、有料老人ホームに転職できたのは、すごく良かったと思ってます。今までの職場で一番良かったかなって。

転職を繰り返すのは良い事?転職する際の施設のチェックポイント

森本
森本
社長。転職をたくさんするっていうのは、良いことなんですか?
向笠
向笠
基本的には、働きやすい職場を見つけるまでは、どんどん転職した方がいいかな。
森本
森本
我慢するよりかは。
向笠
向笠
我慢するよりは。経営がうまくいってない施設さんほど、お給料が出づらいし、みんな長く働かされてるんで、ブラックだったりして、働く環境も良くないという感じなんで。
一方で経営がうまくいってらっしゃる会社さんも、人結構まだたくさん求めているので、そういう所にうまく当たるまではどんどん転職して、良い施設さんが見つかったら、そこに長く勤めて頂く。
森本
森本
1発目で良い所当てたいんですけど、どうすればいいんですか?
向笠
向笠
よく言われているチェックポイントは、6つぐらいありまして。
1つ目が、常に人材不足に陥っている施設は結構人が辞めちゃっている 。
森本
森本
劣悪な環境である可能性が高い。
向笠
向笠
『あれ、この施設、毎週毎月求人出してない?』みたいな所は、どんどん人が辞めている。
2つ目が、常に利用者が不足している
施設に面接とかで訪問すればある程度分かるんですけど、『この施設4フロアの老人ホームなのに、利用者さん2フロアしか入ってないぞ』みたいな。そういう所は結局売り上げ立ってないのでお給料も出づらい。
森本
森本
『利用者さんが少ない=業務的にちょっと楽』だったりします?
向笠
向笠
それは、一方の側面でありまして。結局は、働く職員さんとの人数バランスなんですけど。
森本
森本
それで、働いてる人もさらに少なかったら、激務は激務ですよね。
向笠
向笠
よくあるのは、利用者さんが少ないので売り上げが立たない。なので、スタッフもギリギリ限界の人数で回す、結局大変、っていうパターンのほうが多いかな。
3つ目が、介護報酬への依存が大きいみたいな。
情報としては見極めづらいんですけど、介護報酬は3年に1回ルールが変わりまして、国から何%みたいな形で介護報酬が決まるんですけど、儲かってる業種ほど、介護報酬が抑えられるっていう感じのルールというか、傾向になっているので、ギリギリの水準でちょっと利益出して回すみたいな、施設だとちょっとルールが変わった瞬間に赤字に転落しちゃって、みたいな。
森本
森本
そんなシビアなんですか。
向笠
向笠
3年に1回、ルールが変わっちゃうっていうのが、結構シビアですね。
森本
森本
なるほど。じゃあ、今まで環境としては良かったなと思ってたら、3年に1度のルール改定で、一気に劣悪な環境になってしまう。
向笠
向笠
なりかねない、っていうのはあったりしますね。
森本
森本
とんでもないリスクをはらんでますね。
向笠
向笠
なので、それで倒産しちゃう施設もあったりする。
3年に1回のタイミングっていうのはひとつの見極めどころかなという感じですね。
森本
森本
こうして、悪い施設の特徴を知っておくことによって、逆張りして『この施設人数多いな』『儲かってるな』『利用者さん多いな』って所をなるべく探せば、一発で当たりを引けるということですね?
向笠
向笠
それ以外でいうと、経営方針があんまり定まっていないとか、小規模とか、設立から間もない施設は、安定運営してない可能性があるとか。
介護職員の処遇改善加算を取ってない所は、体制が整っていない可能性があるので、避けて頂くのがいいんじゃないかな。
森本
森本
需要は増えてってるはずなのに、なんでこんなに劣悪な環境が続いてるんだろう、っていうふうに思っちゃうんですけど。
向笠
向笠
結局、財源不足と人材不足・人数不足。
森本
森本
そうか、人とお金か。
向笠
向笠
人とお金が、足りないっていう。

介護職におすすめの働き方は?

森本
森本
おすすめの働き方とか、あるんですか?
向笠
向笠
最近出てきているのが、プロ派遣介護士です。
普通の常勤の職員として働くよりも、派遣で働いたほうが、今の時代だとお給料が良いという実態もありまして。各社さんやっぱり人材集めるために、常勤の方たちだけじゃなくて、派遣スタッフさんも入って頂かないと、施設が回せないという感じになってるんで、派遣の人にはより高い時給を出して入ってきて頂く。
派遣という働き方で、いろんな施設を転々としていって、最終的なトータルのお給料はいい。
そんな働き方をしてらっしゃる方、ネット上でそういう情報を配信されてらっしゃる方とかいます。
森本
森本
そうなんですね。でもこれ派遣でね、高い時給でやってますっていうふうに入ってくと、常勤の方々の目というか、厳しくなりそうじゃないですか?
向笠
向笠
それは、あるかもしれないですね。
森本
森本
今日限りだしっていうので、どんどん転々としてけば、人間関係に苦しまずにもすむってことですか?
向笠
向笠
そうですね。派遣だと人間関係のリスクも少ない。
すごく嫌な上司の方がいらっしゃったら、派遣さんなんですぐ別の所に移ると。そういう選び方もできる。
森本
森本
人間関係のリスクなくお金ももらえる、ってなるんだったら、割とここから主流になってく可能性もありますかね?
向笠
向笠
そうですね。可能性としては十分あるかな。
ずーっと、ここからまた10年20年ぐらい、まだ介護士さん足りないっていう状況が続くと思うんで。
森本
森本
そんな長いスパンで。そうですか。
向笠
向笠
なので、派遣さんも必要になるというのは、まだまだ続くかなと思います。
森本
森本
どうですか?星乃さん、派遣で。
星乃
星乃
そうですね、でも一つ……。
派遣で働くのが悪いという話ではないんですけど、利用者さんから、私が直接聞く話だと、『毎回人が違う。せっかく、この人に慣れたのに。頼みやすくなったのに』という言葉をたまに聞くので。
自分も、派遣で働く方向にちょっとシフトしてくんですけど、そういう問題もあるので。ひとつの所で長く働くっていうのは、利用者さんにとってはいいのかなっていう部分もあるので……。いろんな問題があるのかなって思いますけど。
森本
森本
ちょっとわたくし反省しました。完全にお金に目がくらんでました。
『派遣っしょ!派遣っしょ!』って感じだったんですけど、やっぱ老人ホームっていうのは、人と人との繋がりですもんね。
星乃
星乃
そうなんです。
森本
森本
そっか、あーむずい!正解がなさすぎる!
星乃
星乃
いろんな問題がありますね。
森本
森本
いろんな問題があります。こんな、10分の番組じゃ解決できないよ!
今後ね、介護職を選ぶ方々には、なるべく良い環境で働いてもらいたいなっていうのは、みんなの総意ですよね。
ぜひ皆さんいい職場で働いてください

介護職が良い転職をするために

森本
森本
今回のテーマはいかがでしたでしょうか。まず星乃さん。
星乃
星乃
そうですね。働く場所、人間関係とか、いろいろありますけど……、高齢化社会は止まらないので、介護業界がもう少し盛り上がって、多くの方が長く働ける現場が増えていけばいいな、とはすごく思いました。
森本
森本
ただ、その解決の方法が難しすぎるんですけどね。ちょっと我々だけじゃ解決できないので、みんなで力を合わせてちょっとずつ良くしていきたいと思います。
社長、いかがでした?
向笠
向笠
介護の業界にいらっしゃる、働いてらっしゃる介護職の方々にお話をお伺いしてると、『会社に雇ってもらう』みたいな、『選ばれるようには、どうしたらいいの』みたいな思考の方が、一般的だと思うんですけど、結構多くて……。
一方で、今の介護業界の人材不足の状況を考えれば、逆に、介護職の方が事業者を選ぶという思考の変え方で、どんどん仕事を決めていってもらえたらいいんじゃないかな。
施設側は、どうやったら働く人にとって、いい環境をそろえて選ばれる事業者になるか、そんな業界として考え方を転換していく時期なのかな、と思いますね。
森本
森本
施設と介護士の方が、対等になれるような環境になれば良いですよね。
というわけで、以上でございます。次回も介護のためになる話、略して『介ためな話』ご用意しております!

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