ブラック介護現場の9大特徴!「例文つき」退職申し出から転職探し

キャリアアップ
2022/01/11

1. 介護職を辞めたい…こんな状況に当てはまっていませんか?

「今の介護施設を辞めたい」と思っている介護職の方も多いと思います。
今回は、そうした介護職の方向けに、チェックリストと対応方法をまとめました!

1.1. 職場の人間関係

介護職が辞めたい理由として常に上位に上がるのが、職場内の人間関係です。
嫌味な人が上司で毎日細かい事で嫌味を言われ続ける。
自分の介護のやり方を徹底的に駄目だしされ、挙句の果てには人間性を否定するような暴言を言うような人間も中にはいます。
職場によっては、施設内で派閥ができあがり同じ職員同士で対立している場合もあるそうです。
人間関係は職場を変えればリセットされるので、あまりにも辛い時は違う施設でイチから人間関係をやり直すのも有りかと思います。

1.2. 給料が安い

介護職は他の職業と比べると給料が安いです。
基本給が低い施設が多いと言うのも理由の一つですが、それ以上にサービズ残業の存在や、昇給が殆ど行われない事も理由として挙げられます。
特に昇給はリーダーや主任などの役職につかないと昇給が無い施設も多く、20年勤務した職員と入社したばかりの新入社員の給料が同じという事も良くある話です。
頑張って仕事をしても給料は増えないし、それならもっと良い条件の施設に行こうかなと考える人が多いのも仕方がないですね。

1.3. 肉体労働がきつい

入所系の施設だと体力的にハードな仕事をしなければなりません。
全介助が必要な利用者様の移乗は本当に大変ですよね。
毎日移乗やオムツ交換を行ううちに、腰や足が悪くなってきて、より肉体労働がキツくなる悪循環に陥ることもあります。
特に腰を痛めてしまうと、介助するごとに痛みが増して仕事への気力が奪われてしまいます。

1.4. 夜勤がしんどい

介護の夜勤は本当に大変です。
職員の人数が日勤帯より少なく何かあった時対応が大変ですし、勤務時間が長いので体力的にも辛いですよね。
夜間帯は利用者様が急変する事もあり、何かあったらどうしようというプレッシャーが大きくかかるのも辛い原因ではないでしょうか。
オンコールやナースが常駐していても、見回りの時に息をしてなかったらどうしよう、いきなり苦しみだしたら焦らず対応できるだろうかという不安は誰もが持っていると思います。

2. こんな所は辞めるべき!ブラックな現場

2.1. いつも求人広告が出ている

いつも求人広告が出ているという事は人材が定着しないという事です。
人間関係がギスギスしていたり、激務すぎて身体が持たないといったそれなりの理由があるはずですので、いつも求人広告が出ている施設・サービスは応募するのは辞めておきましょう。

2.2. 求人情報の条件と入職後にギャップがある

条件では希望休取得率9割、ボーナス有りと書いていたのに、実際は上の圧力で希望休は通らず、ボーナスは処遇改善手当を当てただけというのも良くある話です。
事業所によっては、公休だけれど会議が休みの日にあれば無給で必ず参加しなければならない。
なんて場所もありますが、それでは公休の意味がないですよね。
こういった施設は続けていけば始めの条件よりどんどん悪くなっていく可能性も高いです。

2.3. 有給が取得できない

有給を申請しても人手不足から却下されたり、そもそも有給を申請してはいけないような空気がある施設も少なくありません。
全員が取得できないならまだしも、リーダーやリーダーに気に入られた職員だけが有給取得可能みたいな事業所だと大変です。
そういった施設は、退職時の有給消化も認められない場合もあります。
退職理由が良くないから有給消化を却下されるような施設もあったので、有給を無駄にする前に早めの退職がおすすめです。

2.4. サービス残業が当たり前

どう考えても業務が回らず、当然のように毎日2時間残業。
それなのに残業代は出ず、挙句の果てに提示でタイムカードを押すように指示される。
なんて事も良くある話です。
そういった施設は間違いなくブラックだと考えられます。

2.5. 利用者からの暴力、セクハラ

女性の職員に多いですが男性利用者様に胸やお尻を触られる、いきなり怒鳴りつけられるといった話もよく聞きます。
中には無理やり押し倒されて強姦未遂にあったなんて話も聞きますが、ブラックな施設だとそういった相談をしても「認知症だからしょうがない。我慢して。」の一言で済まされてしまいます。
上司に相談しても対応してくれないような施設は、職員を大切にできない場所なので長く続けても辛くなるだけです。

2.6. 月に10日以上の夜勤がある

2交代制で10日以上夜勤の日があるという事は、出勤は全て夜勤という事になります。
ブラック施設の中には16時間勤務の夜勤なのに、明けの日に再び夜勤をさせるような施設もあるそうです。

2.7. 非常勤の雇用しかしてもらえない

正職員と同じ責任と仕事内容を任せているのに、非常勤の雇用しか認めない施設もあります。
正職員で即入社できる施設は沢山あります。
そういった場所で正職員になる為に頑張るよりも、正職員としての転職を模索するのも有効な手だと思われます。

2.8. 認められていない医療行為などを強いる

施設の中には、介護士が本来禁止されている医療行為をやらせる施設もあります。
医療ミスを起こした場合、責任問題だけで済まない可能性もあるでしょう。
非常に問題のある施設だと考えられます。

2.9. 上司からの理不尽な指示

やったことのない業務をいきなり一人でやらせたり、一人で捌ききれない業務を押し付けてくる上司がいる施設も少なくありません。
何とか仕事を終わらせたのに、「いつまでやってんの?遅いんだけど。」なんて言われたことがあるという経験談も頻繁に耳にします。

3. 退職を覚悟したら…次のステップ

3.1. 上司への相談は2~3ヶ月前に

上司へ退職の相談をするときは、退職予定月の2~3か月前が良いです。
あまりに前すぎると退職期間までが気まずいですし、遅すぎると受理されない可能性もあります。
1月前に退職手続きを進めたら、有給消化を認められなかったといった事例もあるので遅くても2か月前の相談をおすすめします。

3.2. 先ずは直属上司のアポイントを取る

退職したいときは必ず始めに直属の上司に相談しましょう。
直属の上司以外に相談するのはマナー違反です。
上司としては無視されたと感じ、気分を損ねてしまい退職までの仕事に影響が出る恐れがあります。

3.3. 退職願の作成に必要なもの

退職願に必要な物は

  • 文章を書く便箋
  • 便箋を入れる封筒

です。

便箋のサイズ B5 A4
封筒のサイズ 長形4号 長形3号
白・シンプルな物
備考 PCで作成する事も可能

3.4. 退職願のテンプレ

「このたび一身上の都合により、〇年〇月〇日をもって退職いたしたく、ここにお願い申し上げます」
というのが、退職願のテンプレートです。

3.5. 切り出すセリフはこれ!事業所や上司への不満は言わない

介護職で退職をしたい時は「身体が辛くて、もう続けるのが辛いです」というと反感を買うことなく辞めやすいです。
本来は、事業所側も不満を吸い上げて改善していくべきではありますが、不満を理由に上げると、トラブルになる可能性もあるので止めておくのが得策です。

3.6. 上司に引き止められた!そんな時は

人手不足の介護業界では、引き止めにあうことも多いと思います。
上司に引き止められたときは、まずは引き止められた事に対してお礼を言いましょう。
その後、しばらく悩んだ末に決めた事をお伝えすると、上司の気持ちとしても納得しやすいはずです。

3.7. 退職願を提出したら、退職日を決める

退職日は給料日や月末など、切りが良い日にする人が多いです。
次の職場の初出勤の日や、保険の調整が簡単なことが理由ではないでしょうか?

3.8. 退職届のテンプレ

退職届のテンプレートは、「このたび一身上の都合により、○年○月○日をもって退職いたします」

という感じです。
退職願と違うのは、最後が「退職いたします。」と断定している所が変わってきます。

3.9. 最後はお詫びと感謝の気持ちを込めて退職届を提出

書き終えたら、退職届を提出して無事退職です。
退職時には今までお世話になったお礼を述べると円満な退職ができますね。
菓子折りとメッセージカードを残して行けば、好印象のまま辞めることが出来るという声もお聞きします。
退職する施設と言えど、お世話になった施設ですから、お互い気持ちよく辞めれるといいですね!

4. 転職先を探す方法

4.1. ハローワーク

仕事探しならハローワークというぐらいメジャーな方法です。
ハローワークは直接相談しながら、新しい転職先を探すことができます。
知名度の高さから、求人数が多いのもポイントです。

4.2. 求人媒体

求人サイトや、福祉人材センター等で求人を探すことができます。
折込チラシや会社のホームページでも募集をかけている事もあるので、興味のある施設は募集してなくても一度ホームページを確認することをおすすめします。

4.3. 人材紹介サービス

介護職に強い人材紹介サービスに登録するのも方法の一つです。
人材紹介では自分伝えた条件に合う場所をサービス会社が探してくれる為、自分では見つけられないような求人を見つけることができます。
但し、たいていの人材紹介サービスは派遣社員という形で働くことになるので、正職員希望の方は注意が必要です。

4.4. 知人の紹介

同業者が知人にいれば、就職先を探している事を伝えれば知人の勤め先を紹介される可能性もあります。
知人の紹介で職場を決める最大のメリットは、実際の現場の声を聴いてから入社できる点です。
事前に話をたくさん聞いておくことで、イメージとのズレも減らすことが出来ます。
デメリットとしては、紹介で入る為プレッシャーを感じる人もいる点でしょう。
知人に迷惑をかけないように、しっかりと働かなければならないですね。

5. 次の介護事業所探し、注意すべきこととは?

5.1. 同じ地域はできれば避ける

同じ地域で就職すると前の職場にいた職員がいたり、交流会等の施設間同士のイベントで鉢合わせになる可能性もあったりします。
特に前の職場で嫌だった人がいたり、前の会社では後輩だった職員を先輩として接しなければいけなくなった時は、お互いに仕事しづらい状況になってしまいますね。
そういった状況を避ける為にも、できれば違う地域で求人は探すのが得策です。

5.2. 交流会での接触を避けるために、サービス形態の違う所へ

施設間同士の交流会では、前職場の職員と会う可能性も出てしまいます。
交流会は施設なら施設、デイサービスならデイサービスでとサービス形態毎にやっている場合が多いので、以前の職場とサービス形態を変えれば接触を防ぐことが可能です。

5.3. 経営母体をチェック

介護業界には様々な企業が参入しており、中には全く介護と関係ない企業が経営していることもあります。
悪いわけではないですが、経営母体が大きいほど融通が利きずらく転勤が出てくる可能性が増えていきます。
事前に経営母体を確認しておくと、転勤可能性をチェック出来るかもしれません。

5.4. 上場or広域展開している企業は避ける

広域展開や上場している企業は全てではないですが、利益重視で介護施設を運営してる場所も多いです。
職員の人数は足りないのに利用者様をどんどん増やしたり、マニュアル通り過ぎて臨機応変な対応が困難だったりする場合もあります。
また、全国で施設を展開しているような企業だと転勤の可能性もあるので、入社前に確認が必要です。

5.5. 介護職員処遇改善加算をつけているか

介護職員処遇改善加算は、国から支給されるお金で介護士の給与を少しでも増やそうとした制度です。
しかし、介護職員処遇改善加算の使い道は各事業所に一任されているので、介護士の給与には回さず事業所の経営資金に入れてしまうような事業所も中にはあります。
そういった所はサビ残が発生したり、給与が求人情報より少ない可能性も大いにあるので気を付けておきましょう。

6. 介護業界での転職を経験したAさんの実体験

6.1. 転職のきっかけは?

私は以前特別養護老人ホームに勤めていたのですが、職員が足りず利用者様に対して満足なサービスができない状況が続いていました。
食事介助、口腔ケアも時間が足りずに途中で切り上げてしまう。
利用者様のトイレ希望があっても、手が足りずパット内でして貰う事が殆ど。
一番上の上司が特定の職員を贔屓する上、他の職員には暴言や暴力など酷いパワハラが続く。
そんな状況が3年ほど続いて、自分がやりたかった介護はこんなおざなりな介護では無いと思い転職を決意しました。

6.2. なぜ今の職場で働こうと思ったのか?

現在は老人保健施設に勤めています。
老健は筋力の低下や、軽い認知のある方が自宅に復帰できるように支援を行うリハビリ施設なので、前の施設よりも利用者様の気持ちに沿ったケアができるんじゃないかと思い決意しました。

6.3. 転職活動中に困ったことは?

施設での仕事が好きなのですが、夜勤が体質的に辛いので日勤のみで常勤を探していました。
パートでの募集は多かったのですが、常勤で日勤のみという条件の老健が中々見つからなかったので見つけるのが大変でした。
介護福祉士を持っていたので、なんとか見つかりましたが無資格の方は完全に希望通りの場所を探すのは中々たいへんなのではないでしょうか。

6.4. 転職をされた今の気持ちは?

以前と比べて利用者様とコミュニケーションを取る時間が増えたり、一人のケアに対して時間をかけて行えるようになったので丁寧な介護ができるようになりました。
利用者様から「貴方は本当に優しいね。いつもありがとう。」、「あんたがいると安心できるよ。」等の暖かな言葉を頂く度に転職をして良かったなと思います。

7. まとめ

ブラックな施設は沢山ありますが、それと同じぐらい素晴らしい施設も沢山あります。
今回の記事で「私の施設ブラックだな。」と感じた方は早いうちに転職することをおススメします。
転職の際にも、注意点に気を付けて、良い施設に就職できるようにしていって頂ければと思います!

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