高卒新卒無資格から介護職への道 自己PR&志望動機欄(履歴書)の書き方教えます!

キャリアアップ
2022/01/11

1. そもそも自己PRと志望動機の違いって?

高校卒業後の就職の選択肢として介護職を考えている方もいらっしゃると思います。
企業に自分をアピールする時、自己PRと志望動機は重要な要素の一つです。

ただ、中には違いがいまいち分からず、内容が殆ど同じになってしまったり、具体性が無くふわふわした内容になってしまった方もいると思います。違いは次の通りです。

自己PR 自分の長所から生まれた成果から企業にとって、自分を採用するとこういったメリットがありますよとアピールする項目
志望動機 その企業を選んだ具体的な理由と、入社した後にやりたいことをアピールする項目

どちらもアピールには変わらないのですが、自己PRと志望動機がかみ合わずちぐはぐになってしまうと相手からの信用を損なう恐れがあります。その為、自己PRと志望動機を作る際は

  • 自己PR:将来介護の仕事に就くために、レクリエーションの資格の勉強をして取得しました。
  • 志望動機:以前から介護の仕事に興味があり、所持しているレクリエーションの資格を活かすことができそうな貴社に応募しました。

といった感じで一貫性のある内容にすると、企業に対して強くアピールが可能です。

2. まずは介護職事情について知ろう

2.1. 介護職基本情報早わかり

介護職といっても、資格や勤務先で内容は大きく変化します。
介護職の中でも主要な資格と、事業所を表でまとめてみたので面接先への参照にしてみてください。

資格名 簡単な説明
介護初任者研修 介護職の入門資格です。介護の基礎があることを証明できます。
介護福祉士実務者研修 初任者より、上位の資格で介護福祉士を取得する為に必要です。
介護福祉士 介護職最上位の資格で国家資格になります。介護のプロである事を証明できますが、取得試験を受ける為に実務経験3年以上と実務者研修の修了が必要です。
ケアマネジャー 介護保険制度に基づきケアプランを作成する役目です。試験を受ける為に介護福祉士になってから実務経験5年以上必要なので、主要介護資格の中では一番最後に取得することになります。
施設・サービス 簡単な説明
デイサービス 基本的に日帰りのサービスで、利用中は入浴介助やレクリエーションを行います。
訪問介護 利用者様の自宅に伺い、決められたサービスを提供します。
特別養護老人ホーム・介護老人保健施設 自宅での生活が困難な方の生活援助を行う施設です。入所施設なので夜勤があります。
グループホーム 少数の高齢者が個々の能力に応じて役割を持ち、自立した生活を贈れるようにサポートする施設です。入所施設の為夜勤があります。
サ高住 サービス付き高齢者向け住宅の略です。住宅と在宅支援は別のサービスになっているのが特徴です。基本的にはほぼ自立の高齢者が利用するサービスになります。サ高住で介護サービスを行う時は訪問介護として行っていきます。一応入所施設なので夜勤もあります。

2.2. さくっと疑問解決!

資格がなくても大丈夫なの?

介護士になる為に資格は必ずしも必要ではありません。施設や、訪問介護などの介護員は無資格でも仕事に就くことはできます。
しかし、現場の介護員以上のケアマネージャーや、サービス担当責任者を目指すなら資格の取得は必須になります。無資格の場合、有資格者と比べ給与にかなりの差が出ることが殆どです。
ただし、多くの現場では、資格取得の為の援助制度が設けられています。始めは無資格でも良いですが、先のことを考えると制度を使って早めに介護資格の取得を目指すことをおススメします。
介護職としてキャリアアップを狙うなら、介護職員初任者研修の取得を目指していきましょう。

給料が低いって聞くけどほんと?

介護職は給料が安いといった印象を持つ方も多いですが、実際は場所をよく吟味して選べば高給料の施設もたくさんあります。
安い所だと年収200万行かないような場所もありますが、年収400万~600万あたりの求人も探せば発見可能です。
一般的にはデイサービスや訪問介護のような事業所よりも、特養や老健等の夜勤があって重労働な施設の方が給料も高めに設定されている傾向があります。
さらにサービス提供責任者や、ケアマネージャーのような管理職につけば夜勤無しでも高給与を狙えるでしょう。

介護職員の恋愛事情って…!?

介護職はチームプレイが多い為、職員同士の距離が近くなりやすいです。
距離が近ければ話をする回数も自然と増えますし、仕事内で相手のことが良くわかる為恋愛に発展しやすい傾向があります。
デイサービスや訪問介護の職場だと女性の数が圧倒的に多いので中々そういった話にはなりづらいですが、入所施設だと男女の割合のバランスが取れていることもあり職員同士で恋愛関係になることも珍しくありません。

3. 受かる志望動機を考えよう!

3.1. 考え方の3つのポイント

結論ファースト!志望動機は1行目に一言でまとめよう

志望動機を書くときは必ず1行目で結論を述べるようにしましょう。
始めに結論を書きだすことで、採用担当者に何を伝えたいのか理解して貰いやすくなります。
自分が書くときも結論ありきで文章を書いて行くので、まとまりのある文章が書きやすいのも利点の一つです。
ただし、結論を書くときは複数の内容を書いてはいけません。
内容を広げればそれだけ一つ一つの動機が浅くなり、こちらの伝えたいことが伝わらなくなる可能性がでてきます。
結論を述べるときは一言できっぱりと伝えた方が相手の印象にも残りやすいです。

自分の経験と結びつけて、その施設でなければならない理由を述べよう

志望動機は自分の経験を踏まえて伝えると、熱意がより伝わりやすくなります。
面接中に「別にここじゃなくても良かったよね。」なんて言われない為にも、自分の経験と面接する施設の特色を絡めて伝えるようにしましょう。
その施設でなければならない理由を見つける為には、まずは施設のことを良く知る必要があります。
施設のHPや、行事のボランティアなどに参加して施設の特色を理解しておきましょう。
高卒の方であれば

将来は人を笑顔にできるような仕事に就きたいと考え、学生時代はボランティア活動に積極的に参加していました。貴社で募集していたボランティア活動のときに、楽しそうに笑う介護員と利用者様の姿を見て将来はここで働きたいと思い志望しました。

のような動機でも充分に気持ちが相手に伝わるでしょう。

最後に、入社後に自分にできることを書こう

志望動機の最後には入社した後に自分にできることについて書いて行きましょう。
できることについて記入する際には、具体的で向上心を感じられるように書くと良いです。
具体的ではない話には信用が欠けてしまいますし、読み手の中にも残らず薄い印象になってしまいます。
例えばですが、

  • 利用者様の名前を一日でも早く覚える為に、名前を覚えるまで必ず全利用者様と5分以上会話するようにする。
  • 週に一回新しいレクリエーションを行っていきます

等の実現可能で、具体的な内容のできることであれば担当採用者の印象に残りやすく、働いてからのこと考えているんだなと好印象を受けやすいです。

3.2. 履歴書にすぐ使える!テンプレートの空欄を埋めて簡単に志望動機を作ろう

志望動機のテンプレートを作っておくと、別の履歴書を作成する時にも応用が効いて楽になります。
履歴書にすぐに使えるテンプレートを作成したので、参考にして下さい。

私が貴社を志望した理由は○○です。○○を切っ掛けに介護業界に興味を持ち働いていきたいと思いました。HPを拝見し、○○、○○など魅力ある試みを行っている貴社で、私も一員となって働きたいと思い志望いたしました。
もし入社することができれば得意の○○を活かして働きたいと考えていますので、よろしくお願いいたします。

3.3. 受かる例文を見てみよう

実際に上のテンプレートを埋めて例文を作成しました。
志望動機でお悩みの方は是非参考にしてください。

私が貴社を志望した理由はボランティア活動での施設の雰囲気です。貴社での夏祭りのボランティア活動を切っ掛けに介護業界に興味を持ち働いていきたいと思いました。HPを閲覧し入居者様を連れて一泊二日の御泊り旅行、利用者様が給仕を行う喫茶店など魅力ある試みを行っている貴社で、私も一員となって働きたいと思い志望いたしました。
もし入社することができれば、得意のジャグリングを活かしたレクリエーション等で利用者様が毎日笑顔になるような介護をして働きたいと考えていますので、よろしくお願いいたします。

4. 受かる自己PRを考えよう!

4.1. 自分の強みの見つけ方

自分史を作って、自分の経験・価値観を振り返る

自分の強みを見つける為には、自分のことを良く知っておく必要があります。
そこで、今までの自分の人生をノートやPCで書き写し自分史を作ってみましょう。
自分史を作るとどんな経験を積んできたのか、経験から価値観はどのように変遷していったのかを客観的に理解することができ、経験や価値観には自分の行動が色濃く表れます。
その中で一際目立つものが自分の長所であり、強みです。
自分の強みを理解できたら、強みを中心にして自己PRを作成していきましょう。

家族や友達に他己分析をお願いする

自分史で客観的に捉えたと思っても、自分で書いている以上どうしても自分の主張が入っている可能性は否めません。
その為、より正確に自己を理解する為に自分に近しい人物である、家族や友達に自分のことを分析して貰うと良いでしょう。
他人に自分の分析をして貰う時は複数人に頼むようにしましょう。
別々の視点から評価を受けることでより客観的な視点での評価を知ることが可能です。

困ったときは自己分析ツールを使おう

自己分析の方法の一つとして、自己分析ツールを使う方法もあります。
自己分析ツールは就活サイト等で利用できるもので、いくつかの質問に答えると自分の生活や特徴の解説を見ることができます。
解説とは別に、自分に向いている仕事も紹介してくれたりもします。
自己分析ツールは簡単に言えば就活用心理テストです。
その為、楽しみながら自己分析が可能であるという点が長所です。
その代わり、いくつかの質問で答えが出てしまうので信憑性は薄いと考えられます。
あくまで、参考程度に留めておきましょう。

4.2. 履歴書にすぐ使える!テンプレートの空欄を埋めて簡単に自己PRを作ろう

こちらでも、履歴書にすぐに使えるテンプレートを作成したので、参考にして下さい。

自分の強みは○○です。学校でも○○を活かして○○してきました。
ぜひ介護の現場でも○○して仕事に取組み、貴社でお役に立ちたいと思います。

4.3. 受かる例文を見てみよう

コミュニケーション能力が強み

自分の強みは面倒見の良さからくるコミュニケーション能力です。学校でも後輩のフォローを親身に行い、「君なら安心できる。」という言葉を頂き加入している部活動で部長に推薦されるなど、周囲から信頼を得てきました。
介護には携わったことがありませんが、利用者様の気持ちに寄り添い安心できる場所を提供できる介護職を目指していきたいと思います。

体力が強み

自分の強みは部活で培った体力です。部活は陸上部に所属していて毎日3時間ハードな練習をこなしていました。
介護の現場でも、部活で培った体力を活かして体力仕事を率先的にこなし、常に笑顔で利用者様に対応できるような介護職を目指して行きたいと思います。

気配りができることが強み

私の強みは、細かい観察からなる気配りです。私の通学していた電車では、2駅目で必ず足の不自由な高齢の女性が乗車します。しかし、時間が丁度出勤ラッシュの時間なので日によっては席を誰にも譲られず長時間立ちっぱなしになっていることもありました。
立ちっぱなしの日は女性が後車するときには、いつもフラフラと歩いて見るからに疲労している様子でした。
そこで、私は女性を見かけた際には率先して席を譲ったり、声をかけて優先席まで案内するようにしました。
毎日のように行っていると、周りの乗客も女性が乗車したら席を譲ってくれることが多くなりました。あの時頂いた「ありがとう。」は今でも心に残っており、介護業界を目指そうと思ったきっかけでもあります。
貴社においてもそういった日常の些細なことでも見逃さず、利用者様に対して適切なケアを迅速に行えるような介護士を目指していきたいと思います。

5. 志望動機・自己PRのNGポイント

5.1. 履歴書に「御社」はNG!「貴社・貴施設・貴院」が正解

履歴書に書くとき御社と書いてしまう方もいますが、それはNGです。
何故なら御社というのは話し言葉であって、書き言葉では無いからです。
履歴書では貴社という言葉が書き言葉になるので、面接では御社、履歴書には貴社と使い分けていきましょう。
どちらも敬語の為「様」付けは二重敬語になってしまうので付けないように気を付けて下さい。

5.2. 余白だらけの履歴書はNG!やる気をアピールしよう

余白だらけの履歴書は採用担当者にやる気が無いと思われたり、記入漏れと勘違いされてしまう為NGです。
どうしても記入できなければ「特になし」と記入するしかありませんが、「特になし」と書いた時点で履歴書をびっしり埋めた人には印象の面で負けてしまいます。
履歴書は可能な限り埋める方が印象は良いです。

5.3. 修正液はNG!書き直すのが原則

履歴書の記入を間違えたからといって、修正液を使うのは絶対にNGです!
修正液は使った場所がすぐにわかり見栄えも悪く、書き直す気が無いんだなと採用担当者からの印象も悪くなりがちです。
ミスに気づいたら、諦めて新しい履歴書に書き直すようにしましょう。
履歴書を書くときは初めからボールペンで書くのではなく、鉛筆で下書きしておくとミスを減らせます。

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