夜勤専従介護バイトって未経験者もなれるの?夜勤専従介護の条件や給与を徹底解説!

介護職仕事紹介
2022/01/11

特別養護老人ホームやグループホームといった介護施設に入所しているご利用者は、24時間見守りや介護が必要な場合が多いため、介護の仕事には「夜勤」が付きものである場合が多いです。

さらにここ数年、通所介護すなわちデイサービスでも夜間対応している事業所もあり、夜勤の需要は増す一方です。

しかし、シフト制の仕事の不規則な生活で体調を崩してしまう介護職は決して少なくありません。

そんな中で人気を集めるのが「夜勤専従」という働き方です。
夜勤専従は高単価なものが多く、正職員でなくとも少ない日数で稼げると注目されています。

夜勤専従は未経験の方でもできるの?給与はどれくらい?どんなところがいいの?
そんな疑問についてお話しいたします。

1. 夜勤専従の介護バイトってどんなバイト?

1.1. 夜勤専従とは?

夜勤専従とは言葉通り「夜勤を専門に従事する」というスタイルの働き方です。

  • 特別養護老人ホーム
  • グループホーム
  • 老人保健施設

といった通常夜勤を必要とする事業所は日勤、遅番、夜勤等のシフト制です。
そのため夜勤は心身への負担が大きいものとなっています。
働く時間が一定でなくなることで生活リズムを乱し、不眠症に悩む人も。

それに対し夜勤専従は夜勤のみを専門に働くので、生活サイクルを一定に保ちやすいといえます。

また夜勤専従は深夜帯の勤務となることが一般的なため、夜勤手当がつき高単価な場合が多いです。

  • 決まった時間に働きたい。生活が不定期なのは嫌だ
  • 夜に強いので朝はゆっくり寝たい
  • 少しでも高い給料でガッツリと稼ぎたい

といった方々には夜勤専従はピッタリと言えるでしょう。

1.2. 勤務時間はどれくらい?

夜勤専従の場合の勤務時間は事業所によって様々ですが、大体は

  • 16~17時から翌日9~10時まで
  • 21~22時から翌日7~8時まで

といったパターンが多いでしょう。

当然ではありますが、勤務時間が長いほうが一回あたりの単価は高くなります。
休憩時間は60分から2時間以上の場合もあり、これも事業所によって様々なようです。

Wワークとして働くのか、夜勤専従のみで働くのか。ご自身のライフスタイルに合わせて選択すると良いですね。

1.3. 仕事内容は?

夜勤専従の主な仕事内容は「ご利用者の夜間のケア」です。
とは言ってもどのような内容なのか?が一番知りたいことですよね。

では、具体的な夜間のケアとはどのようなものでしょうか。
事業所の規模、業種によって違いますので代表的なものを見てましょう。

特養(特別養護老人ホーム)や老健(老人保健施設)、有料老人ホーム等の大規模の入所施設はご利用者の介護度が高い傾向にあり、オムツの交換や食事の介助などの身体介護が必要な方が多くいらっしゃいます。大体の業務内容としては

  • 定時の巡回
  • 定時の排泄交換と体位交換(身体の向きを変える介助)
  • 洗濯物を畳む等の雑務
  • 介護記録の記入
  • 起床のお手伝い
  • 朝食の介助

などといったところでしょう。

グループホーム、小規模多機能型施設、お泊りデイサービス等の小規模事業所は同様の内容ではありますが、利用者数が少なく、介護度も低い傾向があります。そのためひとつひとつの負担はあまり大きくありませんが、朝食の用意を職員がしている場合が多く、調理、盛り付けに加え、むせやすいご利用者には食べやすいように刻む、お粥にする等の対応が必要になります。

あくまでも傾向ですが、特養、老健等の大きな入所施設は身体介護の負担が大きく、グループホーム等の小規模の事業所は生活援助的な割合が強いといえるでしょう。

1.4. 給与・待遇は?

気になる給与ですが、勤務時間によって差があるのはもちろんのことです。
その他にも業種によっても違いがあります。

事業所分類 業務開始時間 勤務時間 単価
特別養護老人ホーム
老人保健施設
有料老人ホーム
16~17時から 16時間前後 20,000~30,000円
21~22時から 8時間前後 12,000~16,000円
小規模な事業所 同上 同上 10,000~18,000円

比較的高い単価なのは特別養護老人ホーム、老人保健施設、有料老人ホームで、やはり介護度の高い傾向があるところです。
業務開始が16~17時からが多く、その場合の勤務時間は16時間前後。単価は20,000~25,000円が一般的ですが、中には30,000円に届くところも。
長時間の勤務はちょっと・・・という方には21~22時からという事業所もあり、勤務時間は8時間前後で単価は12,000~16,000円あたりが一般的なようです。

それ以外の小規模な事業所では単価は安くなる場合が多く、10,000~18,000円あたりの単価が多いようです。

さて、他にも気になる待遇面ですが、夜勤専従の雇用形態は「非常勤」というパート契約となることが多いと思われます。 契約時間によって違いはあるでしょうが、基本的には勤務する法人の福利厚生等を受けることができます。場合によっては社会保険にも加入できるでしょう。

その他「派遣」として夜勤専従で介護をする場合は派遣元の会社で社会保険に加入することになります。つまり派遣の場合は勤務先の福利厚生を受けることはできませんので注意しましょう。

2. 介護初心者でも介護夜勤バイトってできる?

では、今まで介護の仕事に就いたことがないという方でも夜勤専従で働くことはできるのでしょうか?

結論から言うと、可能です。
もちろん事業所によりますが、複数の事業所でそのような傾向が見られます。
事業所や業種によって未経験可というところもあるので、経験がないけど夜勤専従で働きたいなと思う方は先方に確認すると良いですね。

その他、業種や規模、ご利用者の平均介護度によっては未経験・初心者がいきなり夜勤専従で働くには困難なこともあります。
また、夜勤ならではの困りごともありますので見てみましょう。

2.1. 日勤から始めよう

夜勤専従は、基本的に少人数で多数のご利用者さんの応対をします。グループホームやデイサービス、小規模多機能施設等の小規模な事業所では一人である場合がほとんどでしょう。
つまり、介護の仕事に不慣れな状態であったとしても、夜勤スタッフの判断力が求められてしまうのです。

また、「夜間しか知らない」ということは「昼の状態を知らない」とも言えます。例えば認知症のご利用者が混乱して施設内を歩き回ってしまう「徘徊(はいかい)」を始めたとして、落ち着いていただくにはご利用者本人の普段の状態を知っているほうが対応しやすいのです。

夜勤専従でしっかりと続けるためには、まず日中の勤務である「日勤」から始めたほうが施設の業務の流れやご利用者の日中の過ごし方も分かり、夜勤専従の場面でも役立つことでしょう。

2.2. 仮眠ができないことも

介護の現場はご利用者の対応が非常に大きな業務です。
特に認知症を有するご利用者は昼と夜との区別が付きにくくなるため、夜間に起きてしまわれる場面が時折見られます。
認知症の程度によりますが、「今は○時ですよ。まだまだ夜なので朝まで休みましょう」というお声掛けで納得される方もいれば、夜であることを理解できない方もいます。
そのようなご利用者の場合は危険がないように見守ったり、落ち着かれるまで側で一緒に過ごしたりといった対応が必要になります。

その結果、仮眠時間が思うように取れない場合があるのです。
その傾向は一人で夜勤を担当することが多い小規模の事業所に多く見られます。
もちろん複数で担当する大規模な事業所であっても夜間のご利用者の応対はしばしば起こりうることです。

その他にもご利用者からの呼び出しコールが多い、転倒・転落等の事故対応等のアクシデントの際には仮眠時間は思うように取れなくなってしまうでしょう。
しかし、そのようなアクシデントは頻回にあるわけではありません。

一方で、Wワークで昼も働くため仮眠時間がないと夜勤専従をするには厳しいという方は比較的仮眠時間を取りやすい複数人での夜勤を選ぶと良いかもしれません。

2.3. スタッフやご利用者との関係が難しい

夜勤業務は基本的に一人~少人数での勤務ですので、その他のスタッフと関わる機会があまりないと言えます。
つまり、他のスタッフとのコミュニケーションが取りづらいため気軽に相談・・・といった関係性づくりが困難な場合があるのです。夜間急に困ったことや分からないことがあっても他のスタッフの連絡先が分からず途方に暮れる・・・なんてこともあるかもしれません。

スタッフとのコミュニケーションを取る機会が少ないことは不安という方もいらっしゃることかと思いますが、逆に言うとある程度自分のペースで仕事ができるというメリットもあり、コミュニケーションを取ることがあまり好きではない人には好都合と言えるのではないでしょうか。

また利用者とのコミュニケーションに関しても、夕方から勤務開始の夜勤ですと夕食や眠る前の準備であるナイトケアでご利用者と関わる機会がたくさんあります。
しかし、21~22時開始の勤務ですとご利用者は基本的に眠っていることが多いです。そのためご利用者に対してどのように接すればいいのか分からないなんていうこともあるかもしれません。
夜の巡回や朝起きた際など夜勤の回を重ねるごとに関係性はできていくでしょう。

3. どの夜勤介護バイトをするべき?おすすめ一覧

3.1. 有料老人ホーム

有料老人ホームは求人数の多さと単価の高さから人気の業種です。利用者さんの介護度や施設の方針、設備、働き方は事業所により差が大きいため、自身に合っているところかしっかりと見極めることが必要です。

3.2. デイサービス

昨今増えている「お泊りデイサービス」という、デイサービス利用後にそのまま宿泊するサービス形態です。まだサービスの数は多くはないので、求人数も多くはないかもしれません。
特徴としては利用者数が少なく、またデイサービスのご利用者のため介護度が重度の方はあまりいないということが挙げられます。

そのために仕事の負担としては比較的軽い場合が多いでしょうが、ほとんどの事業所で簡単な朝食の調理が必要です。
料理が苦ではない、身体介護があまりないほうが安心という方には合っているのではないでしょうか。

3.3. 老人保健施設

老人保健施設は病院が母体の医療法人が設立可能な施設です。そのため夜勤の形態も病院と似たところが多いです。
特徴としてはワンフロアに複数のスタッフで応対するため休憩時間が取りやすく、認知症や障害を有している方が多いため介護度は高めであることが挙げられます。
多くの施設が夕方から勤務開始の形態を取っており、勤務時間が長く単価が高いところも特徴といえるでしょう。

3.4. 特別養護老人ホーム

特徴は老人保健施設とほぼ同じですが、21~22時から勤務開始のシフトがあったりユニットケア(1ユニット=9人で全員個室)だったりと、運営法人によって多様な働き方があります。さらに求人数が多いため、自身の働き方の希望に合った施設を見つけやすいことがあります。
単価については差が大きいため、確認を取ると良いでしょう。

4. 夜勤バイトをしよう!夜勤バイトの探し方

夜勤専従で働こうと思っても、どんな所がいいかどうやって探せばいいか悩む方も多いのでは。
そんな方のためにオススメなのが求人サイトや転職エージェントの利用です。

求人サイトを参照して自分に合った施設を探すもよいですし、勤務形態や勤務地等の希望する条件を登録して転職エージェントと相談しながら探すもよいでしょう。
求人サイトはたくさんの種類がありますが、ここでオススメをご紹介いたしますのでぜひ参考にしてください。

4.1. おすすめの求人サイト、転職エージェント3選

  • 介護のお仕事
    求人数はそこまで多くはありませんが、夜勤専従の求人を探すことができるなど、検索が利用しやすくなっています。転職エージェントを利用すれば非公開求人の紹介もありますので単価の高い仕事を探すのにも役立つことでしょう。
  • カイゴWORKER
    非常に多くの求人数を誇る、介護職に人気の求人サイトです。豊富な求人量ですので探すのに骨が折れそうですが、フリーワードに「夜勤専従」と入力すれば探しやすくなります。こちらも転職エージェントによる非公開求人が豊富です。
  • カイゴジョブ
    求人数は圧倒的な数を誇りますが、特筆すべきは「特待生制度」というエージェントによる就職支援を受けることで介護職員初任者研修を無料で受けられる点です。未経験から介護業界へ来られる方が基礎を学ぶのに最適と言えるでしょう。

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