【最強の仮眠方法】ツライ夜勤を乗り切る方法

業務支援
2022/01/09

介護の仕事と夜勤は、切っても切り離せないものです。
多くの介護職の皆さんが夜勤をしていると思います。

つらい夜勤を乗り越え、回復するために必要な「仮眠」!
これを今回は徹底解説していきます。
夜勤の実態から、良い仮眠、そして最強の入眠方法まで紹介していきますので最後までご覧ください。

夜勤がツライ理由

夜勤の実態

まずは、夜勤の実態です。
介護職の夜勤について、日本医療労働組合連合会がまとめた、2019年の介護施設夜勤実態調査結果から、夜勤体系を見てみましょう。

介護職の夜勤形態の多くが、2交替制となっています。
調査では、87%の施設が2交替夜勤とのことです。

また、そのうち72%の施設で、夜勤の勤務時間が16時間以上となっています。

夜勤手当の金額は2交替制、正規職員の場合、平均6,125円で、前年度が5,747円です。
最低賃金が上がったことなども原因と考えられますが、夜勤のニーズが高まる一方、入りたがる人が少ないという現状も伺えそうです。

また、実質ワンオペ。休憩はあるけれど、何かあったら呼び出されるというようなお話も、ケアきょうの相談には度々届いております。

他にもある夜勤がツライ理由

調査の結果のような長時間労働等以外にも、ツライ理由は2つあります。

一つ目は、生理的要因です。
人間の身体は、夜に寝て朝起きる、という生活を送るように出来ています。
いわゆるサーカディアンリズムと呼ばれるものです。

この体内リズムの動きによって、日中は体温・血圧が上がり、脳が覚醒した状態になり、夜は逆に体温が下がり睡眠欲求が強まります。
この眠気は生理的に当然のことです。

強い眠気や疲労感の中、利用者さんの命を見守るのですから、相当な無理をしていることは明白です。

二つ目は、社会的要因です。
自分の家族や、友人を見ても、夜勤を行っている人はそう多くないでしょう。

最近では、コンビニやファミレスでも24時間勤務を取りやめる動きもあるくらいです。
このように、世の中は、主に昼の間に働く人が中心に回っています。

ご家庭を持っている場合は特に、家族の生活リズムに合わせた生活リズムを行う必要が出てきます。
こうすると、夜勤前後に睡眠を取ろうとしても十分に取れず、疲労が強まることにつながります。

また、仮に寝ることが出来ても、昼間に活動できないため、昼間の生活の質を落とすことになってしまいます。
これもなかなかツライことです!

仮眠は夜勤中に取るのがベスト!?

この対策、どうすればいいのでしょうか?

これはやはり仮眠を取ることです。

よくあるものは、夜勤の前後に仮眠をしっかりと取ることです。
身体の疲れをしっかり取るにはとても良いことですし、夜勤後の睡眠に関した記事もありますので、参考にして頂けると嬉しいです。

しかし、これには欠点があります。
先ほども述べた通り、サーカディアンリズムに反していた睡眠になってしまいますし、夜勤前後に活動できないためです。

理想としては、夜勤中に仮眠を取ることができると、この二つの要因をかなり対処できます。

理由は2つあります

  • 1つ目は、日勤と同じリズムで生活をする補助になるから
  • 2つ目は、夜に仮眠した方が疲労改善効果は高いから

まず人間の身体はサーカディアンリズムに乗っ取って動いています。
22時~6時の間は体温が下がり、特に深夜3~6時は「谷の状態」になっており、最も睡眠が必要な時間帯で作業能率も著しく低下するといわれています。

この時間帯は、本来寝るべき時間帯です。
サーカディアンリズムを保つためには、この時間帯に寝ることが必要です。

そして、2つ目の疲労改善効果に関してです。
実は、いろいろな研究で夜間に仮眠を取った方が、昼間に仮眠を取るよりも疲労が軽減されるということが分かっています。

例えば、夜勤中に60分の睡眠をとると、夜勤前に3時間以上仮眠を取るのと同じ程度に、夜勤後の疲労を抑えることができるそうです。実に3倍です!

このようにみると、夜勤時に仮眠を取ることが、介護職として長く活躍するためには必要であることが分かります。

仮眠時間は10分でも効果あり!?

さらに一歩踏み込んで、どのくらい仮眠を取ればいいのかを紹介します!

まず、理想を話すと2時間取ることが望ましいです。
人間の睡眠には、眠りに入るまでの時間・深い眠りの時間・浅い眠りの時間といった、睡眠サイクルがあります。
これは一般的に2時間あるといわれています。

人間が快適に目を覚ますためには、浅い眠りの時間に目を覚ますことが理想です。
そのため、2時間睡眠の仮眠が取れることが理想です。

次に現実的に考えると、2時間は無理がありますよね。

しかし、安心してください!
10分でも効果があるといわれています。
航空整備士を対象とした研究では、仮眠時間がたとえ10分程度とごく短時間でも、パフォーマンステストの反応時間が早くなるという結果が示されています。

忙しいから、休憩しないというお話しも聞きますが、忙しいからこそ、安全に夜勤を行うためにも、短時間でも仮眠を取るようにしましょう。

最強の入眠方法

短時間しか、睡眠がとれないからこそ知っておきたいのが、どうすれば寝れるのかが非常に重要です。

今回は、アメリカ海軍で使用されているという最強の入眠方法をご紹介します。
訓練を積むと、どんな場所、どんな時間でも2分で寝ることができるそうです。

方法はいたって簡単で、

  • 肉体的にリラックスする
  • 精神的にリラックスする

この二つを行うことです。

まずは肉体的にリラックスする方法です。ざっくりいうと全身の力を抜きましょうということです。

  1. ゆっくりと深呼吸し、顔の筋肉をリラックスさせましょう。額や顎、目の周りの緊張をほぐしてください
  2. 体をリラックスさせます。肩から、順番に足先までリラックスしていきます

次に精神的にリラックスすることです。実はこっちの方が難しそうです。
身体をリラックスさせた状態で、気持ちの良いイメージをするという方法です。

例えば、このようなものです。

  • ハンモックに揺られている様子をイメージする
  • 芝生に寝そべって日向ぼっこしているイメージをする

夜勤環境の改善は絶対必要

今回、夜勤時の仮眠が大切だという内容を紹介していますが、「仮眠が取れる環境じゃない」というお声をたびたびいただきます。
実際、調査によると仮眠室がないという施設は約37%もあり、十分に身体を休めることができる状況にないとも言えます。

また、ワンオペの問題もありますし、夜勤の休憩中じゃないと書類作業ができないというお声もよく聞きます。

本来、休憩中は、仕事のことを何もしなくていい時間です。
その原則が守られているという話はあまり聞けません。
まずは、夜勤の環境を整備することが本当に必要なのではないでしょうか?

今回は、「夜勤の仮眠」についてご紹介しました。
問題は山積みですが、少しでも夜勤を乗り越える助けになれば幸いです!

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