[実例付き]評価につながる介護職の個人目標の立て方と具体例 その意味は?
皆さんは毎年、個人目標を作成しているのではないでしょうか。
でも、「何を書けば良いか分からない」とか「何で作成しないといけないの?」と思っていませんか。
今回は、介護職の個人目標の具体例を、経験別でまとめてみました。
ぜひ、参考にしてみてください!
個人目標はなぜ大切か
そもそも、なぜ個人目標が必要なのでしょうか?
個人目標の作成を求めない会社もありますが、殆どの施設で作成が義務付けられています。
一般的には、年度初めに個人目標を作成し、年度の終わりに上司との面談で、個人目標を達成できたかどうかを確認します。
年度初めの忙しい時に、作成をしなければいけないので、「個人目標って大切なの?」なんて思ってしまいますね。
でも、個人目標はとても大切なものです!
大切な理由を、2つに分けて解説します。
①モチベーションの維持・向上に繋がる
介護職は、特養や老健であれば、シフトにより毎日の仕事が若干違います。
ただ、基本的には食事介助や入浴介助などの時間が決められており、毎日決まった仕事の繰り返しになります。
新人介護職の時は、覚えることも多く、毎日が新鮮に感じます。
ですが、慣れてしまうと緊張感がなくなり、仕事をこなしていくだけになってしまいます。
しかし、個人目標があれば、
「目標達成するために、どのようにすべきか」
「今の自分に何が足りないか」
ということを意識して、仕事に取り組むことができます。
また、長期の目標であれば、「いつ・どこで・何を・どうするか」を意識でき、そのために今はどうするべきかを、常に考えなければいけません。
このように、個人目標を作成することで、自分を客観的に見ることができるようなります。
そして、毎日の仕事を計画的に行うことができるのです。
②評価の基準となる
会社で働いている私たちは、常に会社から評価されており、逃れることはできません。
評価に従い、昇給や昇格が決まるのですが、評価の「基準」や「ものさし」のようなものがないと、私達も何を基準に評価されているのか不安になってしまいますね。
その不安を解決できるのが、個人目標になります。
個人目標があることにより、評価の基準が明確になります。
また、介護職の方自身にとっても、目標を達成したのだから、もっと評価してほしいとアピールすることも出来ます。
そのため、簡単に達成できる個人目標だとあまり意味がありません。
個人目標を上司とのすり合わせる際に、もっと上のレベルの個人目標を求められることもあります。
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ケアきょう求人・転職の無料相談個人目標の作成の仕方
ここからは個人目標の作成の仕方について説明します。
ただ、いきなり個人目標を作成することはしません。
最初に行うのは、自分の課題点のあぶり出しです。
自分の課題が分かれば、後は、その課題を克服するような目標を作成すれば良いと思います。
そのためには、
「今の自分に何が足りないか?」
「何を身に付ければ、もっと上のレベルの介護職になれるか?」
など、自分を客観的に見て、自分の課題を一つひとつあぶり出していきましょう。
自分を客観的に見なければいけないので、難しい作業とも言えます。
迷ったら上司や、何でも話しあえる同僚に相談するのも一つの手です。
頻繁にあることではないので、個人目標の作成のためだけではなく、自分自身を見つめ直す機会にすると良いでしょう。
そのためにも、自分の課題点をあぶり出すことはとても大切です。
自分の課題点をあぶり出したら、次は個人目標を作成するのですが、
作成のコツは、以下の3つです。
- 具体性を持たせる
- 期限を設定する
- 資格取得や研修受講
①具体性を持たせる
個人目標の内容を抽象的な表現ではなく、具体的にすることです。
抽象的な表現では、達成できたかどうかが分からないですし、上司も判断のしようがありません。
「一生懸命傾聴する」よりは、「毎日、5分間傾聴する」の方が、達成したかどうかが分かります。
また、数値化できるものは、なるべく数値化をしましょう!
「何分」「何回」のようにすることで、目標を達成できたかどうかが分かりやすくなります。
②期限を設定する
目標を計画的に達成するためにも、期限を設定することは大切です。
期限を設定しないと、「年度末になって何もしていなかったことに気づき、あわてて目標を達成しようと行動したけど、達成できなかった」ということになりかねません。
例えば、
「6月までに基本的な介護技術を修得する。そのために先輩に質問したり、外部・内部の講習を受講したりする」
「8月までに新規・改善提案を3件ずつ行う。また、12月までに少なくとも1件ずつは実行する」
全ての目標に期限を設定できるわけではありませんが、期限を設定できるものについては設定しましょう。
③資格取得や研修受講
自己啓発も、大切な個人目標の一つです。
介護系の資格には、初任者研修や介護福祉士、介護支援専門員など、様々なものがあります。
中には、実務経験が必要なため、すぐには受験できない資格もありますが、積極的に資格取得に励んでもらいたいと思います。
会社によっては、資格手当がついたり、受験費用の補助があったりしますので、確認すると良いでしょう。
今回のテーマから外れますが、何らかの理由で退職することになり、転職活動をするということも、考えられます。
転職活動を有利に進めるためにも、資格は取得しておいて損はありません。
また、一般的な会社で介護関係の研修を受けるのであれば、勤務としての参加を許可してくれますので、自分の休みがなくなるという心配もありません
個人目標の具体例:経験別
では、経験別の個人目標を見ていきましょう。
新人の個人目標例
新人介護職は、業務を覚えるところから始まり、確実にこなせるようになる必要があります。
求められる介護スキルとしては、
- 基本的な介護技術
- 利用者とのコミュニケーション
などがあります。
また、求められるビジネススキルとしては、
- 上司の指示通り的確に業務を行う
- 職員間での報告や連絡、相談などを徹底する
などがあります。
さらに、取得した方が良い資格としては、
- 初任者研修
- 実務者研修
などがあります。
個人目標の具体例としては、
「毎日、利用者とのコミュニケーションを通して、表情や顔色などの些細な変化に気づくようになり、介護記録にも残す」
「事故だけでなくヒヤリハットにおいても、他の職員とともに原因を分析し、上司への報告・相談を怠らない」
などがあります。
中堅の個人目標例
中堅介護職は、確実に業務を行いながら、新人介護職の指導や職場での中心的な役割をこなす必要があります。
求められる介護スキルとしては、
- 専門的な介護技術
- 個別ケアの実践
などがあります。
また、求められるビジネススキルとしては、
- 職場内でのマネジメント
- 職場内での問題を察知し、解決するための行動
などがあります。
さらに、取得した方が良い資格としては、
- 介護福祉士
- 社会福祉士
などがあります。
個人目標の具体例としては、
「1月の介護福祉士試験に合格する。そのために、9月までにテキストでの勉強を、11月までに問題集での勉強を終わらせる」
「職場内のリスクを事前に察知し、4~12月までの事故の件数を昨年度比50%に減らすようにマネジメントを行う」
などがあります。
ベテランの個人目標例
ベテラン介護職は、施設や事業所の全体を把握し業務をこなすだけでなく、介護職の育成をしなければいけません。
求められる介護スキルとしては、
- 職場内の業務改善
- 新規提案
などがあります。
また、求められるビジネススキルとしては、
- 経営能力
- 対外的発信力
などがあります。
さらに、目指す資格としては、
- 認定介護福祉士
- 介護支援専門員
などがあります。
個人目標との具体例としては、
「12月の社外の発表会において、職場における改善事例や先進事例を発表する」
「職員の能力を活かせるような人員配置を行い、効率的にな事業所運営を行う」
などがあります。
今回述べた個人目標の具体例は、あくまでも見本になります。
作成にあたって、先ほど解説した自分の課題のあぶり出しから始め、より自分にあった個人目標を作成していきましょう!
今回は、「個人目標の大切さ」「個人目標の作成の仕方」「経験年数別の個人目標の具体例」をご紹介しました。
個人目標の作成をきっかけとして、より上のレベルの介護職を目指していただければと思います!
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