介護職への転職は40代・未経験でもできる!職場選びと資格の取り方は

キャリアアップ
2022/08/16

「時間ができたから働きたい」
「資格を持って安定した職に転職したい」

そんな時に介護の仕事を考える方も少なくないのではないでしょうか?

「40代で始められるの?」
「経験がないから難しそう。」
と感じるかもしれませんがそんなことはありません!

40代で介護の資格を取って、いきいきと働く方もたくさんいます!
では、どうしたら介護職になれるのか?
詳しいポイントを見てみましょう。

40代・未経験でも介護士にはなれる?

最近働き手の需要が高まっている介護の業界。
未経験といっても、40代の方は豊富な社会経験から培ってきたスキルや人間性が強みとなり、重宝される人材です。
今後はどんどん高齢者の人数が増え、介護の担い手への需要が高まっていく事が予想されます。

介護の現場にも色々な種別があり、ご自身の過去の経験を活かせる現場がたくさんあります。

40代・未経験でも介護職になることは可能

40代・未経験から介護職になったケースがあります。

筆者の母は44歳の時に介護職初任者研修(旧ヘルパー2級)を受け、その後、働きながら勉強をして介護福祉士を取りました。
さらに、父は公務員を定年退職した後に61歳で介護職初任者研修を受けました。
2人とも介護の仕事は未経験ながら、資格を取る中で介護の理念や基礎、技術を学び、施設でさらに経験を積みながら働く事ができています。

介護労働安定センターの介護労働実態調査の結果(令和2年度)では、介護職に関わる年代は40代がもっとも高く、続いて50代、60代と第2のキャリアとして携わる方も少なくありません。

高齢者の増加に伴い介護職の需要は高まっており、ここ数年で介護職の処遇改善有給休暇の取得率が上がってくるなど注目されている業界です。

介護業界は人手不足

厚生労働省によれば、必要な介護職員は2025年に約243万人となり、約32万人の介護職員が不足すると言われています。
(出典:厚生労働省第8期介護保険事業計画)

このように、現在の日本では介護業界の人手不足が重要な課題となっています。
言い換えると、介護職の需要が高まっているこの介護業界は、就職しやすくなっている業界でもあるのです。

高齢者施設の日勤だけではなく、訪問介護や夜勤専門で働くなど、自分の生活スタイルやペースに合わせて仕事を選択できる幅の広さがあるのも特徴です。

育児・介護など自身の経験を生かす事が可能

子育てや介護では、相手のできない部分をサポートするという共通点があります。

相手が、どんな助けを必要としていて、どのように手を貸したらいいのか、育児や家族を介護した経験を生かして仕事をする事ができます。

ご利用者様も子育てや仕事を経験してきた先輩であるわけですから、子育てや仕事の経験、あるいは手芸や折り紙、絵画、スポーツなどの趣味がご利用者様との共通点となり、心を開いてもらえるきっかけになります。

ご利用者様と打ち解けることは、相手が安心して介護を受けられるだけでなく、具体的にどのようなサポートを必要としているのかを引き出しやすくなり、介護の現場ではかなりの強みになります。

介護ってどんなことをするの?介護職の実態を解説

介護という言葉はよく聞くけれど、具体的には何をするの?と思われる方もいるでしょう。

介護士として働くと、どのような仕事をするのか、どれくらいの給料なのか、どんな人たちが働いているのか、どのような職場があるのか、気になる事が色々出てきますね。

ここではそんな介護士の実態を項目に分けて解説していきます。

仕事の内容

介護職の仕事を一言で表すと「日常生活のお手伝い」です。

高齢になると、病気を患ったり、体力が衰えたり、記憶力や認知力が衰えることで、今まで行えていた日々の動作が難しくなってしまいます。
足の力が衰えて杖や車椅子が必要になったり、トイレが間に合わなくなってオムツの手伝いが必要になったり、手の力が衰えて食べさせてもらう必要があったりと日常生活の様々な部分で助けが必要となってきます。

そこを、正しい知識を持って安全を確保しながらサポートしていくのが介護職の仕事です。

移動の介助、食事の介助、入浴の介助、排泄の介助、着替えの介助と日常生活の多岐に渡ってサポートを行うため、利用者様にとっては一番身近な専門職です。

給与

令和3年度の賃金構造基本統計調査(厚生労働省)※によると、
介護職員(医療・福祉施設等)の「きまって支給する現金給与額」250,600円「年間賞与 その他特別給与額」520,800円
訪問介護従事者では前者267,500円後者430,500円となっており、約350〜360万円が平均的な年収です。

令和2年度の介護従事者処遇状況等調査結果の概要では、介護職員処遇加算を取得している事業所が93.5%特定処遇加算を取得している事業所が58.7%と増えてきており、今後の介護職の給料が上がることも期待されます。

※令和3年度の賃金構造基本統計調査(厚生労働省)の企業規模計(10人以上)を抽出。

平均年齢

介護労働安定センターの「介護労働の現場について 令和2年度 介護労働実態調査の結果」によると、平均年齢は49.4歳と昨年の48.9歳よりも0.6歳上昇しています。

40代、50代、60代の方々が活躍しており、第2のキャリアとして介護の仕事を選ぶ方も多いことが伺えます。

平均年齢の高い介護業界ですが、そもそも介護職が年齢に関係なく人材を募集していたり、体が動く限り働き続けられる職種であり、長く続ける方が多いことも平均年齢の上昇に関係していると考えられます。

介護施設の種類

介護施設には大きく分けて、「公的施設」5種と「民間施設」6種があります。

看取りを行うのか・認知症専門のサービスなのか?
各施設により対応するご利用者様が大きく異なっており、それに伴って働き方も様々あるため、自分の得意なスキルや、伸ばしたいスキルに合わせて施設を選択するといいでしょう。

夜勤とは

介護士の夜勤には大きく2種類あります。

1つ目は施設などの宿泊系の現場での夜勤です。
2つ目は訪問系の現場での夜勤です。
どちらも17時から翌朝10時の時間帯で勤務を行うことが多いようです。

宿泊系の夜勤は、夕食時の介助から始まり、就寝準備夜間のオムツ交換起床準備朝食の介助までを施設に滞在して行います。

訪問系の現場では、服薬管理夜間のオムツ交換体位交換移乗介助などをご自宅に訪問して実施し、必要時は緊急の訪問対応を行う場合もあります。

職場によって、2交代制3交代制4交代制と様々なシフトがあるので、自分の希望する働き方と照らし合わせて確認することが大切です。

宿泊系の現場では夜勤手当がつくため、日勤のみの仕事よりも給与が高くなる傾向があります。

介護関連の資格を徹底解説!キャリアプランを練ろう

介護にもいくつかの資格があるのを知っていますか?
介護福祉士はよく聞く資格だと思います。

資格を取っておくと、就職に有利に働いたり、後に所得が上がることにもつながります。
自分のなりたいポイントを押さえてキャリアプランを練ってみましょう。

介護福祉士

介護福祉士は介護関連で唯一の国家資格です。
国家資格というだけあり、取得の難易度は少し高めです。

働きながら取得するためには、介護施設での実務経験を3年以上と、実務者研修を修了した上で国家試験に合格する必要があります。

また、実務者研修を受けるためにはスクールに通う必要があるため、計画的にキャリアプランを練って取得に臨みたい資格です。

取得までに時間や費用がかかりますが、資格を取っておくと就職に有利なだけでなく、給料アップ結婚・育児・引っ越し後などの再就職もしやすくなります。

また、職場の選択肢もかなり広くなるため、自分の希望する仕事形態や内容を見つけやすくなります。

介護職員初任者研修

元はヘルパー2級と呼ばれていた資格です。
介護業界の資格の中で入門となる資格です。

集中型であれば最低1ヶ月と比較的短い期間で取得できます。

また、仕事をしながら土日などに講座をうけ、3-4ヶ月で取得するパターンもあります。

この資格を持っていると、無資格に比べて介護施設での採用時に非常に有利に働きます。
職場によっては給料アップが見込める場合もあります。

また、後に介護職員実務者研修を受けるのであれば、実務者研修取得にかかる期間を短く済ませることができます。

介護職としてスキルアップを狙うのであれば是非取得したい資格となります。
資格を取得するためには、スクールに通い、修了試験に合格する必要があります。

介護職員実務者研修

元はヘルパー1級と呼ばれており、介護職員初任者研修よりもランクアップした研修です。
2017年から介護福祉士の受験資格になっていて、介護福祉士を目指す場合には受講が必須となりました。

この資格を取得すると、たんの吸引などの簡単な医療行為を行えるようになり、サービス提供責任者など、さらに上の仕事を行うことができるようになります。

通常は450時間のカリキュラムを受ける必要がありますが、介護職員初任者研修を修了していると320時間で修了することができます。
こちらもスクールに通って修了試験に合格する必要があります。

ケアマネージャー

ケアマネージャーの呼び方を聞くことの方が多いかと思いますが、正式には介護支援専門員と呼ばれる職業です。
介護が必要な方へ、介護保険制度に基づいて介護サービスを利用できるよう計画書(ケアプラン)を作成します。

施設サービスや訪問サービス、福祉用具のサービスなど多岐にわたる介護サービスの中から利用者様やご家族の希望に合わせて、サービスを選定していく重要な役割を担っています。

幅広い知識や各機関との連携力が求められ、資格取得のためには指定された資格の業務を5年以上かつ900日以上経験することで受験資格が得られます。
資格取得までのハードルは高いですが、介護業界でのスキルアップには有利な資格となります。

介護事務士

名前の通り、介護関係の施設の事務職のことです。
大きな特徴としては、介護報酬請求業務(レセプト作成)があり、ワードやエクセルなどのパソコン業務や経理関係のスキルも生かすことができます。

資格取得にあたっては、通信講座などの方法もあり、子育てで忙しい方や、仕事をしながらでも取得しやすい資格となります。

正社員やパート、派遣など、働き方も選びやすく、介護保険制度に触れるため今後別の介護資格を取る前段階として知識を身につけることもできます。

その他の資格

その他に下記のような資格があります。

  • 福祉用具福祉用具専門相談員

高齢者や障害者に福祉用具の選定や利用方法をアドバイスする専門職です。
50時間の講習を受け、筆記評価試験に合格すると取得できます。

  • 介護予防運動指導員

高齢者の方に、筋力トレーニングや運動を通して、体力や筋力維持などの身体的ケアを提供します。
講座を受講し、筆記試験に合格すると取得できます。

  • レクリエーション介護士

高齢者の方が生きがいを持って笑顔で過ごせるよう、高齢者とのコミュニケーション能力やレクリエーションの能力を身につけられる資格です。
通信と通学の講座があり、最後に筆記試験を合格すると取得できます。

介護職に転職するには?

さて、介護職の実態が分かってきたところで、実際に転職をするならどのような方法があるのでしょうか?
一言に介護職といっても、様々な職場があり、自分にあったところをどうやって見つけたらいいのか、悩んでしまいますよね。

そんな時は身近な知人や、転職のプロに相談してみましょう。

介護職専門のエージェントを使う

エージェントを使うと、全国各地にある様々な種類の介護事業所の情報があるため、あなたの希望に寄り添った条件で事業所を探してもらうことができます。

また、給与面や業務形態など、エージェントが間に入って交渉してくれるため、施設に要望を通しやすいのも利点です。

介護現場での経験があったり、介護業界に精通したスタッフが相談に乗ってくれるため、不安や気になる点も細かく聞くことができるでしょう。

ハローワークに行く

エージェントに対して、ハローワークを利用する場合は、介護職専門の相談員ではないため、介護現場の詳細や最新の情報が得られない場合があります。

ただし、ハローワークには支援制度があり、介護職員初任者研修を教材費負担のみで受講することができるため、費用を抑えたい場合はかなり有効な手段です。

条件がありますが、失業中は職業訓練期間中に月10万円の生活支援給付金が受けられる場合もあるので、就活の状況に合わせて活用してみるのもいいでしょう。

知り合いの紹介

知り合いに紹介してもらうという方法もあります。
就職活動のプロではないため、希望する職場が決まっていない場合は得られる情報量や選択肢が少ない場合があります。

しかし、あなたが知り合いの職場を前向きに検討している場合は、人間関係や具体的な福利厚生など実際に働いている人ならではの情報を得ることができるため、エージェントやハローワークからは得られない、細やかな職場の雰囲気を知ることができると思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
介護の業界はこれからも働き手の需要が高く、40代からでも長く働くことができます。

また、働き口も多く、一度資格を取得すと全国各地で通用する強力なスキルでもあります。

しっかりとキャリアプランを練って資格取得をしていくことで、資格取得にかかる期間を短縮できたり、資格取得の為の費用を抑えながらも将来的な収入のアップを見込めるのも嬉しいポイントですね。

転職や資格取得についてもっと知りたい方は、ケアきょうのYouTubeチャンネルでもまとめているのでぜひご覧ください。

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