【ケアきょう速報】2024年(令和5年度)第36回介護福祉士国家試験の全11科目の難易度を徹底レビュー

資格取得
2024/02/04

2024年(令和5年度)第36回介護福祉士国家試験を受験された皆様、長期間の受験勉強と試験本番お疲れ様でした。

ケアきょうでは今年の試験内容の傾向を分析し、介護福祉士国家試験の出題内容を科目ごとに難易度をレビューしていきます。
受験された方々は、試験内容を振り返りながらぜひご覧ください。

参考:介護福祉士国家試験科目別出題基準|公益財団法人社会福祉振興・試験センター

1.人間の尊厳と自立、介護の基本

科目の概要 ・人権や福祉の理念への理解
・ノーマライゼーションの考え方
・自立に対する概念
問題数 ・人間の尊厳と自立:2問
・介護の基本:10問
難易度(人間の尊厳と自立) 簡単になった
難易度(介護の基本) 簡単になった

人間の尊厳と自立」は、試験の最初に出題され、基礎知識と事例の2問のみで構成されています。
介護の基本」は全12問で構成されており、介護の基本的知識になるため、比較的得点を稼ぎやすい科目です。

2.人間関係とコミュニケーション、コミュニケーション技術

科目の概要 ・人間関係の形成や他者への理解
・チーム運営や人材育成など
・介護におけるコミュニケーションの目的
問題数 ・人間関係とコミュニケーション:4問
・コミュニケーション技術:6問
難易度(人間関係とコミュニケーション) 難しくなった
難易度(コミュニケーション技術) 簡単になった

人間関係とコミュニケーション」は、ご利用者への介護だけでなく、OJTのような同僚との関わりも含めた全4問で構成されています。
コミュニケーション技術」は、コミュニケーションだけでなく、高齢者の身体機能に関する問題も出題されます。

3.社会の理解

科目の概要 ・社会と生活のしくみ
・社会保障の基本的な考え方
・介護や福祉に関する諸制度
問題数 12問
難易度 簡単になった

社会の理解」は、障害者福祉や生活保護など、福祉全般に関する法律や制度についての問題が12問出題されます。

4.生活支援技術

科目の概要 ・生活支援の意義と目的
・自立に向けた具体的な介護の内容
・福祉用具に関する知識
問題数 26問
難易度 例年並み

生活支援技術」は、介護技術や知識以外にも、事例を通じた認知症の症状などにも触れた問題が出題されます。

5.介護過程

科目の概要 ・介護過程の基礎的理解
・介護過程に必要なチームアプローチ
・自立に向けた介護過程の事例
問題数 8問
難易度 例年並み

介護過程」は、介護に必要な課題分析や評価に関するプロセスについて、事例問題も含めた問題が出題されます。

6.こころとからだのしくみ

科目の概要 ・こころのしくみの理解
・からだのしくみの理解
・人生の最終段階である「死」の捉え方
問題数 12問
難易度 例年並み

こころとからだのしくみ」は、科目の中でもっとも多い26問で、実際に介護現場で行う支援と関連付けたような問題が多く出題されます。

7.発達と老化の理解

科目の概要 ・人間の発達と老化の基礎的理解
・老化にともなうこころとからだの変化
・健康寿命をはじめとした高齢者と健康
問題数 8問
難易度 簡単になった

発達と老化の理解」は、高齢者の老化にともなう病気や心身の変化などについての問題が出題されます。

8.認知症の理解

科目の概要 ・認知症ケアの歴史や理念
・認知症にもとなう生活への影響
・地域連携や家族への支援など
問題数 10問
難易度 難しくなった

認知症の理解」は、認知症に関する制度や、事例を通じた認知症ケアに関する問題で構成されています。

9.障害の理解

科目の概要 ・障害者福祉の基本理念
・障害の医学的、心理的側面の基礎的理解
・多職種連携や家族への支援など
問題数 10問
難易度 簡単になった

障害の理解」は、主に高齢者に見られる心身の障害に関する基礎知識や事例問題などが出題されます。

10.医療的ケア

科目の概要 ・介護職の医療的ケア実施の基礎
・喀痰吸引の基礎的知識
・経管栄養の基礎的知識
問題数 5問
難易度 例年並み

医療的ケア」は、医療ケアの基礎知識や、介護現場で必要な喀痰吸引や経管栄養に関する内容で構成されています。

11.総合問題

科目の概要 以下4領域の知識および技術を横断的に問う問題
・人間と社会
・介護
・こころとからだのしくみ
・医療的ケア
問題数 12問
難易度 例年並み

総合問題」は、高齢者福祉や障害者領域などに関する事例問題12問で構成されています。

まとめ

受験された方々は、今回の試験内容をどのように感じましたか?

今年の介護福祉士国家試験は、出題基準が変わった2023年と比べると出題内容には大きな変化はありませんでした。
一方で過去問とは異なる傾向の設問が多く、過去問だけ学習して試験に望んだ人には有利に、しっかりと基礎的な内容を学習していた人には解きやすく感じるような問題も多かったようです。

出題科目によっては、難しく感じた問題もあるのではないでしょうか。

ケアきょうでは、2024(令和5年度)第36回介護福祉士国家試験が終わった後にすべきことも紹介しています。
そちらもあわせてご覧いただき、自己採点する際にお役立てください。

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