利用者さんとのコミュニケーションが上手くなるコツ

介助術・介助方法
2022/01/24

ケアきょうの相談に時折来るのが「利用者さんとのコミュニケーションが苦手」というものです。
中には結構深刻に考えている方もいらっしゃるので、今回はコミュニケーションに関して解説していきます!

コミュニケーションは簡単ではないということ、そしてコミュニケーションがうまくなるコツを5つ紹介していきます。

利用者さんとのコミュニケーションは簡単じゃない

そもそもコミュニケーションは難しい

まず、コミュニケーションは実は簡単なものではありません。
小さなこ「友達作りが苦手」「同級生と話が合わずに孤立した」といった悩みを抱えていたことはないでしょうか?
大人になっても、同様の悩みを抱えている方は少なくありません。

なぜ、コミュニケーションが難しいかというと、人はだれかと話すとき、たくさんのことを一度に考える必要があるからです。

例えば、相手が発した言葉、その裏側にある言葉、表情、立場などを考慮しながら会話する必要があります。
すべてをこなせる人はそうそう多くありませんし、自分も自信はありません。

世代間ギャップ

ある程度他人としゃべれる人でも、、はじめは「なかなかうまくしゃべれない」という方も少なくありません。

理由は、①世代間ギャップ ②しゃべり方を知らない、の2つがあります。

まず一つ目は、どんな話題を振れば喜んでもらえるのか、という話です。

どうしても年が離れ、よく知らない人と話すことは難しいものです。
天気の話などをして、沈黙になり、頭が真っ白になる、というのはよく聞く話です。

そして二つ目は、反応が薄い方や耳が遠くなっている方へのしゃべり方を知らないということがあります。

元々反応が薄い人や、病気でなかなかうまくしゃべれない人がいます。
そのことを知らないと、話しかけても反応がない……とパニックになってしまいます。
また、年齢を重ねるとどうしても耳が遠くなるものです。
低い声で、はっきりとしゃべらないと聞こえないという方も少なくありません。

コミュニケーションがうまくなるコツ5選

それでは、コミュニケーションがうまくなるコツを5つ紹介していきます!

1.聞き取りやすい声でしゃべる

まず1つ目は、聞き取りやすい声でしゃべるです。
お年寄りは耳が遠くなっている方が多いです。
人間は若いころから徐々に高い音が聞こえにくくなっていきます。体温計の電子音や蚊の羽音、モスキート音が聞こえなくなるというものです。

年を重ねると、女性の高い声が聞こえにくくなる人も多いです。

高齢者にちゃんと聞こえるように話すには

  • 低めの声で
  • はっきりと

しゃべることが大切です。

また、正面から口が見えるようにしゃべることで、聞き取りやすくなる場合もありますので、工夫していきましょう。

2.メラビアンの法則を知る

2つ目は、メラビアンの法則を知るです。
人間は人とコミュニケーションを取るときに、言葉以外の情報も利用しています。

例えば、聴覚情報、視覚情報があります。

その重要度合は、バラバラで

  • 言語情報が7%
  • 聴覚情報が38%
  • 視覚情報が55%

という結果になっています。これがメラビアンの法則です。

文字よりも声、声よりも見た目で、相手の気持ちが伝わるというものです。
話す内容よりも、話し方やリアクションによってコミュニケーションをしているということになります。

このことを考えると、あなたが利用者さんとコミュニケーションを取るときに

  • 話し方を穏やかにする
  • あなた自身が楽しそうにする

ということが、とても大切です。

会話が楽しいというそぶりを見せれば、相手も楽しんでくれるものです。

3.良い聞き手になる

3つ目は、良い聞き手になるです。

コミュニケーションを円滑にするには、相手の話をしっかり聞くことが大切です。
よく言う傾聴にあたるものです。
相手の話に熱心に耳を傾け、肯定し、共感することが大切です。

相手が短期記憶を忘れやすい人の場合、同じ話をされることも多いですが「その話は飽きた」と否定してはいけません。

仕事をしながらの傾聴は余裕がなく、共感できないこともあるかと思います。
できるだけ時間を作ることで、良い聞き手になることができるかと思います。

4.相手を知る

4つ目は、相手を知るです。
コミュニケーションを取るのですから、相手を知ることは非常に重要です。

一度話したことを、相手が覚えてくれたら嬉しいですよね。
そうでなくても、相手を知っていれば緊張もしませんし、話題にも困りません。

相手の名前と顔だけでなく、どんなことが好きなのか、どんな人生を歩んできたのかをしっかり把握していきましょう。

いきなりすべてを知っておく必要はないですが、普段の会話をしながら、覚えていくと良いかと思います。

5.特別視しない

最後は、特別視しないです。

ご利用者さんだからといって、特別な事はありません。
高齢になると、みんながみんな、頑固になったり怒りっぽくなったりすると勘違いしている人がいますが、そんなことはありません。
単に聞こえていない、声を出しにくいから黙っている、ということもあります。

これらのことに注意をしておけば、人生の先輩であるお年寄りとの会話は、学ぶことも多かったり面白いものであることが多いです。
ですから、あまり緊張せずに行くことが一番重要かもしれません。


以上、利用者さんとのコミュニケーションがうまくなるコツに関してご紹介しました。
一番は緊張しないことかもしれません。
また、 先輩職員の話し方などを観察することも大切かもしれませんね!

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