介護記録は何のためにつける?介護記録の書き方とその意義を解説
皆さんは、仕事で介護記録を書いていますよね。
その目的や、記録が大切な理由をご存じでしょうか?
知っている方も多いと思いますが、改めて確認していきましょう!
今回は、介護記録の目的と大切な理由、記入するときに気を付けたいことを紹介していきます
介護記録とは?
まず、そもそも介護記録とは何なのかを確認しましょう。
介護記録は、介護保険法で記入を定められており、介護において必要なものです。
内容は、介護を行った人が、下記を記載するものになります。
- サービスを行った日時
- 担当
- 内容
- 結果
職場によって、いろいろな呼び方があります。
- 介護日誌
- フェイスシート
- アセスメント表
- 介護経過記録
また、広い意味で、カンファレンス記録、ヒヤリハット・事故報告書も、介護記録と表現する場合もあるようです。
多くの施設では、紙で書かれていることも多いようですが、最近では、タブレットやPCのソフトなどを利用して、記録をする事業所も増えてきています。
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ケアきょう求人・転職の無料相談介護記録の目的と大切な理由
では、介護記録を書く目的はなんなのでしょうか?
そして、どうして介護職にとって大切なのかを、確認していきましょう。
目的
介護記録を書く目的は、大きく4つあります。
- 職員間の情報共有
- 事故や訴訟の際の証拠品
- 人事考課、指導の資料
- ケアプランの見直し
職員間の情報共有
介護サービスは、様々な職員が交代で行います。
そのため、情報共有がされていないと、
- 嫌がる介護をしてしまう
- 不穏を起こしてしまう
- 最悪クレームにつながる
といった可能性があります。
情報を共有し、
- 利用者さんがどのような状態にいるのか?
- どんな介護が提供されているのか?
- その人にとってどのような介護が最適か?
を確認する必要があります。
直接、話すということも可能ではありますが、記録として残しておけば、正確に、そしていつでも確認が出来ます。
事故や訴訟の際の証拠品
介護現場でも、残念ながら不慮の事故が起きてしまうものです。
また、人生の終わりをサポートしているので、急死されてしまう方もいらっしゃいます。
その場合、行政職員または警察が、確認・取り調べに来る可能性があります。
その際に必要なのが、記録です。
調べるのに時間がかかる場合、数か月前の内容を確認されることもあります。
しかし、記憶は不確かで曖昧なため、証拠になることは難しいです。
記録があれば、しっかりと「だれが」「いつ」「どこで」「何をしたか」そして「その結果」を、正しく共有することが出来ます。
人事考課、指導の資料
介護の指導や、人事考課は非常に難しいです。
なぜなら、介護職と利用者の相性の問題もあるからです。
相性の問題となると、なかなかアドバイスや指導は難しくなります。
しかし、行った介護の内容によって、満足度が変化することがあります。
この場合は、その人にとって、適切な介護を行うように指導することで、満足度を改善することが出来ます。
ケアプランの見直し
どのような介護を行うかを記した、ケアプラン。
これは一度作成したら終わり、ということはありません。
ケアの結果によって、何度も何度も、作り直していくものです。
しかし、ケアプランを作成する人が、四六時中見守っていることは出来ません。
そこで必要になるのが、介護記録です。
ケアプランに沿って行った介護で、どのように変化したのか。そして、何か変わったことは起きていないか等を、把握できるようにします。
もちろん、介護記録だけを見て全てを変えることはありませんが、大きな参考になります。
大切な理由
では、介護記録は、なぜ介護職にとって大切なのでしょうか。
大切な理由はシンプルに、介護職を守ることが出来るからです。
介護現場では、命を預かっています。
ですから、どうしても亡くなってしまう人もいます。
そんな時、裁判沙汰になってしまうことがあります。
そうなった時に、大切なのが記録です。
記録だけが、無実であることや適切な介護をしてきたことを、証明することが出来ます。
介護記録の書き方
では、大切な介護記録の書き方を確認していきましょう。
基本的には、施設ごとにあるフォーマットをしっかり守っていれば、問題はないと思います。
今回は特に注意したいポイントを、5つお伝えしていきます。
基本的な事もありますが、ご自身がしっかり書けているかどうか、改めて確認しましょう。
5W1Hを意識する
5W1Hは、状況をわかりやすく説明する方法です。
5W1Hとは、「いつ、どこで、だれが、何を、なぜ、どのように」という、英語の頭文字をまとめたものです。
毎回網羅する必要はありませんが、意識しながら記録することで、自然と分かりやすく、情報が十分に伝わる文章になります。
基本的な事なので、聞いたことがあると思います。
ですが、意外と徹底することは難しいので注意していきましょう!
専門用語や難しい言葉、略語の使用を避ける
介護職は、専門職です。
そのため、専門用語や略語を使った方が、早く記録を書くことができるかもしれません。
しかし、介護記録は、難しい言葉や略語は、知らない人から見たら意味不明です。
さらに、施設特有の言葉も存在したら、外部の人から見たら余計に混乱してしまいます。
そうなると、記録の目的から外れてしまうので、望ましくありません。
介護記録は、だれが見ても分かるように、専門知識や難しい言葉、略語は避けるようにしましょう。
事実を記入し、想像や推測は書かない
記録を書く際は、事実・根拠のあることを書く必要があります。
なぜなら、推測が入った文章が書かれていると、それが事実だと思われてしまうためです。
記録を読んだ人が、事実と認識した結果、勘違いが発生しては困りますね。
事実のみを記入するようにしましょう。
侮蔑表現、差別表現を避ける
世間でも、男女差別の問題が取りあげられています。
介護現場でも、好き嫌いや差別などの表現は、排除するべきです。
また、その気がなくても、昔からある言葉の中には、差別的・侮蔑的と捉えられる表現があります。
例えば、「認知症」は「痴呆」と言われている時代もありましたし、「統合失調症」は「精神分裂症」と呼ばれていた時代もあります。
どのような表現が適切なのか、時流を知って置くことも大切です。
強い表現や感情・意見を入れない使用しない
多くはありませんが、稀に、介護記録にギスギスした表現を記入してしまう方がいます。
介護記録は、記録であって、個人の日記ではありません。
他の方が読んで、不快な思いをしない表現を用いることは、最低限守るべきだと思います。
また、感情や意見などの主観が入っても意味がありません。
正しく、事実を淡々と記しましょう。
介護記録を書くのに時間をかけすぎるのも問題ですが、不適切・不十分な記録の仕方も問題です。
しっかり、適切な書き方を意識していきましょう!
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