介護福祉士を取ったときにどんなメリットが?介護以外でも生きる??

資格取得
2022/01/24

2020年度の介護福祉士試験の日程が決定し、筆記は1月31日、合格発表は3月26日となることが判明しました。介護職の方のお話しを聞いていると、介護福祉士を取るか悩んでいるかたも、たびたびいらっしゃいます。そこで、今回はこれから介護職を取ろうか悩んでいる人や、これから取る人向けに介護福祉士に関して紹介していきます!

介護福祉士とは?

介護福祉士は、1987年に制定された「社会福祉及び介護福祉士法」によって定められた国家資格です。介護福祉士は専門知識と技術を生かして、利用者の身体・精神上のケアや、現場の介護スタッフに対する教育・指導などの役割を担います。

介護福祉士を持たれている多くは、経験や知識、技術もしっかりしているので、現場でもリーダー職になることもあるかと思います。

現場仕事で、介護福祉士を持っていないとできない仕事、というのは基本的には存在しませんが、事業所側としては、加算の対象になる・仕事がある程度できることの証明になるといったことから、取得を進めていることも少なくありません。

また2017年4月には、介護福祉士資格等を取得していて、現在福祉や介護の仕事をしていない人の届出制度が創設され、都道府県の福祉人材センターに届出をすることが努力義務となりました。
(また、社会福祉事業等経営者や介護福祉士養成の学校・養成所の設置者についても、退職する職員、資格を取得して福祉の仕事に就いていない学生に対して、届出を促すことが努力義務となりました)

こういったことを見ても、介護福祉士の資格を国や施設が重視していることは分かるかと思います。

介護福祉士のメリットは?

介護福祉士になるメリットは大きく4つあるかと思います。

  1. ニーズが高いので、転職時に有利になる
  2. 介護福祉士を取ることで、給料が上がる
  3. キャリアアップにつながる
  4. 学んだことが仕事に生かせる

①ニーズが高いので、転職時に有利になる

全国の介護職の求人では、未経験や無資格者も採用可能となっていますが、本音は即戦力の介護福祉士が欲しいというところです。教育しなくてもある程度仕事ができることが分かっていれば安心して採用しやすくなりまし、介護福祉士の数で加算が変わることもあり、そういった理由から介護福祉士を持つ方を欲しがる施設さんも少なくありません。
また、中には介護福祉士を持っていないとエントリーできない、ということもあります。人を選ぶ余裕がある施設ほど、そういった傾向があるように思われます。

逆に、介護福祉士を持っていなくても転職は可能ですが、業界歴が長く、介護福祉士を持っていないと、なにか訳ありでは?と思われてしまうこともあるようです。もちろん転職は可能ですが、転職を考える人は取っておいた方が安心できると思います。

②介護福祉士を取ることで、給料が上がる

介護福祉士を持つことで、資格手当や特定処遇改善加算の額がアップします。
資格手当の相場は月に8千円~1万円程度です。実務者研修などでも資格手当はつきますが、数千円でもアップすれば長い目で見れば差額は大きくなります。
また、特定処遇改善加算においては、3段階あるうちの、1番加算をもらえる階層の要件として、「介護福祉士を持っている」ことがあります。最終的には施設の判断で支給されますが、介護福祉士を持っていることを要件とする施設は多いのではないでしょうか?

そういった資格手当などの影響もあり、平成30年度の調査によれば

  • 介護福祉士の平均年収:376.6万円
  • 実務者研修の平均年収:345.6万円
  • 介護職員初任者研修の平均年収:342.7万円

とかなりの差額が出てきています。

③キャリアアップにつながる

介護福祉士の資格取得はキャリアアップに役立つというメリットがあります。
「将来は管理者としての仕事に就きたい」など、介護業界でキャリアアップを目指す方は、必ず取得しておきたい資格です。
また、介護福祉士として実務経験を積むことで、介護支援専門員(ケアマネジャー)を目指すこともできます

④学んだことが仕事に生かせる

国が設定する介護福祉士の資格。すべてが現場に生かせるわけではありません。
しかし病気の症状など、自分が対応したことがない感染症などの知識に関しても学ぶことが出来ます。こういったことは、いざという時に、知っている・知らないでは大きな差が生まれます。知識によって目の前の人を助けることが出来たり、自分の身を守ることができるので取っておくことはとても良いことではないでしょうか?

どうやったらなれるか?

介護福祉士になるには、「介護福祉士」の国家試験に合格し、介護福祉士の資格を取得する必要があります。

介護福祉士の資格を取得するルートは「実務経験ルート」「養成施設ルート」「福祉系高等学校ルート」、外国人を対象とした「経済連携協定(EPA)ルート」の4つに分かれます。

実務経験ルート

実務経験ルートでは、以下いずれかの受験資格を満たす必要があります。3年以上の実務経験とは「従業期間3年(1095日以上)かつ従事日数540日以上」を指します。

  1. 3年以上の実務経験 + 実務者研修の修了
  2. 3年以上の実務経験 + 介護職員基礎研修 + 喀痰吸引等研修の修了

実務者研修は正式名称は「介護福祉士実務者研修」といい、かつての「ホームヘルパー1級」に相当します。
450時間の受講によって、研修を終えることが出来ます。時間がかかるので、今年の受験を考えている人は、なるべく早めに申し込みましょう

養成施設ルート

こちらは名前の通り、専門学校などを卒業した人のルートです。
2027年度からは、そういった養成施設を卒業しても、国家試験を受ける必要があるので注意が必要です。

福祉系高等学校ルート

福祉系の高校に入学、必要単位を取得して卒業した後に国家試験を受験するルートです。
特例高等学校の場合は、9か月以上の実務経験が必要なので注意が必要です。

経済連携協定(EPA)ルート

経済連携協定(EPA)ルートとは、EPA介護福祉士候補者が資格取得を目指すルートです。

EPA介護福祉士候補者とは、日本の介護福祉士資格取得を目的として、日本の受け入れ施設で研修を受けながら就労するインドネシア人、フィリピン人およびベトナム人のことを指します。

EPA介護福祉士候補者は、介護施設で3年以上就労・研修をおこない、国家試験に合格すれば介護福祉士として就労することができます。

まとめ

今回は介護福祉士試験のメリット、受験方法に関してまとめました!

メリットは

  1. ニーズが高いので、転職時に有利になる
  2. 介護福祉士を取ることで、給料が上がる
  3. キャリアアップにつながる
  4. 学んだことが仕事に生かせる

です。

今後も、介護業界で働くことを考えているのであれば、ぜひとも介護福祉士に挑戦してはいかがでしょうか?
2020年度の受験書類の受付は8月12日(水)から9月30日(水)とのこと、受ける方は忘れずに申し込みましょう!

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