年53万円!?介護職のボーナスの実態は?【厚労省vsケアきょう独自アンケート】

注目介護施設特集
2022/01/24

7月が終わり、みなさんもボーナスをもらっていたかと思います。
介護職員のボーナスが年53.2万円との報道もありますが、介護職の皆さんとしては、あまり納得のいかない様子……。
そこでTwitterにおいて、独自アンケートを実施致しましたので、確認していきましょう!

厚労省発表は?

厚生労働省が毎年発表している「賃金構造基本統計調査」を見ると、その職業の人が、どれだけの給与で、どれだけ働いているかを確認することが出来ます。
この中に書かれている「年間賞与、その他特別給与額」を確認すると、企業の規模が10人以上の施設では年額で

  • 介護支援専門員:62.8万円
  • ホームヘルパー:38.7万円
  • 福祉施設介護員:53.2万円

と出ています。

Twitterに寄せられたご意見としては、次のようなものが多かったです。

年間でもこんなに貰えない
羨ましい

手取り1ヶ月分なので15万円……それでも、ボーナスというものが無かった前の施設に比べたら御の字極まりない

今までですが、参考までに
地方の田舎です。
身体障害者施設
勤続3年目で、31万

老健
勤続3年目で、27万

病棟
勤続8年目、20万

夏の賞与、総所得です。

多くの方が、ここまで貰えていない!という感じの模様です。
中には、ボーナス自体、貰うことが出来なかったという方もいらっしゃいました。

そもそもボーナスある施設見たことないし、働いたこともない

そうですよね(゜-゜)(。_。)
僕も以前働いていた老健ではボーナスなんてなかったです。

ちなみに、企業規模でも統計が出ており、

10~99人の企業規模
  • 介護支援専門員:57.0万円
  • ホームヘルパー:35.9万円
  • 福祉施設介護員:47.8万円
100~999人の規模
  • 介護支援専門員:67.0万円
  • ホームヘルパー:43.0万円
  • 福祉施設介護員:56.6万円
1,000人以上の規模
  • 介護支援専門員:63.8万円
  • ホームヘルパー:37.8万円
  • 福祉施設介護員:48.9万円

という風になっています。
こう見ると、100~999人の企業規模の会社が一番大きいことが分かります。

もちろん、年収と賞与は別物なので、一概には言えませんが、転職する際はこういうところを見た方が良いかと思います。

全体平均はどれくらい?

それでは、皆さんのアンケート結果を見てみましょう。

まずは、夏のボーナスの額(年額)から見ていきます。

こちらの図から、まだ支給されていない人を除いた金額としては17.4万円という風になります。
福祉系施設の方のボーナスの年額53.2万円の半額が支給されるとすると、26.6万円となり、皆さんの実感とは10万円近く差額が生じていそうです。

では、年額ではいかがでしょうか?

0円という人が17%近くいるのが特徴的かもしれません。また、貰っている人の中には、100万円以上ボーナスとしてもらっている人もおり、差がバラバラになっていました。
0円の人も含めた平均値では33.7万円。
0円の人を含めない平均値では40.3万円。という風になっています。
福祉施設介護員の平均値53.2万円とは大きな差がありそうです。

資格・施設タイプ別では?

資格別にボーナスは変わるのか?
まず、介護福祉士を持ち、仕事をしている人の場合を見てみましょう。
0円の人も含めた平均値では18.3万円。
0円の人を含めない平均値では21.5万円。

初認者研修・実務者研修を持っている人ではどうでしょうか?

 

0円の人も含めた平均値では11.3万円。
0円の人を含めない平均値では14.0万円。

ケアマネ以上の資格を持っている人の賞与に関するグラフは、次のようなものになります。

0円の人も含めた平均値では16.9万円。
0円の人を含めない平均値では22.8万円。

資格別の賞与を見てみると次のようになりました。

現場で働いている介護福祉士の方が賞与が高い、というのが今回のアンケートで現れた結果となりました。

では、施設タイプ別ではいかがでしょうか?

訪問介護や有料老人ホームなど、比較的介護度が低い人の施設ほど賞与は低く、逆に特養や老健など、比較的介護度の高い人が多い施設ほど、賞与が高くなっているのが分かります。

また、正社員とパートの方でも賞与は異なります。
正職員の方の賞与平均額は20.5万円
パートの方の賞与平均額は3.2万円でした。
また、パートの方の場合0円という人が28人中14人と、半分もいらっしゃいました。

さらに、経験年数に比例して賞与も多くなることが分かりました。

11年以上になると、21万円を超えることになっているのは驚きですね。

なぜ実感と異なる?その原因は?

では、なぜ実感と異なるのでしょうか?
その原因は大きく3つ考えられそうです。

データの問題

厚労省のデータでは「年間賞与、その他特別給与額」というものです。
これには、あらかじめ定められた給与以外の物も含んでいます。そのためいわゆる賞与だけでなく、処遇改善加算の金額が含まれてくる可能性があります。

税金の問題

手取りと額面の問題です。賞与にも、しっかりと税金や保険料がかかります。そのため、実際には、53万円から税金を引かれた額が、職員に支給されてます。
だいたい7~8掛けの金額が支給されるので37~43万円程度の額が支給されることになります。

平均値の問題

今回の数値はあくまで平均値。
0円の方から、100万円の方まで含めた平均なので、人によってはあまり貰えないことになってしまいます。
資格を持っていたり、賞与の多い施設タイプなどにいることで多くなる可能性は考えられます。

まとめ

今回の、介護職のボーナスに関しての調査結果をまとめると

  • ケアきょうのアンケートでは、夏のボーナスの平均は17.4万円
  • 現場の介護職は、資格や経験を積むほど、ボーナスの額は増えていく
  • ケアマネになるとボーナス自体は減る可能性がある

という結果になりました。

いつものお給料が多いと、ボーナスが少ない、ということも往々にしてあることからこのようになっている可能性もあります。
もらえると嬉しいボーナスですが、最終的には年収で考える方が良いかもしれませんね。

 

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