いまさら聞けない!?介護老人福祉施設・特別養護老人ホームの特徴って?

施設タイプ紹介
2022/01/24

介護業界で働いていても、実は他の事業所タイプは知らない……というご相談もたびたびいただきます。
そこで、今後、いろいろなタイプの事業所の情報をまとめていきたいと思います!

今回は、皆さんがイメージする介護施設の代表格「特養」をご紹介していきます。

特養ってどんなところ?

正式名称

特養といいますが正式には「介護老人福祉施設」が正式名称です。
また、老人福祉法では「特別養護老人ホーム」と呼ばれており、こちらを略したものが特養となっています。

施設の概要

特養を運営しているのは、社会福祉法人や地方自体が運営している介護施設の一つです。
低価格で充実したサービスが受けられることや、入居後は基本的に最期まで入居が出来ることからも、かなりの人気のある施設タイプとなっています。
非常に人気があったため、なかなか入居できない、ということもあるようです。

利用要件

特養に入るため対象者は、常時介護が必要で在宅生活が困難な方となっています。
基本的には要介護3以上の認定を受けた人のみが入所できるので、介護職は、身体介護を必要とされます。

特養の種類

次は、特養の種類を見ていきましょう!
特養には、大きく分けて二つの種類があります。

  1. 一つ目は従来型特養
  2. 二つ目はユニット型特養

施設の特徴や人員配置などを比較してみましょう!

従来型特養

まずは従来型特養を見てみましょう。
従来型特養は、昔ながらの特養で、大人数を安全に介護できることが主眼に置かれています。
複数人の相部屋で生活し、食堂などは大人数で利用するものです。
施設は、死角が少なく、業務効率を意識されたつくりとなっていることが多いです。
お風呂に関しては、個浴を整備していることは多くないですが、機械浴や特浴は整備されている、ということは多いです。
衣服の着脱と、洗身は別々のスタッフが行うようになっていることがほとんどです。
これは、介護職の負担と効率を重視した結果だと思われます。
人員配置に関しては、日勤帯は20人を2人でみることが多く夜勤の人員配置基準は25人に1人の介護職となっています。

このため、基本的には、どの時間帯でも他の職員が近くにおり、初めて介護をする人でも、その点は安心できるかと思います。
また、忙しさから、機械的な介護を行う施設も多い印象があります。
これはデメリットでもありますが、逆に言うと仕事の流れはルーチン化されており、覚えることが明確で、シフトごとにやる業務内容も明確だともとらえることができるかと思います。

ユニット型特養

次にユニット型特養を見てみましょう。
ユニット型地域密着型と広域型があるのですが、基本的には一緒のものと考えても問題ないかと思います。
ユニット型の特養は、2006年に始まった施設形態です。
従来型では、多くの人が同じ部屋に入るため、プライバシー保護が難しく、プライバシーを守る観点からユニット型特養は作られました。
また、一人一人にしっかりと向き合うことができるという点も従来型特養との大きな違いの一つとなっています。

ユニット型という名前の通り、施設をユニットごとに分けたものになっています。
ユニットは個室と共有スペースで成り立っており、個室は1ユニット最大10床となっています。
同じ施設内でも、ユニットが異なると特色が異なるので、一つの施設に居てもいろいろな施設を経験しているような体験も可能になっています。
夜勤の配置は、2ユニットで1名となっています。
入浴に関しては、個浴が基本で、誘導~入浴まですべて一人の職員が行うことになっています。そのため、働く側としても、いつものと同じ人に対応するので気持ち的には幾分楽になるのではないのでしょうか?

メリットとしては、ユニットごとにリーダーを作る必要があるので、
従来型特養に比べて、出世のチャンスは多くなります。

従来型特養とユニット型特養のメリット

従来型特養と、ユニット型特養では、同じ特養でも特徴が異なるので、メリットは異なってきます。
まとめるとこんな感じです

従来型特養のメリット

  1. 大勢の利用者を大勢の職員で介護するので、先輩をすぐ近くで見ながら学べる
  2. 夜勤時も、複数人で対応でき安心

ユニット型のメリット

  1. 少人数の利用者を少人数の職員で介護するので、より寄り添った介護ができる
  2. 関わる人が少なく、人間関係が複雑になりにくい
    といったところになるかと思います。

給料

特養の給料は、介護業界の中では比較的高いといわれており、基本給、手当、ボーナスを含めた常勤の方の月給平均は32万2260円との調査結果が出ています。
介護職の平均は30万970円となっていますので、年額では24万円ほど平均より高いことになっています。

▼特養についてはこちらの動画をご覧ください

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