介護職がハラスメントを受けたときの対処方法

ストレス・メンタル対策
2022/01/24

ハラスメントを受けたときの対処方法

皆さんは、利用者からのハラスメントを経験したことがありますか?

そんな時、泣き寝入りしてしまうという人もいるのではないでしょうか?

今回は、発生した時の対応方法と、事前にしておきたい対応を紹介していきます。

3つの対応

ハラスメントが発生した時の、3つの対応を紹介していきます。

記録を付ける

まず1つ目は、記録を付けることです。

何をするにも、証拠は大切です。
証拠がなければ、報告された上司やご家族も「ホントなの?」と疑ってかかってしまいます。

一般的に、パワハラ・セクハラとして証拠となるものはこちらです。

  • 医療機関の診断書
  • 録音データ
  • 写真、動画
  • メール、手紙
  • 職場の同僚の証言
  • 被害者が作成した業務日誌、日記

利用者やご家族が加害者の場合は、作ることが難しいものもあります。

しかし、同僚の証言を得ることや、業務日誌に正しく記載することは可能です。

  • いつ
  • どこで
  • どんな状況で
  • どんなことをされたのか?

注意点としては上記の内容を、感情を入れずに、書き連ねていきましょう。
感情が入っていると、「誇張したのではないか」などの疑いがもたれてしまうためです。

上司・同僚に報告する

記録を付けた後は、上司に相談しましょう。
もちろん、同時並行でも問題ありません!

証拠は、上司が動いてくれる確率を上げるため、そして、いざという時に利用するためです。

従業員の安全を守る義務が、会社にはあります。
上司が、ハラスメントの話を聞いて、何も動かないということはあってはいけません。

証拠も揃えて相談することで、嘘偽りなく、被害にあっていることを証明することが出来ます。

また、「上司に言わないで解決したい」という人もいますが、すごく難しいことです。

個人でできることは、きっぱりと相手に辞めて欲しいことを意思表示する程度です。

しかし、対応として考えられることは、他にも以下のようなものがあります。

  • 職場全体で情報を共有し、対策を考える
  • 自分だけをいじめてくる利用者がいるなら、配置替え
  • 必ず複数人で対応するようにする
  • 場合によっては、退所していただく

「ハラスメントは、介護職の能力不足で起こる」という考えは忘れ、周囲に助けを求めることも大切です。

労災に申請をする

明らかに、仕事が原因で病気やケガにあった場合は、労災を取得することが出来ます。
申請を、施設や経営者が拒否することは禁止されているので、申請自体はすぐに出来るかと思います。

ただ、労災が認定されるためには、仕事と病気やケガの因果関係を明確にする必要があります。
認定されるためにも、しっかりと証拠は押さえておきたいです。

また、仮に労災が認定されなかったとしても、複数の職員から何度も労災の申請があれば、労働基準監督署が目をつけてくれます。
この事業所は、職場環境が劣悪だったり、安全衛生管理が出来ていないのではないかと考えてくれ、場合によっては、行政指導が入ります。

そういった意味でも、最後の奥義として覚えておきたいところです。

事前にしておきたいこと

ハラスメントは、起きないに越したことはありません。
難しいこともあると思いますが、出来ることから行っていきましょう。

利用者の状況を把握しておくこと

病気の症状や生活歴が原因で、ハラスメントを行ってしまっている人もいます。
そういった場合は、しっかりと準備することが大切です。

  • 病気の治療を受けてもらうこと
  • 特定の状況では、特に注意して対応する

このようなことで、被害を減らすことが期待できます。

職場全体でハラスメントを許さない

次に、職場全体として、ハラスメントを許さないことを認識しておくことです。

「ある程度、起きても仕方がないよね」という職場では、ハラスメントを減らすことはできません。
ハラスメントに対するマニュアルがある施設のお話しも伺います。

また、厚労省からも、相談窓口の設置などを呼び掛けています。
この動きは、より一層進んでほしいと思います。

契約時にハラスメントに関して擦り合わせる

最後に、契約時点で、しっかりとハラスメントに関して擦り合わせることです。

介護保険サービスへの誤解が原因で、ハラスメントにつながるケースも少なくありません。

「金を払っているのだから、こうして欲しい」と、話してくる方がそれに当てはまります。

介護サービスは、普段は馴染みのない世界です。

ですから、サービスを開始する時点で、下記の点をしっかり説明しておく必要があります。

  • ハラスメントが問題になっていること
  • ハラスメントを防止することが重要になっている
  • サービスとして行える範囲

ハラスメントを受けている介護職は、非常に多いです。
しかし、それを我慢することは仕事ではありませんので、しっかり対策をしていきましょう!

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