結局何なの?? 認定介護福祉士を取得するメリットと大きなコスト

資格取得
2022/01/24

認定介護福祉士って結局なんなの?

皆さんは、介護福祉士を取った後のキャリアを考えたことはありますか?
正直、明確な道標がなくて、困った……という人も多いのではないでしょうか?

そこで、今回は認定介護福祉士に関して、その資格の特徴やメリット、そして取得方法まで、ご紹介していきます!

どんな資格なの?

認定介護福祉士とは、一般社団法人 認定介護福祉士認証・認定機構が、認証・認定する「介護福祉士の上位資格」とされている民間資格です。

資格の歴史は浅く、2015年の12月に設立したばかりです。

この資格の狙いとして、法人が挙げているものはこちらです。

  • 介護福祉士の資質を高め、「ご利用者様のQOL向上」「地域包括ケアの推進」などに活かす
  • 他職種との適切な連携を介護サービスに活かす
  • 現任研修の受講促進などにより、自己研鑽の拠り所とする
  • 介護福祉士が資格を取得した後のキャリアパスをつくる

もう少し分かりやすくまとめると、

  • 現場のマネジメント・育成
  • 他職種との連携
  • 地域の介護力の向上

の3つが、この資格の狙いです。

獲得できるスキル

では、この資格を取得することで、得ることが出来るスキルを確認してみましょう。

これは、大きく4つに分類することが出来ます。

①専門的な介護の実践力

介護福祉士の試験では触れないような知識や、より深い専門知識と、その実践能力が身に付くと言われています。

例えば、リハビリや医療の知識を得ることや、認知症・障害・心理学を学ぶことで、症状の軽減や適切なケアを提供できるようになります。

②サービスの管理能力

ユニットなどの、リーダー職として必要な指導方法の知識と実践力を、身に付けることが出来ます。

チームで動く介護職ですから、リーダーの質によって、介護職の負担は変わってきます。
優秀なリーダーになり、チームで良い介護を行うことを目指せます。

③他職種連携の力

「他職種連携は、なかなか難しい……」という声を、よく聞きます。
どのように情報を共有し、助言し合うのか。これはより良い介護サービスの提供には必要です。

そのためには、相手の背景や関わり方を模索し、学ぶ必要があります。

④地域の介護力を向上させる力

認定介護福祉士は、施設だけでなく、地域の介護力を高めることが期待されています。

利用者の生活を支えるために、ボランティアやご家族に対して助言したり、支援する力を、より増加させることが出来るということです。

介護福祉士との違い

ここまで、認定介護福祉士の資格の目的や、得られるスキルを確認してきました。

結局、何が違うのかまとめていきたいと思います。

比較する項目は、こちらです。

  • 資格の種類
  • 求められる役割・仕事
  • 取得に必要な経験
  • 気になる待遇

①資格の種類

介護福祉士は、介護系の資格唯一の国家資格です。
国家試験を受けて、合格することで、資格取得となります。

一方、認定介護福祉士は、民間資格です。
試験はありませんが、決められた研修を受講し、修了すること。そして、申請と受理がなされて、初めて資格を取得することが出来ます。

②求められる役割・仕事

介護福祉士に求められていることは、

  • 介護現場のプロフェッショナル
  • 介護現場で働くヘルパーへの指導や助言

といった仕事や役割が、求められています。

一方で、認定介護福祉士は、

  • 介護現場のまとめ役
  • 介護現場以外との連携
  • 介護現場以外のサービス向上も担う

ということが、求められてきます。

このような側面から、現場で直接的な介護業務にあたる時間は減っていく可能性があります。

③取得に必要な経験

介護福祉士には、受験するためのルートが沢山あります。

最も一般的なものは、介護業務に従事した期間が、3年以上というものがあります。

これに対して、認定介護福祉士は、介護福祉士としての実務経験が、5年以上となってきます。

つまり、介護職を始めて認定介護福祉士を取得するには、最短でも8年掛かることになります。
ケアマネと一緒ですね!

④待遇

「ここが気になる…!」という方も、多いのではないでしょうか。

しかし、残念ながら、違いが認められるデータがありません。

というのも、2020年7月現在でも、登録されている方は60名程度です。

勤務先の事業所で、特別に手当を付けてくれたり、役職についたりしない限りは、介護福祉士と変わらないと思われます。
ちょっと残念ですね……。

取得方法と費用

条件

先ずは、取得するための条件に関して、説明していきます。

認定介護福祉士には、Ⅰ類・Ⅱ類の2つがあります。

Ⅰ類は、介護福祉士として、実務経験が5年以上あることなどの条件をクリアしていれば、受講が出来ます。

Ⅱ類は、Ⅰ類の上位互換で、Ⅰ類を取得した上で、介護職のリーダー経験があることが条件です。
地域によっても、受講要件は異なるようなので、確認が必要です。

取得方法

取得方法は、決められたカリキュラムを全て修了させることで、取得することが出来ます。

このカリキュラムですが、とても多くて、全部で600時間もあるとのことです。

そのため、取得のためには1~2年程かかります。

費用

600時間も受講があるので、その分費用は高額となっています。

目安としては、60万円とみておくと良いと思います。
条件を満たしていると、30万円程度になったりもするので、確認しましょう。

また、30万円と言っても高額なので、受講したい人は、まずは上司や管理職に相談してみるのが良いかもしれません!

今回ご紹介した「認定介護福祉士」ですが、現状では、金銭面においてはあまりメリットがないかもしれません。

しかし、それだけの知識を身につけている介護職は非常にレアです。
一般的に、レアな能力はその分重宝され、給料が上がりやすい傾向にあります。
時間に余裕がある方は、挑戦を考えてみても良いかもしれませんね!

おすすめ役立ち情報

役立ち情報一覧に戻る

ピックアップ