【問27~34 | 解説速報】第32回介護福祉士国家試験

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問27【解説】

問題文

直面化の技法に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 利用者の感情と行動の矛盾点を指摘する。
  2. うなずきやあいづちを用いて、利用者の話を促す。
  3. 利用者が話した内容を、整理して伝える。
  4. 利用者が話した内容を、別の言葉を使って簡潔に返す。
  5. 「はい」や「いいえ」だけで答えられる質問をする。

解答&解説

答:① 利用者の感情と行動の矛盾点を指摘する。


  1. 直面化とは、利用者自身が問題に向き合い、取り組めるように促すコミュニケーション技法である。ここでの「感情と行動の矛盾点を指摘すること」は「対決」にあたり、利用者の直面化を促す効果がある。
  2. ×
    うなずきやあいづちを用いて利用者の話を促すのは「受容」である。相手に安心感を与えるときに用いる。
  3. ×
    相手が話した内容を整理して伝えるのは「要約」である。話の内容を整理するほか、利用者の気づきを促すときなどに用いる。
  4. ×
    相手が話した内容を、別の言葉を使って簡潔に返す技法は「言い換え」である。
  5. ×
    「はい」や「いいえ」だけで答えられる質問は「閉ざされた質問」である。簡単に答えることができるため、緊張感のある話はじめの場面や事実確認などに用いる。
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問28【解説】

問題文

意欲が低下した人とのコミュニケーションの基本として、最も優先すべきものを1つ選びなさい。

  1. 考え方を変えるように促す。
  2. 早く元気を出すように励ます。
  3. 意欲が自然に回復するまで待つ。
  4. 意欲低下の背景を考える。
  5. 自己決定してもらうのは避ける。

解答&解説

答:④ 意欲低下の背景を考える。

  1. ×
    意欲が低下している人に自身の考え方を変えるように促したところで、意欲がないので取り合ってはもらえない。
  2. ×
    意欲が低下している状態を最も理解しているのは自身であるため、他者が安易に励ますのは逆効果である。
  3. ×
    意欲が自然に回復するまで待っているだけでは、何も変わらない。現状に適したアプローチをすることが必要である。

  4. コミュニケーションのなかで意欲低下に陥った背景を考え、それに関する要因を1つずつ取り除いていくことが大切である。
  5. ×
    他者が決めたことに従っているだけでは、ますます意欲低下してしまう可能性がある。意欲が低下しているからこそ、自身で選び、決定してもらうことが重要である。
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問29【解説】

問題文

構音障害のある利用者とのコミュニケーションに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 閉じられた質問の活用を控える。
  2. 聞き取れないところは、再度言ってもらう。
  3. はっきりと発音するように促す。
  4. 耳元で大きな声で話しかける。
  5. 筆談の活用を控える。

解答&解説

答:② 聞き取れないところは、再度言ってもらう。

  1. ×
    構音障害は舌や口唇の運動麻痺などによって、言葉の発音が正しくできなくなってしまう状態のことをいう。簡潔に答えることができる閉じられた質問の活用が有効である。

  2. 構音障害の場合1回で聞き取れなくても、もう1度同じ内容を話してもらうことで聞き取れることも多い。
  3. ×
    構音障害は正しく言葉を発音できない障害であるため、はっきりと発音するように促しても効果はなく、相手を傷付けてしまう。
  4. ×
    聴力が低下しているわけではないので不適切である。
  5. ×
    会話でうまくコミュニケーションが取れないときは、筆談の活用が有効である。
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問30【解説】

問題文

視覚障害者とのコミュニケーションに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 挨拶するときは後ろから声をかける。
  2. 話しかけることは最小限にとどめる。
  3. 聴覚、触覚、嗅覚を活用する。
  4. 声の強弱などの準言語の活用は控える。
  5. 方向を示すときは「あちら」「そちら」と表現する。

解答&解説

答:③ 聴覚、触覚、嗅覚を活用する。

  1. ×
    相手を驚かせてしまうため、声をかけるときは前からが基本である。
  2. ×
    相手の声を聴くことで存在を確認しているため、積極的に話しかけたほうが良い。

  3. 視覚が不自由な分、聴覚や触覚、嗅覚を活用すると伝わりやすい。
  4. ×
    視覚障害者は声の強弱や準言語から相手の気持ちや状態を判断しているので、この回答は不適切である。
  5. ×
    指示語では正確な情報を伝えることが難しいため、具体的な表現を用いてコミュニケーションを取ることが大切である。
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問31【解説】

次の事例を読んで、問題31、問題32について答えなさい。
〔事例〕
Jさん(20歳、男性)は、中度の知的障害を伴う自閉症(autism)があり、2か月前から就労継続支援B型事業所を利用している。Jさんは、日常生活に関することは自分の感情を伝えることができるが、他者の感情を読み取ることや抽象的な言葉の理解は苦手である。また、社会的な善悪に照らして自分の言動を判断することが難しい。
ある日、事業所で作業中にJさんが興奮して他の利用者を叩いた。介護福祉職は二人を引き離し、Jさんを個室に連れて行って対応した。
作業終了後、同居している家族にJさんの出来事を伝えた。家族はJさんに、「どうしてそんなことをするの。いつもだめなことばかりして」とイライラした口調で叱った。

問題文

Jさんを個室に連れて行ったときの、介護福祉職のJさんに対する最初の言葉かけとして、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 「人を叩くのは許されません」
  2. 「相手の気持ちを想像しましょう」
  3. 「自分のしたことを反省しましょう」
  4. 「ここで話をしましょう」
  5. 「なぜ叩いてしまったのですか」

解答&解説

答:④ 「ここで話をしましょう」

  1. ×
    「社会的な善悪に照らして自分の言動を判断することが難しい」との記述があるので、Jさんが「人を叩くことがダメなことである」と理解するのは難しい。
  2. ×
    「他者の感情を読み取ることや抽象的な言葉の理解は苦手」との記述があるので不適切である。
  3. ×
    「自分のしたこと」は抽象的な表現である不適切である。Jさんに話をするときは、内容を具体的に伝えること必要である。

  4. Jさんは個室に連れてこられた理由がわからず混乱している可能性がある。ここでは、今から何をするのかを具体的に説明しているので適切である。
  5. ×
    質問自体は悪くないが、本題に入る前に今から行うことを説明する必要があるので、ここでは不適切である。
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問32【解説】

問題文

Jさんを叱った家族への介護福祉職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 叱ることは正しいと支持する。
  2. 家族の対応は間違っていると否定する。
  3. Jさんへのこれまでの対応や思いを聴く。
  4. 家族の対応には介入せずに黙認する。
  5. 介護福祉職の指示どおりに対応するように伝える。

解答&解説

答:③ Jさんへのこれまでの対応や思いを聴く。

  1. ×
    ここでは、肯定も否定もしない態度をとることが適切である。
  2. ×
    ご家族はさまざまな葛藤を抱えながらJさんと日々生活しているので、第三者である介護福祉職が否定するのは不適切である。

  3. Jさんに関する話を聴くことで、ご家族の気持ちの寄り添っているため、適切である。
  4. ×
    「イライラした口調で叱った」という記述があるように、ご家族はかなりのストレスを抱えている。ご家族の協力なしではJさんが快適に生活することは困難であるため、第三者である介護福祉職が介入する必要がある。
  5. ×
    介護福祉職は、Jさんやご家族へ助言することはできるが、対応を指示する権限はないので不適切である。
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問33【解説】

次の事例をよんで、問題33、問題34について答えなさい。
〔事例〕
Kさん(80歳、男性)は、中等度の認知症(dementia)があり、認知症対応型共同生活介護(グループホーム)に入居中である。16時頃、KさんがL介護福祉職に、「仕事は終わりました。家に帰ります」と伝えてきた。その後、L介護福祉職がKさんの居室を訪問すると、Kさんは、「早く家に帰らなくては…」と言いながらタンスから衣類を取り出していた。

問題文

介護福祉職が居室を訪問したときに、最初にとる対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 衣類をタンスへ戻すように促す。
  2. 居室から出ないようにお願いする。
  3. ここに入居したことを覚えていないのかと質問する。
  4. ここは仕事場ではないことを説明する。
  5. 挨拶しながら表情や行動を観察する。

解答&解説

答:⑤ 挨拶しながら表情や行動を観察する。

  1. ×
    タンスから衣類を出している理由も聴かず、元に戻すように促すことは不適切である。
  2. ×
    感染症などの特別な理由がない限り、介護福祉職はKさんの行動を制限することはできない。
  3. ×
    認知症を患っている人に「入居」していることを質問すると、自分が置かれている状況が理解できずに、大きな混乱を招く可能性があるため不適切である。
  4. ×
    Kさんは仕事場だと思い込んでいるため、否定することは適切ではない。相手の気持ちを尊重することが大切である。

  5. タンスから衣類を取り出し帰宅準備している状態ではあるが、時間の経過とともに落ち着く可能性もある。現時点では、挨拶程度の声かけを行い、表情や行動を見守ることが適切である。
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問34【解説】

問題文

客観的事実を表す介護記録として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 16時頃、「仕事は終わりました。家に帰ります」という発言があった。
  2. 自宅のことが心配になって「家に帰る」という発言があった。
  3. 不安時に無断外出が心配されるため、様子の観察が必要と考える。
  4. 認知症(dementia)が悪化し、ここがどこなのかを理解していないようだ。
  5. 帰宅願望があたったが、特に問題はなかった。

解答&解説

答:① 16時頃、「仕事は終わりました。家に帰ります」という発言があった。


  1. 実際にあった出来事をそのまま記録しているので適切である。
  2. ×
    「自宅のことが心配になって」とは介護福祉職の想像であり、Kさんは一言も言っていないため不適切である。
  3. ×
    「不安時に無断外出が心配される」は介護福祉職の主観であるため、不適切である。
  4. ×
    「認知症が悪化」や「~ようだ」など根拠のない内容ばかり記載されているため、不適切である。
  5. ×
    内容が簡潔過ぎて不適切である。介護記録は誰が読んでもその時の状況がわかるよう、見聞きしたことをそのまま具体的に記録しておく必要がある。
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