大いに困る!介護現場に生まれる派閥争いとその解決方法は?
なぜ派閥が生まれるのか?
介護の現場にも時折存在する派閥争い。
必ずあるというわけではありませんが、派閥争いがあり困っているという人も少なくありません。
なぜ、派閥は生まれてしまうのでしょうか?
人の意見は結局多数決だから
1つ目の理由は、結局多数決で物事は決まるからです。
何か問題が起きたり議論するとき、最終的には多数決で決めることが、日本においてはほとんどです。
そのため複数の意見があるときは、自分の意見を通すために、似ている意見の人通しで集まり派閥を作っていきます。
これは、国会においてもありますし、学生の頃クラスの出し物を決める時にも見た光景ではないでしょうか?
意見が複数あったりすると、その数だけ派閥が出来て、争いを始めてしまうものです。
議題がなくなったら、今度は感情的な争いになってしまうということもあります。
人は集団に属したがる
派閥争いがなくならない2つ目の理由は、人は集団に属したがるからです。
派閥がすでにある職場の場合、新しく入った人は孤立することを恐れます。
どんなに派閥に入ることが億劫だとしても、「派閥に入らないことで孤立し、不利益を被るのではないのか?」と考えてしまうものです。
そもそも人間は集団で生活してきた生き物ですから、この特性はもはや本能です。
人は役割を与えられると、その役割に従う
派閥争いがなくならない3つ目の理由は、人は役割を与えられると、その役割に従うからです。
「いくら派閥に入っても、争いに加担しなければいいのでは?」と考えた人もいるかと思います。
しかし、残念なことに、加担してしまうのです。
皆さんは、スタンフォード監獄実験をご存じですか?
これは、「ごく普通の人間をランダムに、看守役・囚人役に分けた生活を送らせたところ、数日もしないうちに看守役は看守らしく、囚人役は囚人らしくなってしまった」という実験です。
同じようなことが、派閥においても起きます。
最初に入った派閥の考えが、その人の考えになってしまうのです。
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ケアきょう求人・転職の無料相談不利益と思っても動けない理由
派閥争いが生まれてしまう理由を見ましたが、どうして派閥争いがなくならないのでしょうか?
その原因を2つ考察してみます
人は、人が動かないと緊急事態と認識できない
まず一つ目の理由は、人は、人が動かないと緊急事態と気が付けないからです。
これは、「多次元無知」と呼ばれるものです。
災害時に逃げ遅れる人がいる理由もこちらの「多次元無知」が影響しています。
これは、「他の人が行動しないことで、問題だと認識できなくなること」を意味しています。
例えば、こんなことがあります。
通気口から煙が流れ込んだ時、一人でいる人は素早く報告するが、複数人でいて誰も動かないと、人はあまり行動しない。
という感じです。
ですから、派閥争いが変なものなのでは?と思っても、なかなか解決に動くことが出来ないのです。
間違っていると思っても引き返せないから
2つ目の理由は、間違っていると思っても引き返せないからです。
集団での意識決定は、なかなか変更することが出来ません。
これは、今まで考えてきた労力を無駄にしたくないといった気持ちや、自分たちの判断が間違っていたと認めることが出来ない気持ちが原因となっています。
今まで派閥争いをしてきて、協力関係を築いてこなかったことを反省することが、特に集団だと難しくなってしまうのです。
解決方法
それでは、派閥争いをなくす方法を考えてみましょう。
反論をする
1つ目は、集団に反論することです。
派閥に反対意見を言うことです。
これは難しいと思う人も多いと思います。
しかし、誰かが反論することで、他の人たちも遠慮なく意見を言えるようになるのです。
もちろん、自分が浮いてしまう可能性があるので、事前に仲間内で擦り合わせをしておくことも良いかもしれません。
いきなり一人で反旗を翻すのはリスクがあるので注意しましょう!
共通の敵を作る
2つ目は、共通の敵を作ることです。
派閥争いは、交流では解決しません。
よく、派閥を越えて飲み会をすると派閥争いが減る、という意見を耳にしますが、そう簡単に解決はしません。
しかし、共通の敵・課題を作ることで、否が応でも協力しなければいけない状況に持ち込んでしまえば、話は別です。
交流が目的ではなく、手段になることで、お互いを知ることが出来るためです。
例えば、「周辺のあの施設より、もっと利用者さんの満足度をあげよう」なんて会話が職場で生まれたら、自然と派閥も無くなるかもしれません。
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