介護の仕事で感じるストレスの原因とイラっとしたときに行うべきことは?
介護の仕事で感じるストレスの原因
介護職は人を相手にする職業なので、業務中にストレスを感じているという人も多いのではないでしょうか。
ここでは、介護の仕事をしている人が どれくらいの頻度 で どのようなものにストレスを感じているのか について解説していきます。
Twitterでのアンケート調査
介護職を対象にTwitterでストレスに関するアンケート調査を実施したところ、以下のような結果が出ました。
【けあきょうアンケート】皆さんストレスを感じるのはどのくらいの期間に1回ですか?
- 1日に1回:66.9%
- 1日~1週間に1回:17.5%
- 1週間~1ヶ月に:7.4%
- その他:8.2%
調査結果によると、1日に1回ストレスを感じているという人が7割近くを占め、1日~1週間に1回ストレスを感じている人の結果と合わせると、約8割以上の人が1週間に1回以上、仕事中にストレスを感じていることになります。
今回の調査ではツイートをご覧になった257名の方にご協力していただきましたが、介護職として働いている人に1人ひとり全員に調査することができれば、また違った結果になる可能性もあるでしょう。
介護職がストレスを感じている原因とは?
実際に介護に関わる仕事をする人が、何に対してストレスを感じているのかを下記にまとめてみました。
<介護の仕事で感じるストレスの原因>
- 身体的な負担
- 慢性的な人手不足
- ご利用者やご家族への対応
- 職場の人間関係
- 仕事ぶりが評価されにくく給与に反映されない
- 職場の理念や運営方針への不満
介護の仕事は業務の大半が直接的な介助なので、身体的な負担が大きく疲れが取れにくいものです。
それに加えて人手不足の職場も多く、時間に追われながら膨大な仕事をこなす必要があるため、気の休まる間がないということもストレスに大きく関わっています。
ほかにも、ご利用者やご家族への対応や職場環境への不満など小さなストレスの積み重ねが介護職の心身をむしばんでしまう可能性があるので、長く働き続けるためには自分に合ったストレスの発散方法を見つけ、ストレスと上手に付き合っていくことが必要です。
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介護の仕事をしているとき、あなたはどのような場面でストレスを感じますか?
ここでは、介護職がイラっとするタイミングの実体験を3つご紹介しますので、「イライラしてしまうのは自分だけじゃないのだな」と共感していただけると嬉しいです。
ケース1:認知症ご利用者の介助中
認知症で片麻痺のあるご利用者のトイレ介助中のこと。
排泄を終えられたので立位を取ってもらうように声掛けをしたところ、職員の腕を思いっきりつねりながら笑い、介助することができない……。
病気だから仕方がないと言われたらそれまでですが、職員も人間なので心身ともにダメージがあるご利用者からの暴力や暴言は遠慮したいものです。
ケース2:ご家族からの細かすぎる要望
入所施設で働いていると、毎日面会に来られるご家族もいらっしゃいます。
ご利用者がご家族に会って幸せそうにされている様子を見ていると職員も嬉しくなりますが、ことあるごとに呼び出され「(タンスから洗濯済みの服を取り出し)ちょっとシワになっているから1回洗濯しておいて欲しい」や「(居室の棚の上にあるものを)取って欲しい」など介助に関係がない細かな要望を受けることが多いのがちょっと……。
もちろん、介護職としてできることは対応する必要がありますが、ご利用者はほかにもたくさんいらっしゃるので特定の人だけに時間を割くのは難しいですし、なかなか対応できないのが現実です。
ケース3:職員間の待遇の差
友人と旅行の計画をしていたので、シフト管理している介護長に交渉しにいくものの、あっさりと断られる。
介護長自身や介護長と仲の良い職員はまとまった休みが取れているのに……なぜ?
このように職員間の待遇の差でイラっとした経験はありませんか?
同じ仕事しているのに「人が足りない」という理由で、休みを取れる人と取れない人がいるという状況はあってはならない話ですよね。
だからと言って、騒ぎを大きくすれば働きにくくなってしまう可能性もあるので、なかには、同じように泣き寝入りした経験があるという人もいらっしゃるのではないでしょうか。
ストレスのチェックポイント
自分がストレスを感じていることに気が付いている人もいれば、自覚なくストレスをため込んでいる人もいます。
そんな人のためにストレスに関するチェックリストを作成してみましたので、あなたに当てはまるものがないかを確認してみましょう。
<ストレス度のチェックリスト>
- 意味もなくイライラする
- 何をしても楽しくない
- 忘れっぽくなった
- 食欲がない、あるいは食べ過ぎてしまう
- 原因不明の不調(めまいや腹痛など)に悩んでいる
- 悲観的になることが多い
- なかなか寝付けない
- 緊張することが多くなった
- 自分は役に立たない人間だと思っている
- 人と会うことが億劫に感じる
該当する項目はありましたか?
全く当てはまらなかった人は問題ありませんが、1つでもチェックした項目があれば、現在あなたは多少なりともストレス状態にあります。
チェックリストは、ストレスを感じている人に見られる特徴を集めたものになりますので、該当箇所が多ければ多いほど注意が必要ですよ!
介護の仕事を長く続けるためにはストレスと上手に付き合っていくことが大切なので、自分に合ったストレスの発散方法を見つけるようにしましょう。
ストレス発散方法は?
ストレス発散方法は人それぞれですが、介護職の人はどのようにしてストレスを発散させているのでしょうか?
ここでは、介護職がよく使っているストレス発散法を4つご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
話を聴いてもらう
心の中のモヤモヤした気持ちを気の知れた人に話してみましょう。
1人では悪い方向にばかり考えてしまうことも、誰かに話すことでスッキリすることができます。
また、人に話すことで、自分の中で物事が整理され、どのように問題に向き合えばいいのか、分かるということもよくあることです!
ただし、職場以外の人に話す場合は、ご利用者やご家族の守秘義務を忘れないように気を付けてくださいね!
運動をする
介護職は身体を使う仕事なので「どうして?」と思われる人もいらっしゃるかもしれませんが、業務での身体的な負担とスポーツなどの運動は別物です。
好きな音楽を聴きながら適度な運動を行えば、脳の血流が良くなり、心の安定をはかる「セロトニン」と呼ばれる脳内ホルモンの分泌も高まりますよ。
ストレス発散を理由に通うのであれば、ハードなトレーニングをよりも、無理のない範囲で気分転換に行うのがベストです。
いまは感染症が怖いので、密にならないジョギングやウォーキングなどが良いかもしれませんね!
カラオケに行く
友人と一緒も良いですが、周りを気にする必要がない1人カラオケもおすすめです。
大声を出すことでスッキリするだけではなく、歌をうたうことで体内に酸素が多く供給されるので新陳代謝が上がって血行も良くなります。
1人カラオケなら好きな歌を誰にも遠慮せずに歌い続けることができますし、新型コロナウイルスを想定した「新しい生活様式」にも対応しているので安心ですよ。
ストレスを避けるにはどうする?
ストレスの発散も大切ですが、ストレスを避けることも大切です。
今すぐ取り入れられる方法を3つご紹介しますので、よかったら参考にしてみてください。
自分にとって何がストレスになるのかを知る
ストレスを避けるためには、自分にとってストレスになる要因が何であるかを知っておくことが大切です。
たとえば「物事が時間通りに進まないとイライラする」人であれば、つねに時間に余裕を持った行動を心掛けるようにしておくと、予想外のことが起きた場合でもイラつくことなく対処することができます。
このように、自分がイラっとすることは何なのかを考え、それを予防するためには何ができるのかをつねに考える癖をつけておくと、ストレスを避けるために役立ちます。
困ったことはすぐに相談する
仕事でおかしいと思うことがあれば、すぐに同僚や上司に相談するようにしましょう。
不満に思ったことを1人で抱え込む人ほど、ストレスを溜め込みがちになるものです。
抱え込む時間が長くなればなるほどストレスも溜まるので、モヤモヤすることがあればその都度話すようにしてくださいね。
睡眠時間をしっかり確保する
介護の仕事はシフト制が多いので生活リズムが乱れがちですが、睡眠時間はしっかりとるようにしましょう。
睡眠時間が短くなると脳の働きが悪くなり、自律神経やホルモンバランスも乱れがちになることで心身に不調があらわれます。
職業上、睡眠時間にバラつきがあるのは仕方のないことですが、ストレスに強い身体を作るためにはしっかりと睡眠時間を確保し、質の高い睡眠をとるように心掛けましょう。
まとめ
介護の仕事はやりがいがある一方、心身ともにストレスを感じることも多いです。
そのため、長く働き続けるためには「自分にとって何がストレスになるのか」「どうやってストレスを発散するのか」を知っておくことが重要になります。
ストレスの発散方法は人によって異なりますが、今回ご紹介した内容を参考にしていただき、少しでもお役に立つことができれば嬉しいです。
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