介護系YouTuberたいきさんに聞く「介護職としての新型コロナウイルスの影響」
今回は、介護系YouTuberで現役介護福祉士でもあるたいきさんに、「介護職としての新型コロナウイルスの影響」というテーマでインタビューをさせていただきました。
その様子を記事にしたので、ご紹介します。
たいきさんのプロフィール
現役の介護福祉士(経験14年目)で現在ケアハウスに在職中(勤続3年)。
年齢は33歳で、奥様も介護職をされている。
保有資格は、介護福祉士、視覚障害者移動支援従事者、メンタルヘルスマネジメント検定。
YouTube「【介護福祉士】たいきの生活日誌」を5年ほど運営しており、チャンネル登録者数は9600人(2022年6月26日現在)を超える介護系を代表するYouTuberとして活躍中。
「介護業界に対する鋭い意見」から「まったり癒されるルーティン動画」まで、幅広く発信されており、介護士さん必見のチャンネルとなっているので、ぜひチェックしてみてくださいね!
インタビュアー
ケアきょう編集部
福祉系大学出身で介護福祉士取得後、トータル4年の介護職経験あり。その後、ケアきょうへ転職。
コロナウイルスの影響で大変だったこと
コロナウイルスをはじめとした、感染症などの影響で大変だったことはありますか?
たいきさん:直近の話で言うと、コロナウイルスの影響で自宅待機の時の話になります。
その時は、奥さんがコロナ最前線のところにいく必要があって、僕は自宅待機をすることになったんですね。
でもやっぱり、同じ町内でも介護施設だけじゃなくて、小学校とかでもコロナ感染者が出てたんですよね。
そういった中で、以前からやってる手洗いうがいをするのはもちろんなんですけど、あまり遊びに行かせてあげれない状況だったりとか、感染症対策のためにN95のマスクを買うための金銭的な負担もありました。
他にも、僕自身の場合で言うと、自宅待機で丸々1ヶ月お休みを頂いたんですけど、今までまとまった休みなんて取ったことなかったので、ずっと自宅にいることが段々精神的に参ってきてしまったんですね。
今までずっと仕事していた人間が、いざ自宅で過ごしてくださいって言われると、「このまま自宅にいていいのかな?」とか「職場にまだ在籍してんのかな?」といったことを考えて、よく分からない精神状態になりました。
そういった中で、YouTubeとかでも、「自宅待機ですごく病みました」みたいなコメント頂いたりするんですけど、その時は正直な話、人によるでしょって思ってたんですよね。
でも自分がいざ自宅待機ってなった時に、それまではメンタル病んだことなんてないのに、その時初めて夜も眠れないくらいメンタル病んだのは大変でしたね。
自宅待機でメンタル病んで、夜も眠れなくなったのは初めてだったので、夜中2時3時に寝て、子どもの準備のために5時6時に起きるみたいな生活をしてました。
なんか家で夜勤してるみたいな感覚でした(笑)
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ケアきょう求人・転職の無料相談コロナウイルスによる子どもたちへの影響は?
自宅待機になった際、お子様はどうされていたんですか?
たいきさん:普通に保育園や学校に行ってましたね。
一応、妻が濃厚接触者になるので、登園や登校が可能かどうか確認して、本人たちが濃厚接触者でなければOKということだったので、子どもは普段どおりの生活をしてました。
子どもが家にいない時間は自由時間になるんですけど、出勤もしない中で趣味のYouTubeをするわけにもいかないですし、好きなことができない状況で精神的にも病みましたね。
たいきさんの当時のYouTubeはこちら
そういった趣味のYouTubeができない中で、どのように過ごしてましたか?
たいきさん:本当に家事をやるしかないって感じでした。
普段から家事はするんですけど、あまり手をつけない場所を掃除したり、冷凍庫にある古い物を処分したりしてました。
年末の大掃除並みのことをしてて「なんで今やってんだろう?」みたいな感じでしたけどね(笑)
たいきさんが自宅待機になった時のお子様の反応はどんな感じでしたか?またお子様には自宅待機についてどのような説明をしましたか?
たいきさん:下の子は喜んでたみたいですけど、上の子は「なんでお父さんずっと家にいるの?」って感じでした。
家で子どもがゲームする時に、僕に見られるのが嫌だとは言ってました。
こっちからすると、仕方ないでしょって感じなんですけどね。
自宅待機のことについては、次男はまだ理解できないので、家にいるんだねってくらいの認識でしたけど、長男に関しては「すごい大変なことになってるぞ」みたいに思ってたみたいです。
一応詳しいことは説明はしたんですけど、ただただ驚いてましたね。
長男の友達の中にも、コロナウイルスに感染した人がいて、身近に感じていたからこそ「大変なことになってきた」という認識があったんだと思います。
自治体によって違うと思いますが、お子様がコロナウイルスの濃厚接触者になった場合、たいきさんやたいきさんの奥様の働く施設は、自宅待機になるんですか?
たいきさん:たぶん休みになると思います。
僕の場合は、妻が濃厚接触者で僕も濃厚接触者になるので、職場から休むように言われました。
やはり高齢者は重症化リスクが高く、万が一クラスターになれば大変なことになるので、僕が働く施設の場合は、妻が子どもと置き換わったとしても同じ状況なので、おそらく休みになりますね。
1ヶ月の自宅待機から職場復帰して感じること
実際1ヶ月の自宅待機から復帰してみてどうですか?
たいきさん:なんだろう。精神的には安定してますが、体力が戻ってこないんですね(笑)。
一昨日、久しぶりに夜勤やって、昨日明けだったんですよ。
ロング夜勤なので、夕方から翌朝の9時半までのシフトなんですけど、夜10時くらいには眠くなってくるんですよ。
夜10時って、まだまだこれから仕事なのにって時間ですからね。
ただ、仕事してて「楽しいなぁ」って気持ちがあるので、僕に専業主婦は無理ですね(笑)。
1ヶ月間の自宅待機で、利用者さんとの接し方は変わりましたか?
たいきさん:接し方ですか? 懐かしいという感情はありましたね。
利用者さんの中には「アンタいたのかい?」って言ってくれる方もいたので、ちゃんと覚えてくれてて嬉しかったですね。
普段は利用者さんから「ありがとう」って言われても「はいよー」って感じなんですけど、会わない期間があって、改めて僕のことを認識してくれてることを感じた時は、さすがに心がホッとしましたし、ちょっと嬉しいなってなりました。
あとは、1ヶ月休んだことで、仕事について色々考えることもできましたし、その時間があったからこそ、より前向きに仕事できてるなと感じます。
1ヶ月の休みをもらったことは、結果的には良かったのかなと思います。
徐々に前のシフトに戻ってくると思うので、また頑張らなきゃなと思ってます。
若干病んだ時もあったんですけどね(笑)
コロナウイルスの影響による金銭的負担について
コロナになった時に金銭的負担があったというお話しでしたが、どんなところにお金がかかりましたか?
たいきさん:感染予防のためって考えると、N95のマスクをトータルで90枚くらい買いました。
なので、マスクだけで1万5千円かかりましたね。
長男に関しては、友達とあまり遊びに行かないようにってお願いをしてたので、自宅に居てもらうためにゲームを買ったりとかしました。
あとは食費ですね。
妻がいつ陽性になってもおかしくないってところで、人のいない時間に買い物に行ったりはするんですけど、陽性になっても困らないように普段より多く買ったりしてましたね。
妻が使ってた鞄や靴も、ウイルスが付いてる危険性も考えて、新しいものを購入しましたし、そういったところで普段よりお金がかかったってことです。
言ってみれば、全体的に普段より少しお金がかかりましたね。
夫婦で介護職だからこそより気をつけてるなと感じました。今も具体的に気を付けてることはありますか?
たいきさん:そうですね。防護服も買おうか悩みましたからね(笑)。
今も気を付けてることで言うと、家族で休みがあったらお出かけはするんですけど、以前より頻度は減ってますね。
今までだったら、子供服買うにしてもお店に言ってましたけど、オンラインで済ませたりしてます。
いつコロナウイルスになるか分からないっていう危機意識が強くなりました。
おかげさまで奥さんの職場も収束して落ち着いてますし、本当に良かったです。
コロナウイルスで自宅待機になったときに心の支えになったもの
たいきさんがコロナウイルスの影響で自宅待機になった際にツラかったということですが、その時に助けになったものってありますか?
たいきさん:なんでしょうね。会話する相手がいるだけでちょっと違いましたね。
子どもとの会話ももちろんですけど、子どもと大人だと話す内容が違うじゃないですか。
やっぱり大人同士でコミュニケーションが取れる環境は大事かなと思います。
奥さんが遅く帰ってきた時でも、今日あったこととかを話せてたのは、僕的には精神的にかなり助かった部分ですね。
介護職ってコミュニケーションが多い仕事なので、いざ一人になる時間が多くなると、何したらいいのかなとか、喋る相手がいないなって感じます。
僕の場合、ストレス溜まるとクローゼットに向かって一人でカラオケしたりしますからね。
猫とか歌ってましたよ(笑)。
それでスッキリはするんですけど、やっぱり一人だなって気付くんですよね。
人と話すって本当に大切ですよね。ケアきょうの元介護職さんも、お話好きの方が多いです。
本日は以上で終わりになります。色々な質問に答えていただき、ありがとうございました。
たいきさん:こちらこそありがとうございました!
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