処遇改善は進んでる?介護職の給料アップ最新調査まとめ2025

厚生労働省が「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果」を公表しました。
介護職員を中心に給与改善が進んでおり、平均で月1万3,960円のアップが確認されました。
訪問介護や介護医療院など、これまで厳しい処遇が課題とされてきた分野でも大きな伸びが見られます。
みなさんの職場ではいかがでしたか?
ぜひ最新のデータを確認し、自分の事業所と比べて参考にしてみてくださいね。
調査の概要
- アンケート実施時期:令和6年10月
- 対象:全国13,801施設(有効回答 8,180、回答率 59.3%)
- サービス種別:特養、老健、介護医療院、訪問介護、通所介護・リハ、特定施設、小規模多機能、グループホーム、居宅介護支援 など
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常勤介護職員(フルタイム)の給与額は、前年と比べて大幅に改善しました。
項目 | 令和5年9月 | 令和6年9月 | 差額 |
---|---|---|---|
平均給与額 | 324,240円 | 338,200円 | +13,960円 |
基本給 | 188,420円 | 192,660円 | +4,240円 |
手当 | 89,650円 | 97,980円 | +8,330円 |
一時金(賞与等) | 46,170円 | 47,560円 | +1,390円 |
内訳を見ると、「手当」で8,330円の伸びがあり、ベースアップ等支援加算の効果が表れています。
サービス形態別の給与改善
すべてのサービスで給与は1万円以上のアップ。
特に訪問介護(+16,930円)、介護医療院(+15,710円)が顕著でした。
サービス形態 | 令和5年9月 | 令和6年9月 | 差額 |
---|---|---|---|
全体 | 324,240円 | 338,200円 | +13,960円 |
特養(介護老人福祉施設) | 346,970円 | 361,860円 | +14,890円 |
老健(介護老人保健施設) | 338,510円 | 352,900円 | +14,390円 |
介護医療院 | 314,320円 | 330,030円 | +15,710円 |
訪問介護 | 332,810円 | 349,740円 | +16,930円 |
通所介護 | 283,570円 | 294,440円 | +10,870円 |
通所リハ | 307,830円 | 319,310円 | +11,480円 |
特定施設 | 345,700円 | 361,000円 | +15,300円 |
小規模多機能 | 294,750円 | 305,220円 | +10,470円 |
認知症GH | 290,190円 | 302,010円 | +11,820円 |
処遇改善加算の活用状況
新処遇改善加算の届出率
95.5%
配分対象職種
介護職員に加え、看護職員(51.9%)、生活相談員(50.8%)、事務職員(37.9%)など広範囲に配分
改善方法
- ベースアップ:59.8%
- 定期昇給:43.6%
- 手当の引き上げ・新設:2割前後
- 賞与の改善:33.1%
給与の底上げを中心に、各事業所が多様な工夫を進めていることが分かります。
編集部コメント
今回の調査から、介護職員の給与は確実に改善していることが分かりました。
特に訪問介護や介護医療院での伸びは「処遇改善の波が広がっている」ことを示しています。
一方で、月1~2万円の改善は生活の実感に直結する一方、慢性的な人材不足の解決にはなお課題が残ります。
給与改善が「一時的」なものに終わらず、現場のモチベーション維持と定着につながる持続的な仕組みが必要です。
出典:厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果」
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