介護現場で賛否が分かれる“あの瞬間”:ケアきょうアンケート結果

介護職あるある
2025/06/02

介護現場で賛否が分かれる“あの瞬間”」に関するアンケートが、2025年5月21日から5月28日にかけて実施され、総回答数167件の集計結果がまとまりました 。
本記事では、介護現場で実際に起こりうる3つのケースにおける、介護士の皆さんの意見や対応についてご紹介します。

【ケース1】誤嚥リスクのある利用者さんの「自分で食べたい」という訴えにどう対応する?

嚥下機能が低下し、誤嚥のリスクがある利用者さん(要介護3)が「自分で食べたい」と訴えた場合、あなたはどのように対応しますか?
この問いに対し、多くの介護士が利用者さんの意思を尊重する姿勢を示しました。

%
本人の意思を尊重して見守りながら自力摂取を促す 143 86%
誤嚥などのリスクを考慮し、こちらで介助する 24 14%
167 100%
  • 本人の意思を尊重して見守りながら自力摂取を促す:86%(143票)
  • 誤嚥などのリスクを考慮し、こちらで介助する:14%(24票)

利用者さんの自立支援と安全確保の間で、多くの介護士が「見守りながらの支援」を選択していることがわかります。

【ケース2】入浴拒否のある利用者さんへの「おやつで誘う」という方法をどう考える?

ある利用者さんが、ここ数日入浴を強く拒否しています。
スタッフの間で「好物のおやつを用意して誘ってみようか?」という案が出ました。
これは、本人のやる気を引き出す“きっかけ”になるかもしれません。
あなたなら、この方法をどう考えますか?

このケースでは、賛否が分かれるものの、好意的に捉える意見が多数を占めました。

%
本人の気持ちを動かすための手段として有効なのでOK 116 69%
ご褒美で誘うのは適切ではなくNGだと思う 51 31%
167 100%
  • 本人の気持ちを動かすための手段として有効なのでOK:69%(116票)
  • ご褒美で誘うのは適切ではなくNGだと思う:31%(51票)

利用者さんの意欲を引き出すための手段として、柔軟な対応を肯定的に捉える意見が多いようです。

【ケース3】熱いお風呂を希望する利用者さんの意向と安全、どちらを優先する?

入居者のAさん(90歳)は、昔から「熱いお風呂が一番!」という方です。
ある日、「ぬるいお湯じゃ物足りない。もっと熱くしてほしい」と強く希望されました。
ただし、肌の乾燥ややけどリスクも心配されます。
あなたが対応する立場だったら、どう判断しますか?

利用者さんの希望と安全性の間で、安全性確保を優先する意見が多数となりました。

%
熱めのお湯にする(本人の希望を尊重する) 57 34%
適温にする(安全面を最優先に熱めのお湯にはしない) 110 66%
167 100%
  • 熱めのお湯にする(本人の希望を尊重する):34%(57票)
  • 適温にする(安全面を最優先に熱めのお湯にはしない):66%(110票)

高齢者の入浴においては、ご本人の快適さよりも安全面への配慮が重視される傾向がうかがえます。

まとめ

今回のアンケートでは、介護現場で日常的に直面するデリケートな状況における、介護士の皆さんの多様な判断が明らかになりました。
利用者さんの意思尊重と安全確保のバランス、そしてケアの方法について、日々試行錯誤されている様子がうかがえます。

私ならこうする!」という具体的な理由やエピソードについてもしご意見がありましたらぜひ教えてくださいね。

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