介護職になりたい「繊細さん」が気を付けるべきことは?
皆さんは「HSP」「繊細さん」という言葉を耳にしたことはありますか?
最近では、本や漫画になっていたりするので、知っている方も多いかもしれません。
このHSP、繊細さんは実は結構多くいらっしゃいます。
今回は「HSPはなんなのか?」「HSPの人は介護職に向いているのか?」「HSPの人が介護の仕事をするうえで大切なことはなんなのか?」を紹介していきます。
HSPとは
皆さんは、HSPが何なのかご存じですか?
「HSP」ですが「Highly Sensitive Person」の頭文字を取ったものです。
日本語に直訳すると「とても敏感な人」となり、「非常に感受性が強く、敏感な気質を持った人」という意味になります。
このことから、親しみやすくするために「繊細さん」と呼ばれるようにもなっています。
この繊細さんですが、後天的なものではなく、生まれ持った性質であることが分かっており、また、人口の15~20%に当てはまる『性質』と呼ばれています。
意外と多いですよね!
しかし逆に言うと、80%ほどの人はこの性質に当てはまらないため、共感を得ることが難しく、大変な思いをしている人も多いようです。
HSPの性質
HSPの人の特徴は「DOES」と呼ばれるもので説明されています。
D:Depth of processing、考え方が複雑で、思考の度合いが深い
O:Overstimulation、刺激に敏感で疲れやすい
E:Empathy and emotional responsiveness、他者の気持ちへの共感力が高い
S:Sensitivity to subtleties、あらゆる感覚が鋭い
という英語の頭文字を取ったものです。
D:「思考の度合いが深い」
- 興味のあることはとことん突き詰める
- うわべだけで、気持ちの入ってない言葉を見抜いてしまう
- 物事を考えすぎて、行動までの時間がかかる
O:「刺激に敏感」
- 人混みや、音が苦手
- 他者の些細な言動が目に付く
E:「他者への共感力が強い」
- 人の些細なしぐさで機嫌を察してしまう
- ドラマなどの作品に強く感情移入することがある
S:「感覚が鋭い」
- 強い光が苦手
- ニオイに敏感
上記に多くが当てはまる人は、HSPの傾向が強いかもしれません。
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ケアきょう求人・転職の無料相談HSPの人が介護職に向いている?
では、こういった特徴を持っているHSP、繊細さんは介護職に向いているのでしょうか?
結論から言うと、向いている側面と、向いていない側面があります。
向いている側面としては、
- 利用者さんの変化に気が付きやすい
- 利用者さんのニーズをくみ取ることができる
といった部分です。
繊細さんは、人の役に立つことを好んで行う性質もあるという話もあり、向いている部分と言えそうです。
利用者さんの変化やニーズに気が付けるのは、介護職としては相当強い武器になります!
しかし、向いていない側面もあります。
- 人間関係が複雑になることがある
- 激務になることがある
ということです。
HSP・繊細さんは、人の気持ちを察することが多く、人間関係が複雑になっている場合、精神的にかなり疲れてしまうようです。
また、刺激を敏感に感じるので、激務でストレスが溜まりやすい環境になっていると、なかなかツライ部分はあるようです。
ただ、大切なのはどんな人でも、その仕事に対して向いている部分・向いていない部分があります。
向いている部分で職場に貢献し、向いていない部分は他の人に支えてもらう、そういう協力を意識すると良いと思います。
HSPの人が気を付けるべきこと
では、HSP・繊細さんが、少しでも長く介護の仕事を続けるためには、どういった工夫が必要なのでしょうか?
今回は、三つ紹介していきます。
ストレスをコントロールする
まずは、ストレスをコントロールすることです。
これは、HSPではない人も意識したいポイントです。
HSPの人は、物事を深く考えたり、共感力が他の人よりも強いことがあります。
考えたり共感することは、地味に疲れるのでストレスになります。
自分のストレスへの耐久力を考えて、「これ以上ストレスがかかるとやばいな」とならないようにしましょう。
例えば
・必要以上に雑談を行わない
・利用者さんに寄り添いすぎない
という風に、かかるストレスを減らす工夫や
・音楽を楽しむ
・運動をする
といった、自分に合ったストレス解消方法を、見つけておくことが良いです。
利用者さんに寄り添うことは大切ですが、寄り添いすぎて自分が耐えられなくなっては元も子もありません。
ストレスコントロールは大切です。
人との違いを認める
HSP・繊細さんは、人との境界があいまい、と言われています。
これは共感力が強く、相手の感情を読み取りすぎることを指しています。
また、逆に「相手に対して、XXするべき」という考えも持ってしまうこともあるそうです。
そうすると、思った通りの行動をしてくれないときに、「裏切られた」と相当なストレスを感じます。
裏切られたのではなく、「期待が強すぎるということがある」ということです。
ですから、「こういう状態なら、XXするべき」ということを考えないように、人と自分の違いを認めるように心がけましょう。
勤務時間外は仕事を考えすぎない
仕事の影響も受けてしまうHSP・繊細さん。
自分ができなかったことや、嫌な事を通じて、「自分はできない人なんだ」と問題が生じたときに、自分を責めてしまうこともHSP・繊細さんの特徴です。
問題を深く考えることは大事なことですが、しかしプライベートの時間でも、そこまで自分を疲れさせることをする必要はありません。
介護の仕事は、「仕事」です。
仕事は人生のほんの一部ですから、考えすぎて自分のことを責めすぎることはやめましょう。
責めすぎないためにも、勤務時間外は仕事のことを考えすぎないことが大切です。
20%、5人に1人いるというHSP・繊細さん。
もしかしたら、自分も当てはまるかもと思った人も多いかもしれません
少しでもストレス少なく、仕事に向き合えるようご参考になっていれば幸いです!
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