年上の後輩新人介護士!困った特徴と接し方
介護施設では、年上の後輩というものが度々発生します。
中には、「どう接すればいいのかわからない」という人がいます。
今回は、実際どのくらいそんな人が多いのか?どんな特徴があるのか?そして、どう接すればいいのかについて解説していきます。
年上の新人・後輩は多い
介護業界においては、年上の新人・後輩が多いとよく言いますが、数字で整理してみましょう。
新人
まず、公益財団法人 介護労働安定センターの出している介護職員の年齢分布のデータです。
このグラフを見ると、40代以上の介護職員の方が多いことが一目瞭然です。
実際にケアきょうで色々とお話を聞いていても、福祉系学校卒業をした業界経験の長い30代上司の下に、他の業界から来た40代〜50代の部下が付くケースはたくさんあります。
また、男女別での年齢分布のグラフはこちらです。
青色が男性、オレンジ色が女性を表しています。
男性は30代〜40代の介護職員が多く、女性では40代以上の方が一気に増えます。
実際、出産・子育て後に介護業界に入ってきた、という女性の方にお会いする機会は多いです。
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では、年上の新人・後輩はどんな特徴があるのでしょうか?
今回は、ケアきょうに届いた意見を紹介してみようと思います!
プライドが高い
まず1つ目は、プライドが高いこと。
日本は、儒教の影響もあり、年功序列の意識が強い方が多い国です。
そのため、年下から指導・指図されることを非常に嫌がる方もいらっしゃいます。
- はじめからタメ口で話してくる
- 仕事の指導をしようとしても無視する
- 注意したら、反論してきた
- ミスをしたときに、素直に認めてくれない
例えば、こんなことがあるとのことです。
人によって態度を変える
2つ目は、人によって態度を変えること。
- 自分よりも役職が上の人に媚を売る
- 自分が気に入った人には優しく接する
先ほどの話の年功序列にも似てきますが、こんな方もいるようです。
社会経験や人生経験が豊富であることから、どうすれば自分が気持ちよく動けるのかを理解して、このように行動する人がいるようです。
仕事に対するやる気がない
3つ目は、仕事に対するやる気がないこと。
介護の仕事にはあまり興味がない、本当はあまり好きな仕事ではない、という人にある特徴です。
介護の仕事は向き不向きがあるので、向いていない人がいるのは仕方のないことです。
しかし、仕事に対するやる気がなく、こんな特徴があるようです。
- すぐに休憩に入る
- 何度教えても、覚えないし、申し訳なさそうでもない
- 楽な仕事ばかりに取り掛かる
普通なら、少しずつでもいろいろな仕事に挑戦していくものですが、こういったタイプの人は挑戦せず、結果成長しないものです。
少ない人数で仕事をしていると、その分働く必要があるので、とても困ってしまいます。
仕事を覚えるのが遅い
4つ目は、仕事を覚えるのが遅いこと。
年齢によるところもあるかもしれませんが、仕事を覚えるのがめっぽう遅いという方がいらっしゃったようです。
- 何度教えても、「あ、そういえば聞いたことがある、ごめんなさい!」と謝られる
- 本人はやる気があるみたいなので、注意しにくい
頂いた意見としては、このようなものがありました。
以前の職場の話を出してくる
5つ目は、以前の職場の話を出してくること。
これは、入職直後から「以前の職場は素晴らしい、ここもそうなるべきだ」と声高に提案してくる、というものです。
職場をより良いものにする意見は非常に重要ですが、周囲との関係性を作る前に提案されても、周りが困るケースがあるようです。
また、「そんなに前の職場がいいなら転職してこないで」「今の施設が好きな自分を全否定された気分」という意見もありました。
どう接すればいいのか
では、どうやって対処していけばいいのでしょうか?
まずは、基本から見ていきましょう。
- 相手は人生の先輩であるという敬意は忘れない
- しかし、自分が先輩だということも忘れない
- 指示するよりも、問いかけて行動を変えてもらう
この三つが大切です。
相手は人生の先輩であるという敬意は忘れない
これはやはり、相手のプライドは傷つけない方が良いからです。
年下に上から目線で言われたら、どうしても「ウザイ」と感じてしまうものです。
ですから、何かをお願いするときも「あの人の入浴介助やって!」とタメ口で依頼するのではなく、「あの人の入浴介助やってください。お願いします」と敬語はわすれないようにしましょう!
もちろん、施設においては利用者さんもいるわけですから、最初から丁寧な言葉遣いをすることも大切なことではあります。
自分が先輩だということも忘れない
これは、気を使いすぎると、何を指示しているか分からなくなることが理由です。
本来指示する・注意するということは、「何かをするように言いつける」ということです。
ですから、上からの物言いになるわけです。
しかし、気を使いすぎて、「これ、やってもらっていいですか?」「こっちの方がいいかもしれないです」という風に言うと、
言われた側からすると「断っていいのかな?」「え、結局どうすればいいの?」と感じてしまいます。
これでは、「なんだか頼りがいの無い人」とレッテルを張られてしまいます。
何かを依頼するときは、「これをしてください」「こっちの方が、この点でいいのでこうしましょう」とある程度は明確にする必要があります。
指示するよりも、問いかけて行動を変えてもらう
これは、「コーチング」と呼ばれる方法で、相手に問いかけて傾聴することで、相手に考えさせ、自ら行動するように仕向ける指導方法のことです。
例えば、
「今の仕事で気になることは何ですか?」
「それは何が原因だと思いますか?」
「では、どうすればいいと思いますか?」
こういった順で質問をしていくものです。
課題を設定して、原因を追究し、解決策を模索する、という順で行います。
- 相手に指図しないで済む
- 自分で決めた解決策なので、行ってもらえやすい
このような点が、良いところです。
年上に問題解決を指示する際には、こういった方法も大切です。
ここまでの基本を踏まえて、一気に先ほどの特徴への対処法を確認しましょう!
1つ目の「プライドが高い」人に関しては、年上への尊敬と、コーチングを使いましょう。
年上で尊敬しているという姿勢でいながらも、問題が起きたり、注意をする必要があるときにコーチングを使いましょう。
相手の感情を刺激したり説教しても、よりミゾが深まってしまいます。
2つ目の、「人によって態度を変える」人へは、年上への尊敬と、先輩という立場をしっかり意識しましょう。
人生の先輩ですからしっかりと敬意をもって、依頼内容とその理由を述べつつ、あいまいにならないことが大切です。
例えば「この介護記録のつけ方だと、外部の人には読みにくいので、外部の人が見ても分かるように専門用語を省いてください。よろしくお願いします」などのように、明確に指示をするようにしましょう。
3つ目、「仕事に対するやる気がない」人に関しては、コーチングの出番です。
「なんであんまりやる気がないのか」「仕事を他の人と協力しないのか」と聞いていくといいでしょう。
コーチングは非常に有効で、ご利用者さん相手にも使うことができます。
4つ目、「仕事を覚えるのが遅い」人もコーチングで対応しましょう。
「なんで、忘れちゃうんでしょうね」「どうしたら、覚えられるんでしょうか」
そのように質問していくのが良いかと思います。
5つ目の「以前の職場の話を出してくる」人は、ここまでのすべてを使うことになります。
これまでいろんな施設を経験してきていることを尊敬し、周囲への影響の大きさも認めましょう。
そして、「急に言われても、よくわからない人もいる」「一気にそこまで変えることは難しい」ということを、コーチングを用いて理解してもらいましょう。
それでも変わってくれないのなら、「少しずつできるところから、変えていくようにしましょう」という風に注意することも必要になります。
以上、「年上の後輩介護職 困った特徴5選 と 接し方の秘訣」をご紹介しました。
業界構造上、年齢の逆転現象が起きやすい介護業界。
年下の上司も、年上の部下も、お互い気を遣って働きやすい現場を作っていきましょう!
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