【結果速報】令和3年度第34回介護福祉士国家試験、合格発表!
令和3年度第34回介護福祉士国家試験、合格発表!
人手不足を背景に有資格者の活躍に高まる期待を反映
合格者は60,099人
3月6日に実施された第34回(令和3年度)介護福祉士国家試験の結果が本日3月25日(金)に発表されました。
本日の合格発表を受け、合格者数推移や試験当日の受験者感想や問題傾向などを照らし合わせた令和3年度試験を振り返ります。
合格率の推移
社会的重要性が増す介護職
国家資格である“介護福祉士”、近年の合格率は70%前後で推移
介護福祉士とは、「社会福祉士及び介護福祉士法」にもとづく国家資格です。
介護福祉士は、同法第2条第2項において『介護福祉士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもつて、身体上又は精神上の障害があることにより日常生活を営むのに支障がある者につき心身の状況に応じた介護を行い、並びにその者及びその介護者に対して介護に関する指導を行うことを業とする者をいう。』と位置づけられています。
介護福祉士資格は、介護を必要とする方がたのさまざまな生活行為・生活動作を支援し、支える知識と技術を有する介護の専門資格として認知されており、平成元年に第1回試験が実施されて以来介護職の社会的重要性の高まりを受け、受験者数も拡大傾向にあります。
合格率も50%ほどで推移していた時期を過ぎ、近年では70%近い数値となるなど、強い目的意識をもって受験する傾向が見受けられます。
気になる合格点と合格率
2022年1月実施の第34回介護福祉士試験の合格率は、72.3%となりました。
受験者数は前回の84,483人よりわずかに減少し83,082人であり、合格者数は60,099人となりました。
合格率は微増で72.3%で推移いたしました。
合格点は試験が易化傾向と評されるなど78点という結果になっています。
「第34回 介護福祉士国家試験」合格発表概要
- 受験者数:83,082人
- 合格者数:60,099人
- 合格率:72.3%
- 合格点:78点 (※)
「介護福祉士国家試験」過去5年の合格率
合格率は過去5年あたりから安定して70%前後と比較的高めで推移しています。
受験者数は介護業界の市場成長とリンクし、かつ業界でのキャリアパスを見込み、事前にしっかり受験対策等の準備をして臨む受験者像の変化も相まっていることが推察されます。
令和3年度の合格率は72.3%となり例年よりも若干高い傾向となりました。
「介護福祉士国家試験」過去5年の合格基準点
合格基準点は、次の2つの条件を満たした者を筆記試験の合格者とされます。
ア)総得点125点に対し、得点78点以上の者(総得点の60%程度を基準とし、問題の難易度で補正した。配点は1問1点である)。
イ)アを満たした者のうち、以下の「11科目群」すべてにおいて得点があった者。
- 人間の尊厳と自立、介護の基本
- 人間関係とコミュニケーション、コミュニケーション技術
- 社会の理解
- 生活支援技術
- 介護過程
- 発達と老化の理解
- 認知症の理解
- 障害の理解
- こころとからだのしくみ
- 医療的ケア
- 総合問題
出典:公益財団法人社会福祉振興・試験センター
ケアきょうでは試験後、受験者の方々に自己採点結果・難易度のアンケートを採ったところ「問題としては比較的易化しているのではないか」との感想を述べる受験者の方が多く、実際に合格基準点としては78点となりました。
背景としては、文章量の多い問題が少なくなったことも踏まえると、外国人受験生への配慮などが見受けられます。
「介護福祉士国家試験」過去5年の受験者数と合格者数
受験者数は第32、33回とコロナウイルスによる影響などもありピーク時の半分程度の水準となりつつも、受験者数・合格者数共に微増傾向にあります。
過去には第18回時に130,000人を超え、第28回をピークにやや下降しつつも近年は80,000~90,000人で推移してます。(※)
第34回試験の特徴としては、性同一性障害や介護離職といった現代社会を反映した設問や我が国の介護への価値観を受験者に問う設問が見られました。
『ケアきょう』では解答速報や解説速報を配信しており、受験者の振り返りや今後の対策をサポートしています!
数値はいずれも厚生労働省による第30~34回介護福祉士国家試験合格発表に基づき、グラフは当社にて作成
介護業界は人材の不足が深刻な課題ですが、質と量の両面からの確保が重要です。
国家資格である介護福祉士は、介護における専門的な技術と知識を有すると見做され、介護人材のキャリアパスにおいても有益となります。
ケアきょうでは、今後も介護職に従事する方々へ向けた試験対策をはじめとするキャリアパスの支援も引き続き強化してまいります!