接客とは違う介護職が知っておきたい接遇の基礎と3つのメリット

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2022/01/24

接遇とは何なのか?

「接遇」について、皆さんはどのように考えていますか?
必要と言われるけど、そもそも何故必要なのか、わからない。という方も多いのではないでしょうか?

接遇と似ている言葉に、「接客」や「マナー」等があります。
この言葉との違いに、着目して考えてみましょう。

まず、「マナー」とは礼儀作法のことです。
テーブルマナーやビジネスマナーなど、様々な種類のマナーがあります。

共通していることは、周囲の人を不快にさせない作法・言動ということです。
これは、全ての生活の場で大切になってくるものですね。

次に、「接客」は接客業務時に、お客さまに対する接客スキルのことを言います。
必要なサービスを、必要な場所に届ける際の、最低限の対応スキルです。

求められる現場は、個人商店・コンビニから、大きな百貨店まで幅広いです。

それでは「接遇」とはなんなのか?
接客よりも一歩踏み込んだ考え方・型と言われています。

一般的には、一人一人の「お客様」の目線に合わせて、お客様の心理に寄り添った表情や態度で挨拶をすることと言われています。

介護業界で考えてみると、個別ケアの考えに近く、ご利用者さま一人一人の考えに合わせた対応をするという意味になります。

なぜ接遇が必要なのか?

では、「接遇」はなぜ必要になのでしょうか。

背景には、介護保険制度がありそうです。

2000年に始まった介護保険制度以前は、役所から事業所を紹介されていました。

そのため、役所から与えられた公共サービスという意識が利用者側にも強く、介護事業所同士を比較するということが、余りありませんでした。
しかし、介護保険制度が始まってからは、介護事業所を利用者さんが選ぶ形に変化しました。

そのため、介護事業所ごとの競争が生まれ、選んでもらう必要が出てきました。

また、介護サービスの利用者も、サラリーマンを経験し、接遇マナーに精通した世代が徐々に増えてきています。

このような理由から、従来の接客だけでなく、さらに踏み込んだ「接遇」が必要になってきています。

接遇を身につける3つのメリット

介護職個人として、接遇が出来ることのメリットは何かあるのでしょうか?

今回は、3つ紹介していきます。

①接遇が出来る人が多い施設に就職しやすくなる

接遇の出来る人が多い施設とは、どのような施設でしょうか?

「従業員同士の人間関係が良い」「理念を守って運営されている」といった傾向があります。
接遇が身についている人は、職員同士でも最低限のマナーを守って、コミュニケーションを取ることが出来ます。

そのため、人間関係がとても酷くなっていることは少ないです。

また、職員の接遇にまで、しっかり目が行き届いている事業所は、他のことにも目が行き届いていることが多いです。

②利用者さんとの信頼関係を築きやすくなる

接遇が出来ているということは、利用者さんの目線に合わせることが出来るということです。

皆さんも、飲食店などに行った時に、自分の目線に合った、納得のいく接客が行われていたら安心しますよね。
同じように、利用者さんも安心して、介護職を信用してくれるようになるのではないでしょうか。

周囲からの評価を得られやすくなる

やはり、丁寧なコミュニケーションをしている人に対しては、周囲は評価してくれるものです。

接遇が出来る人は、利用者さんや同僚、上司とも最低限のマナーを守って、コミュニケーションを取ることが出来ます。
ですから、相手に不快感を与えることがありません。

そういう人は、「しっかりした人だな」という評価を得られるのではないでしょうか?

このように考えてみると、身につけるメリットは一定以上あります。

接遇マナーの4原則

そんな接遇マナーですが、どのように身に着けていけばいいのでしょうか?

接遇マナーは、知識として知った後に、実践することで身に付けることが出来るスキルです。

ですから、セミナーや本などを読んで、まずは知識を得ることが大切です。

今回はその知識を4つにまとめました。
参考になれば、幸いです!

聞く姿勢

これは、傾聴とも言い換えることが出来ます。
一人一人の話に対して、しっかりと耳を傾けることは難しいことではあります。

しかし、話を聞くだけではなく、相手の様子からもニーズを汲み取ることはできると思います。
そのニーズを、汲み取れるようになると良いです。

表情

皆さんが会話している時に、相手がつまらなそう、表情が変わらないということがあると、話にくくなりますよね。

直接話していない時でも、しんどそうな表情をしていると、話しかけにくくなりますよね。

ですから、話を聴く時や話す時は、相手の目を見て明るくにこやかに対応しましょう。

そして、あまり辛い表情を前に出さないようにしていくと良いでしょう。

服装

やはり見た目やニオイは、非常に重要です。
襟や袖口が汚れている、シワや汚れが付いている、ボタンが取れている、香水・タバコの匂いやついている、等あると嫌な思いをされる方もいます。

オシャレにする必要はありませんが、気を付けましょう。

言葉遣い

利用者さんは、職員よりも人生経験が豊富です。
親しみをもって接することは大切ですが、友達のように馴れ馴れしく話しかけることは、好ましくありません。
信頼関係を持っていても、丁寧な言葉遣いで接するようにしましょう。

接遇を身につけることはメリットが多いです。
しっかり身につけていきましょう!

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