職場のエース介護士はなぜ辞めていってしまうのか?

介護職あるある
2022/01/13

本日は、職場のエース介護士が辞めていく本当の理由に関してご紹介していきます

いい人ほど辞めていく、という話はよく聞く話かと思います。
今回はその人たちってどんな特徴があり、なぜ辞めてしまうのか?
また、どうしたら辞めていかないのかをご紹介していきます。

エース介護士って?

そもそもエース介護士ってどんな人なのでしょうか?

皆さんは職場のエースについて、どんなイメージがありますでしょうか?
ケアきょうへの電話相談を通じて伺った、エースの特徴をまとめてみましょう!

第一の特徴

第一の特徴は、当然ながら「とにかく仕事ができる」です
指示されている仕事に関して、ミスなく行うということだけではありません。
周囲に気を配ることが出来ていることも特徴です。

  • 周囲に困っている人がいないのか?
  • 仕事をした「ついでに」何かで追加で掃除や頼まれごとをこなす

なんてことが出来ています。

自分の仕事を、他の人以上の体力とテクニックで早く終わらせることが出きるので、この「ついで」を行うことができるのです。
精神的な余裕も持っているので、周囲を見ることができ、あの人が困っている、あの人がミスをしそうだ、ということに早めに気が付いてフォローしたり、注意をすることができます。

時間も余裕があるので、片付けられていないものに気が付いて、先回りして片づけをすることができるのです。

第二の特徴

第二の特徴は、「性格がいい」です。
自分ができることを自慢しません。
逆に自慢をすると、みんなからちょっとウザがられてしまいますよね。

確かに、「あ、その仕事やっといたから!」「え、まだ終わってないんですか?」と言われたら、シンプルにうざいですよね。
仕事ができるのに、逆に嫌われる筆頭になります。

自慢をする人は、実は精神的にはギリギリの状態で「認められたい!」という欲求がある状態と言えるでしょう。

真のエース介護士は、精神的にも時間的にも余裕があるからこそ、「ついでにやった」という範囲で仕事をして、嫌われるような自慢も行いません。

第三の特徴

第三の特徴は、「対人関係を良好に保てる」です。
先ほどの特徴にも近いですが、自我を抑えて、職場の対人関係を保つことができます。

どんな職場においても、皆さん仕事を行う中で少なからず不満や愚痴を抱えるものです。
しかし、エース介護士は、その愚痴や不満を出すことがほとんどありません。
むしろ不満を言ってる人を鼓舞して、円滑に仕事を進められるように調整していたりします。
周囲からも、あの人に相談すればどうにかなる、という評判が立ちやすい人ですね

エース介護士はつらくないの?

こんなにも仕事ができ、思いやりもあるエース介護士はつらくはないのでしょうか?

仕事は、本来その仕事量は、同じお給料なら平等になるべきです。
しかし、仕事のできるできないで仕事量は偏ってしまいます。
もちろん、この状況は「エース介護士」にとって負担になっています。

しかし、介護職で「エース」と言われる人はチームワークをかなり重視しています。
そのため、自分の負担よりも、チームとしての仕事の成果を重視しているのです。

「仕事を首尾よく行いたい」
「誰かが困っていると見て見ぬ振りが出来ない」
といったところです。

仕事はチームで行うものなので、自分が他の人よりも仕事を多く行うことになっても、チームにとって一番良い行動を選択します。
また、ミスをした・しそうな同僚がいたらすぐにサポートに回ります。

つまり、仕事はしんどいけれどもチーム全体の仕事をうまく回したいという状況です。

どうしてやめるのか?

では、こんなにも仕事をこなせている「エース介護士」がどうしてやめてしまうのでしょうか?

①不満をため込んでいるから

一つ目の理由は、不満をため込んでいるからです。

これまで見てきた通り、「エース」ほど仕事が多くなります。
実は、不満を外に出さずに頑張っているのです。

普段からギリギリのところで頑張っていたところに、最期の一押しがあったら、もう最後辞める選択をして当然です。

②今の職場環境に改善が期待できないから

二つ目の理由は、今の職場環境に改善が期待できないからです。

エースは、今の職場を改善しよう、もしくは、改善しないかな?と考えている人も多いです。
しかし、上司がそのことに気が付かず、給料を上げたり、改善に動かない。同僚が、その人の仕事に甘えてばかりで、努力を全くしない。といったことが起こったらどうでしょうか?
辞めて当然ですよね。

そのような人は、説得したとしても、今まで改善しなかったのにどうして改善が望めるのか?と考え、辞めてしまうものです。

③いい施設が見つかったから

三つ目の理由は、いい施設が見つかったから、です。

①、②が根底にあるのですが、「エース」には声がかかったり、いい条件で転職が出来るものです。
たまたま研修などで知り合った人からいい施設を紹介された、ふだんから転職サイトに登録していて良い施設を見つけた、という人もいます。
もともと不満があれば、そういったことをきっかけに辞めていくものなのです。

ではどうすればいいのか?

では、どうすれば「エース」の離脱を防げるのでしょうか?
管理者などが出来ること、職員が出来ること、の二つがあります。

管理者にできること

管理者が出来ることは、給料を上げる、職場環境を改善するといったところです。

給料を上げることは言わずもがなですが、いい人がいたからこそ、停滞していた職場環境を少しでも改善するといいでしょう。

  • 人間関係をいい人が繋ぎ止めていたなら、それを仕組み化する
  • 仕事のできない人の再教育を行う

等が考えられるかと思います。

介護職員が働きたいと思える環境を作っていくことですね。
そもそも辞めたいと思わない環境を目指すこと、これにつきます。

職員にできること

では、職員にできることは何でしょうか?

仕事を頑張ることは当然ですが、エースをサポートすることです。

エースも、体調を崩したり、ミスをしたりすることもあります。
珍しいね、らしくないね、といっても意味がありません。むしろ、「エース」を追い込んでしまうことになります。

そういった時こそ、いつもありがとう、という気持ちを込めてその人のサポートを全力で行いましょう。
エースに頼りすぎは厳禁です。

今回は、「職場のエース介護士が辞めていく本当の理由」をご紹介しました。
結局は、いい職場環境を作りましょうという元も子もない結論になっていますが、この職場環境を軽視してしまう人は本当に多いです。

貴重な「エース」。
辞めさないためにも、管理者の方は待遇改善、職場改善、現場の同僚は、全力サポートを意識していきましょう!
介護業界の職場環境が少しでも良くなるように、私たちも取り組んでいきたいです。

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